マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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続、御杖神社千本杵搗き

2005年11月11日 10時02分45秒 | 御杖村へ
<石つき唄>
一番
祝おておくれよ どなたによらず(どなたによらず) 今日はこの屋の(やっこら) 石つきや (おもしろや よのや ひょうたんや あ よっさい もっさい)

二番
これやこの屋の 乾の柱(乾の柱) 祝おておくれよ(やっこら) どなたにも (おもしろや よのや ひょうたんや あ よっさい もっさい)

三番
目出た目出たの 若松さまよ(若松さまよ) 枝も栄えて(やっこら) 葉も茂る (おもしろや よのや ひょうたんや あ よっさい もっさい)

四番
お伊勢参りして 扇を拾た(扇を拾た) 扇目出たや(やっこら) 末繁盛 (おもしろや よのや ひょうたんや あ よっさい もっさい)

五番
こちやの屋形は 目出たい屋形(目出たい屋形) 鶴と亀とが(やっこら) 舞をする (おもしろや よのや ひょうたんや あ よっさい もっさい)

六番
うちのウラに ミョウガとフキと(ミョウガとフキと) ミョウガ目出たや(やっこら) フキ繁盛 (おもしろや よのや ひょうたんや あ よっさい もっさい)

七番
ついておくれよ ここについておくれ(ここについておくれ) ここをつかねば(やっこら) 気がゆかぬ (おもしろや よのや ひょうたんや あ よっさい もっさい)

八番
おまえ百まで わしゃ九十九まで(わしゃ九十九まで) 共に白髪の(やっこら) 茂るまで (おもしろや よのや ひょうたんや あ よっさい もっさい)

九番
こちの屋形で 井戸掘りそめて(井戸掘りそめて) 水も湧かずに(やっこら) 金がわく (おもしろや よのや ひょうたんや あ よっさい もっさい)

十番
だんな大黒 奥さまエビス(奥さまエビス) 老いた女中は(やっこら) 福の神 (おもしろや よのや ひょうたんや あ よっさい もっさい)

十一番
あたご参りして 馬のくつ拾た(馬のくつ拾た) これもあたごの(やっこら) ご利益か (おもしろや よのや ひょうたんや あ よっさい もっさい)

十二番
ことの屋形は 目出たい屋形(目出たい屋形) つるが御門に(やっこら) 巣をかける (おもしろや よのや ひょうたんや あ よっさい もっさい)

十三番
ついておくれよ 乾の柱(乾の柱) 目出た目出たで(やっこら) つきおさめ (おもしろや よのや ひょうたんや あ よっさい もっさい)

御杖神社千本杵搗き

2005年11月11日 09時56分48秒 | 御杖村へ
11月3日に行われる御杖村神末(こうずえ)の御杖神社秋祭りは五穀豊穣に感謝する祭りです。

前々日の早朝、氏子総代や当家衆が集まり神饌に供えられる「ウシの舌」モチや御供餅撒きに使われる紅白のモチを千本杵で搗いていきます。

目出たい詩が次々と発せられる”石つき唄”を高らかに歌い千本杵で搗く餅搗きは、元々は当家宅で搗かれていましたが現在は同神社境内で行われます。

”石つき唄”は昔し、家を建てる土台の石を根つかせるために歌った唄です。

四本の櫓を立て太いロープで大木を数人で引っ張り、せいのぅーと一斉に放してその重さで搗いていったもの。

千本杵は”萵苣(チシャ)”と呼ばれる木で、太くて細工し易く削ると美しい肌が現れるものでコケシの材料や番傘の頂上のロクロに使われています。

夏に白い花を枝端に着け青い実を結ぶ。

千本杵で搗かれたモチは、直ちに搗き手が交替して杵で丁寧に打ち出来上がります。

参篭所の前では搗かれたモチを板で転がし長い棒状に仕上げていきます。

棒状のモチは熱く柔らかいうちにヒモでくるっと輪切りに切断し、ひとつずつ丸い御供モチを作っていきます。

この方法、形態は伊勢皇大神宮と同じで伝統を受け継いでおられます。

(H17.11.1 Kiss Digtal N撮影)