マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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野依涅槃の団子搗き

2012年04月28日 08時41分39秒 | 宇陀市(旧大宇陀町)へ
宇陀市大宇陀の野依にはかつて神宮寺があったそうだ。

それは仏母寺(ぶつもじ)と呼ばれていた。

廃仏毀釈のころであるかどうか判らないが現在は白山神社の社務所内。

涅槃の掛け図を掲げて涅槃会を営まれる。

そこに供えられるのが涅槃の団子。

小さな団子をいっぱい詰めた桶を奉る。

当番(小頭)の人と両隣の人たちや総代らが手伝って作ったネハンダンゴ。

ウルチ米が4斗でモチ米は8升。

米を洗って乾かすのに一週間もかかった。

カラウスで製粉したダンゴ粉はお湯を入れて大きなダンゴにする。

それを蒸す。

手でちぎってギョーザのような形にする。

さらに棒状にして伸ばす。

それを小さく包丁で切っていく。

両手で丸めてできあがったネハンのダンゴはシート一面に広げておく。

朝から支度して昼の休憩を挟んで作ったダンゴだ。

桶などを洗って干して一段落した。



ほっとした時間帯である。

並べられたダンゴの数はいったいいくつ。

ざっくり数えて100個が41群。

単純計算の結果では4100個にもおよぶ。

明日に行われる涅槃会を終えて社務所でダンゴ撒き。

手に入れようと、手に手が伸びて騒然とした雰囲気になるそうだ。

一日経てばネハンダンゴは堅くなる。

家で食べるときにはホウラクでゴロゴロしながら焼いていく。

サトウジョウユを浸けて食べる人もあれば、ゼンザイや味噌汁に入れて食べる人も。

また、一旦は蒸してキナコダンゴにする人もあるようだ。

ネハンダンゴは食べることで無病息災や魔除けの御利益があるとされる。

(H24. 3.14 EOS40D撮影)