マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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下笠間I家のトシハジメの膳

2010年02月05日 08時10分35秒 | 宇陀市(旧室生村)へ
伊勢の神さんの前に祭壇を設えて供えた二段重ねのモチはダイジングウサン(大神宮さん)。

座敷に置かれているのがイタダキサン。

お正月の迎えた午前0時、若水を汲んできた家長は財産目録や通帳を膳に乗せて、アキの方角に向かい両手で頭の上に捧げて拝むモチの膳だ。

この膳は「紫式部日記」に「ことし正月三日まで宮たちの御戴きもちひに、日々まうのぼらせ給ふ」と記されている宮中の行事だった。

山添村の春日や奈良市日笠町や茗荷などの東山中では、広く今でも行われている家の行事である。

宇陀市室生区下笠間のI家ではイタダキサンを始めとする年始めの膳は神棚に供えたダイコクサン(大黒さん)、エビスサン(恵比須さん)の膳がある。

神棚に吊された干したタイの「カケダイ」が一際目立つ。



竈にはサンポコウジンサン(三宝荒神さん)。




仏壇にセンゾサン(先祖さん)、ミズコサン(水子さん)。

いずれも4日の朝にアズキのお粥さんを添えている。

庭の稲荷さんにはイナリサンを供えている。

(※1)御杖村では「イタダキノゼン或いはオガミゼン」

(H22. 1. 4 Kiss Digtal N撮影)


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