マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
すべての写真、文は著作権がありますので無断転載はお断りします。

手造りA弁当①

2016年11月28日 13時18分41秒 | あれこれテイクアウト
下山田の民俗採訪はおよそ2時間。

田植え始まりの在り方や布団干し、旧暦閏年のウル庚申ならびにウル十九夜が行われる場所など、多岐にわたる分野を巡っていた。

午後には他村の行事が待っている。

昼食はどうするか、である。

私はいつものぶっかけうどんが食べたくて針テラスを考えていた。

お値打ち価格に手軽さもあって好んで食べるぶっかけうどんだったが、思いもよらない品物が目の前にある。

家で造ったという弁当がある。

こんなことは初めてだ。

このような取材や自然観察のときに同伴者が持ってこられた弁当盛りの一つ、二つ・・・三つの食べ物を分けてもらったことは多々あるが、一人前の弁当そのものを作ってもってきたというのは初めて。

驚いたのはいうまでもない。

食事処はどうするか。

いつもなら買ってきたパン或はおにぎり、弁当類は車内で食べる。

一人はどこでもいい。

駐車していた場の目と鼻の先にある昭和24年築の旧山田小学校跡にした。

ここは衛生的なトイレもあるし、なんと校舎の外には木製のベンチシートもある。

昼の時間は午後0時30分。

現在は公民館として利用されている校舎の陰が日差しを遮ってくれるベンチに座って食べることにした。

風合いを感じる布に包まれた弁当。

解いてみればそこに弁当があった。

サクラ材、と思ったがじっくり見れば杉材で作られた曲げワッパ。

柾目が美しい。

ワッパで思いだすのは平成19年4月17日に訪れた吉野町山口竜門岳にある嶽神社に登って村の人たちが揃って神さんの前で食べる岳ノボリのときだ。

一人の男性はメンパと呼ばれる弁当箱を開いた。

男性は山で仕事をする職人さん。

先代から継いで今でも使っていると云ったメンパ。

他地方ではワッパの名で呼ばれている弁当箱であるが、先代から継いだメンパは高級品。

一般的なワッパとはまったく違うように思えた。

そんなことを思いだしながら曲げワッパの蓋を開けた。

わっと驚くワッパメシの盛り。

シロメシに煮しめたジャコ。

ほどよい薄味であるが、浸みたご飯が美味しい。

梅干しは酸っぱくもなく、我が家好みの味だ。

おかずは先日、取材した地でもらったというホウレンソウ。

塩胡椒の炒めもの。

これもまた好みの味だ。

朝に作った子どもたちと同じおかず群団。

食べてしまってからでは思いだせないものもあるが、パプリカ、厚めの豚バラ肉、イカ天だったか・・・。

玉子焼きも入ってこれいくら、なんて野暮なことは口にしない。

詰めただけだという弁当はパクパクモリモリ。

コンビニやスーパーで売っている弁当よりも遙かに美味いと思った手造りA弁当。

ご馳走ひとときの時間を過ごして出発する。

(H28. 5. 5 SB932SH撮影)



最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。