今年度、初めて診察してくださる循環器内科のⅠ医師とご対面する。
これまで担当だった医師は退職されて大学病院に戻られる。
引継されてこの日が初対面。
たぶんに時間がかかるであろうと思って出かける途中のスーパートライアル大和小泉店で売っていたパンを買った。
午前中に血液検査や両足、両腕に各1本ずつに心臓部は6本のリード線がある心電図計装着した心電図検査をして医師の内診を受ける。
予定されてしている内診時間は血液採取してから1時間後。
検査を終えてから長いこと待つ。
受付した血液検査時間は9時56分。
検査の結果報告がでるのは11時30分。
予定している内診時間とぴったり合う。
例月通りに受付後は血圧・脈拍測定。
結果は147-75で39拍だった。
測定は差異を確かめたく、外来棟に到着した時点でしている。
そのときの結果は142-73の48拍だった。
日増しによくなる傾向にあったと思っていたが、1時間半も外来棟に在室しているだけで値が大きく変動した。
血圧はさほど変わらないが脈拍は起床時に戻った。
そう、何もしなければ心臓は元のさやに戻る。
運動をすることで脈拍が上昇する。
ここ数か月はそのように改善していたが30台数値の脈拍は相変わらずだ。
それはともかく、疲れがでたのか内診待合室の椅子に座っていたらうつらうつら。
安眠状態に陥っていた。
おそらくこのときの脈拍も39拍以下であると思う。
たいがいは血液検査結果報告がでて数十分も待てばお呼びがかかる。
ところがだ。
この日はやに遅い。
待てど暮らせど、お呼びがかからない。
呼び出しがあった時刻は、なんと、なんとの午後12時55分。
1時間20分も待った。
呼び出されても診察室内待合室で数分間。
それからやっと、ということだ。
対面したI循環器内科医師は見覚えがある。
そうだ、入院中に他の患者さんに対応されていた医師だった。
そんな他愛のないことを伝えたら心臓エコーをしていたでしょと返された。
毎週のように来診して行っている心臓リハビリの情報も伝えられている。
その結果やこの日の検査結果を診られて伝えられた言葉は順調です、だ。
ヘモグロビンは13.8。
前回、3月15日の状態は12.3だった。
さらに上回っていたことに歓びを感じる。
そういえば内痔出血はほとんど止まっている。
値的にもクリアーしているヘモグロビン値。
調子が良いのはそれもある。
もう一つはBNPだ。
1月の診察時では496.1。
2月の状況は約半分の253.1。
3月は大きく下回って二桁台の87.4。
この日は68.4。
さらに下回ったが微妙である。
BNPの標準基準値は18.4以下。
まだまだ先は遠いが、感じる心臓の負担感はまったくない。
もう一つは心電図の状態だ。
本日の計測をするときのことだ。
装着した直後の脈拍は38拍。
その後はやや上がって40拍台前半に落ち着く。
その状態を看られた技師は驚かれた。
脈拍が38拍を示せば異状なこと。
心配そうに顔を観る。
これは服用していたアンカロン錠の体内残存作用。
未だに溶けなくて・・と伝えたら、頷かれた。
2か月前までは随分と心配していたP波は、今回の測定結果ではくっきりはっきり出現している。
安静状態の脈拍は低いが、不整脈も見られず、運動をすれば60拍以上の脈拍になる。
ペースメーカーの対応はまったく必要なしと、I循環器医師がから云われたのがとても嬉しい。
では薬の量は・・と聞けば、もう少し、様子をみようということだ。
前任の主治医は結果によってワーファリン錠の量を換えるつもりだった。
引継ぎされた医師は今回の内診だけでは断定する怖さがある。
もう少しの様子を診るというのはそういうことだ。
PT-INRの値は1.32。
標準基準値は0.86-1.12。
ワーファリン錠を服用することで血液の凝固を抑制、防止しているということで継続。
思いは却下された。
内診を終えた時間は心臓リハビリ運動が始まる予定時間の5分前。
急いで会場に向かう。
これほど長引くとは思ってもみなかった。
5分でもあれば事前に買ったパンでも食べようと思っていたが叶えられなかった。
心臓リハビリ室の受付も大慌て。
いつも持参する記録ノートを忘れたことに気がつく。
忘れたのはたしかなことで持ってきたのは前回まで使っていたノートだった。
見誤って、持っていくべき最新版のノートを忘れたのである。
今回は久しぶりに体力測定をするという。
前回の測定は1月21日。
前々回は3月1日。
1カ月も過ぎたということで始まった。
長椅子に腰かけて足の蹴りや握力などを測る。
右足の蹴りは29.7kg。
前回の39.6kgよりもダウンした。
左足の蹴りは38.2kg。
これもまた前回の40.5kgからややダウン。
蹴りは伸びていない。
握力測定は右手が39.7kgで、左手は36.4kg。
前回は右手が41.2kgで左手は34.7kg。
右手がダウンで左手はややアップだったが、特に問題なしということだ。
高さ40cmの席に座って片足で立ちあがる脚の筋肉測定。
全体重を右足に載せてぐっと立ちあがる。
この高さはなんとかクリアーできるが、一段と低い25cmでは浮き上がることもままならない。
体力はあっても筋力はない。
若い時からそうである。
Gリハビリ療法士から筋力トレーニングでもと云いかけたが、筋力どころか腕力もない。
滅相もないと断った。
蹴り、握力、筋力測定の次は歩行能力測定。
5mの歩行時間は通常速度の歩きで2.9秒。
最大限の力を発揮した速度は1.8秒に特に問題はない。
これらの測定を終えて5本のリード線をもつ携帯型心電図計を身体に装着する。
このときの脈拍は38-39拍。
ストレッチ体操をすればすぐに効き目がでて50拍。
そして始まった自転車エルゴメーターのペダル漕ぎ。
初速は40ワークに設定されてペダルを漕ぐ。
脈拍は50拍だ。
40ワーク程度ではラクラク。
前回の心臓リハビリ用エルゴメーター運動負荷試験によれば適量基準値の脈拍は63拍だったとGリハビリ療法士が伝える。
今回はそこまでを目指しましょうということで5分後には50ワークに引き上げられた。
切替え直後からの脈拍は50-56拍だったが、それから5分後には63拍に上昇した。
以前はワークを55以上にしなければ上がらなかった。
今回は早めに上昇する。
良くなっている証拠だとGリハビリ療法士やK循環器医師も云う。
そのときの血圧は139-59。
ラスト2分前は上が140。
最後の最後はいつも上がる。
ラスト2分間の脈拍は66-67拍に汗が吹きだす。
エルゴメーターから降りたら脈拍は50-51拍。
急激な落ちはない。
リハビリ運動を終えてK循環器医師より前週に行った運動負荷試験の結果が伝えられた。
運動処方せんに基づいて説明される資料に疾患名は「心不全・僧帽弁閉鎖不全症」とある。
昨年の12月には電極カテーテルアブレーション処置をしたが、継続的「心不全・僧帽弁閉鎖不全症」の治療である。
運動負荷試験検査はおよそ20分。
前後の処置を入れて30分程度だった。
検査に終了は自己決断による停止でもあるが資料にあったのは下肢疲労である。
Gリハビリ療法士が云う脈拍基準の63拍は、K医師が診断したリストによればAT時心拍数であった。
今回の試験は有酸素呼吸である。
運動をすることで酸素量を増やそうとする自身の身体。
頂点までいった最高心拍数は107拍。
すごい値に気合が入っていたことを覚えている。
そのときの最高運動負荷量は108W。
つまり、毎回漕いでいるペダル漕ぎ自転車で云えばワーク108に相当する。
いつもなら最大が65ワークまで到達したことがあるが、試験は下肢疲労が起こる手前で停止。
限界値を身体で知るということだ。
ただ、最高心拍数までは順調なカーブラインではなかった。
その手前辺りで急激に上昇していた。
上昇のグラフ線はカーブでなく直覚的に直進するような状態である。
一般的にはなだらかなカーブラインになるが、私の場合は特異的な上がり方。
そういう人もあるらしいが事例的には少ないようだ。
前回の試験中にもK循環器医師が云った私の生身の心臓ペースメーカー。
発信部は少なくとも2カ所ある。
40拍以下を示す遅い脈拍は遅いペースメーカーが発している。
運動をすれば50拍台レベルまで達する早い脈拍は早いペースメーカーが動きだす。
つまり二つの発信器が体内にあるというのだ。
つまりは体内発信器が二つ。
自分自身がそうしているわけでもなく体内で勝手に動いているから自覚症状はない。
自覚しない私のペースメーカーはいってみれば二重人格。
私の意思とは別に動いているわけなのだから人格はあると思った。
そういうことも考えれば、現況でいえば遅いペースメーカーと早いペースメーカーはどちらも基準である。
つまりはダブルスタンダードなのである。
そう思ったことをGリハビリ療法士に話したら、患者さんに判りやすく教えられるから使わせてくださいと云われた。
そんな二重人格・ダブルスタンダードをもつ身体のペースメーカーであるが、特に心配するものではないとK循環器医師が話す。
とにかく頂点に達した動くほうのペースメーカー。
そこからもっと漕いで体力造りをするのはスポーツ選手。
つまり無酸素呼吸でパワーをつけるのであるが、超人でない私は有酸素呼吸以内で停止したのである。
そのときの最高酸素摂取量は20.6ml/kg/分。
一般人と比較した場合は86%。
つまり100%までもうちょっとだったということだ。
また、基準値のAT時心拍数が63拍におけAT時酸素摂取量は11.1ml/kg/分。
一般人と比較した場合の割合は68%だった。
力はまだ出し切っておらず、もっともっと上げる必要性があるという。
そういう試験結果を踏まえて今後のリハビリ運動の目標心拍数は63拍に設定された。
日常生活の歩行速度は時速4km。
車の洗車や窓ふきに階段の上り下りも推奨されたが、今回の試験コメントは「最大体力はまずまずであるが、有酸素運動能力は低い状況。いっときは脈が非常に遅く、しんどい時期もあったが、徐々に動けるようになってきた。今後は30分以上の活動を継続的に行っていただき、有酸素運動能力の向上に期待できる」とあった。
ガンバローである。
こうした内診、運動、試験結果通知などを終えた時間は午後2時50分。
お腹がぐうぐう言い出した。
でかける途中に買ったパンがやっと口に入る。
買った店はスーパートライアルの小泉店。
24時間営業のお店は助かる。
トライアルで焼いて販売しているパンはいずれも美味しかった。
コンビニで売っているようなパンは大手製造会社の製品。
袋に入れているし薬剤もある関係で何日間も日持ちする。
買い置きするには良いが味が好みになるのは少ない。
トライアルのパンはようもって2、3日。
他店舗でも買っておく場合もある。
美味しいパンはあるかなと思って陳列棚を見てがっくりきた。
半分以下の商品なのだ。
これこそ食べたいと思うパンがない。
困ったものだが、買うしかない。
そう思って物は試しの半額パン。
130円のガーリックフランス201を1個と99円のクイニアマンを1個。
それぞれ買って外来棟を目指した。
内診、リハビリとこの日の診断のすべてを終えたのは午後2時50分。
受け付けた会計の整理番号は1326番。
受け取った時間帯の番号は1290番だ。
すぐにやってくる会計支払い。
待つ時間は10分ほど。
大慌てで口にいれた二つのパン。
一度に二種類を口にいれるわけではなく、クイニアマン、ガーリックフランス201を順に食べていく。
最初に食べたクイニアマンは飴を煮たような食感があるパン。
お菓子パンに相応しいが、ガーリックフランス201はまったく違う。
袋から取り出した瞬間に香ったニンニク香。
食欲が湧く香りにがぶっとくっついた。
堅いの一言である。
なんせ名前通りのフランスパン。
歯で食いちぎるのも難儀する。
食べていくには多少の時間がかかる。
はっと気がついて会計処理を終えた番号が出た。
これもまた大慌てで自動支払機で支払いする。
駐車場をでたのは間一髪。
1分間の差で2時間越えに至らず、で脱出した。
(H28. 4.19 SB932SH撮影)