マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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逆さ文字の十二月十二日水の護符

2020年04月24日 10時15分06秒 | 民俗あれこれ(護符編)
この日は叔母さんの四十九日の満中陰法要。

料理屋でなくご自宅で行われる法要に大勢の親類縁者たちが参集された。

扉を開けて入った玄関口。

扉を閉めようと振り返ってときに思わず口にした、えっこれは・・。

そう、紛れもない「十二月十二日」の護符であるが、当家はその「十二月十二日」に続いて「水」の文字もある。

「水」の文字で思い出した他所の護符。

在所は田原の里の一角になる奈良市須山町である。

在所の一軒に護符が見つかった。

その文字並びは正位置に書く「12月12日の水」である。

宜しければ撮らせてほしいと願った民俗の一つ。

直前になって電話を架けたが、やんわりとお断り。

無理なかろう、である。

当家は酒販売店。

お店の合間に「十二月十二日水」の文字を書く。

その数、多しのようだ。

書いておいた護符は何時貼られるのか。

お店を閉めた夜中。

12月12日の夜中である。

糊付けでなくセロテープでぺたぺた貼るようだ。

祈りもなにもせずに、ただただ貼るだけだから・・・という。

義母が生前のころにしていた「12月12日水」のお札貼り。

「あんたらも貼りや」と云われてしていたそうだ。

お話しを伺ったお嫁さんは、水曜日の「水」だと思っていたが、義母は天下の石川五右衛門が火で焚いた湯釜に沈められて釜茹で処刑をされたから、「水」だと話していたそうだ。

私がこれまで取材した民家の在り方はさまざま。

糊付けするケ-スもあるし、セロテープ貼りも。

貼った護符は毎年剥がして新しく貼る家もあれば、その護符の上から貼る家も。

天理市荒蒔はA家セロテープ。

桜井市脇本のB家C家もセロテープ。

大和郡山市万願寺町のD家もセロテープである。

ちなみに私の祖母が生前にしていた「十二月十二日」護符は糊付け。

毎年に剥がしていたような気がする。

ところで「水」の文字がある護符である。

それは初めて拝見したわけでなく、前年の3月に取材で訪問した奈良市須山町のE家であるが、表現は異なり「朝の水」であった。

しかもE家は逆さ文字でなく正位置の貼り方であった。

昨年の12月は京都の事例である。

「十二月十二日」の護符を書いて、玄関や窓の桟などに貼っている民家の事例も興味深かった。

(H30.10.27 SB932SH撮影)


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