マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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シャカシャカ祭

2006年07月03日 08時28分36秒 | 橿原市へ
奈良県平野部では子供が主役のノガミ行事が各地で行われます。

橿原市上品寺町で祭事される「シャカシャカ祭り」は、長男誕生を祝う祝儀礼と治水や豊作を願う野神行事として受け継がれています。

雨乞いの龍神を象徴するムギワラで作られた蛇は、鍋蓋のようなものを上下2つ合わせた口に赤い布のベロが特徴的です。

ヨシの葉に包んだ二つの大きなチマキを持つ先導者、当屋の子供に続いて男の子たちが蛇綱を担いで八坂神社境内を出発します。

蛇巡行は地区内を北南に往復し、その途中で蛇が水を飲む所作を行います。

この所作は、人身御供伝承での大蛇に酒を飲ませ眠らせて退治したといわれるもの。

宅地化により用水路がなくなった今日では、道路の際でバケツの漬け水を柄杓ですくい蛇に飲ませます。

新池跡地の南端のヨノミ(榎の木)に巻き付けて蛇を納め、木の根元にお神酒とスルメを供え一同が礼拝し祭事を終えます。

行事を終えた子供たちは集会所に集まり、振舞われたワカメ汁をおなか一杯にいただきます。

(H18.6.5 Kiss Digtal N撮影)