マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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瀧の蔵神社毛掛ヨロコビ

2006年07月09日 07時53分54秒 | 桜井市へ
梅雨に入り雨が降り続く今日6月15日、山間にはホトトギスのさえずりが響く夕刻、一老をはじめ六老衆が桜井市瀧の蔵神社祈祷所に集まってきます。

前々日の「端午の節句」、前日の「雨(あま)ヨロコビ」に続いて「手掛ヨロコビ」が始まります。

雨が降り田植えが無事に終えたことを感謝し、神さんに御礼を述べる奉告祭です。

「手掛ヨロコビ」は野菜や米を植えつけて畑の収穫を祈願する祭事です。

農作物のことを”毛”と呼び、”掛ける”は植えることを意味しています。

夏に作物ができることを本毛、収穫した冬にナタネや麦を植えるのは”ウラ毛”といいます。

一同が揃うと三日講祭事と同様に般若心経が唱えられます。

心経を唱え終えると、一老がバチでキンを鳴らし、法螺貝を吹く合図とともに太鼓を打ち、一斉に錫杖を振りかざしシャランシャランと鳴らします。

心経を一回唱え終わると一老は手前に置いてあるサカキの葉を一枚ずつ移します。

この所作を三回繰り返し合計9回の心経を唱えます。

唱和を終えた六人衆は神饌奉納したお下がりのジャコやお神酒を口にして直会が始まります。

(H18.6.15 Kiss Digtal N撮影)