マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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額田部推古神社年越し

2012年03月18日 08時41分35秒 | 大和郡山市へ
節分行事を額田部の推古神社では「年越し」と呼んでいる。

古くは立春を正月新年としていた。

節分の日から翌日の立春は新たな年。

年を越す日である節分の日につきものの大豆が推古神社祭壇に出現する。

とは言っても鬼が現れるわけでもなく、豆撒きにする豆でもない。

四人の当家が予め供えておいたオヒネリの年越し豆。

そこには参拝を済ませた人たちの豆ヒネリも並ぶ。

持ち寄った参拝者は豆ヒネリを供える。

そして既に供えられていた豆ヒネリを持ち帰る。



まさに豆の交換である。

神社には神官は登場しない。

神事はないが神饌は神前に供えられる。

そのころから徐々にやってくる参拝者を待つ当家たち。

参拝を済ませた人にお神酒を注ぐ。

参拝者が灯したローソクの灯りが美しく照らす。

たばった豆は炒り豆。

歳の数に一つを足して食べるという。

家に替えれば「豆撒きもしたいが中学生になったからやってくるるかな」と話す人もいる。

M家の婦人はたくさんのオヒネリを持ってきた。

なんでも家族の人数分だという。

中に入っているのは家人の年齢数。

それぞれに名前を書いている。

「おばあちゃんは80歳だから80個だ」という。

それゆえ豆を交換することなくお供えをした後は持ってきた豆を持って帰り神棚に供える。

嫁に来てからずっとしているという。

それぞれの家の風習が額田部に見られる節分の行事であった。

(H24. 2. 3 EOS40D撮影)


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