マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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上深川八柱神社題目立

2006年11月25日 07時45分35秒 | 奈良市(旧都祁村)へ
元薬寺を出幸した一行は、「安芸の国 厳島の弁才天は 宝えんざや ほうがまの そうようの」と、長老がミチビキ歌を謡うと一同が唱和して菰藁道を歩き静かに舞台に向います。

独特の節回しで平清盛を題材にした「巖島」演目を少年たちが披露する題目立は、ほとんどが台詞だけで約1時間半も朗々と演じられます。

竹垣で囲った境内の小さな舞台。烏帽子に直垂姿の八人の若者の演技は、「厳島」を独特の節回しで楽曲もなく単調な謡いで厳粛な雰囲気を醸し出します。

参籠所の番帳さしといわれる三人の呼び出しから「一番清盛」、「二番小松」と台詞の順番と役名が呼び出されると、名乗りをあげ場を語ります。

動作はまったくなく静かに物語が進められます。

最後近い二十六番が終わると「入句どん」という呼び出しがあり「フシヨ舞」が行われます。

一人が中央板敷へ出でて「ソーヨーヤー ヨロコビ エーエンニー」。続けて「ヨロコビニ ヨロコビニ マタヨロコビヲ カサヌレバ モンドニ ヤリキニ ヤリコドンド」の「ヨロコビ歌」を謡うと、扇を掲げ胸を反らして激しい調子で板敷を踏み鳴らします。

その動作から「シコフミ」とも呼ばれる「フシヨ舞」は印象を強めます。

最後に全員が祝言の意味合いをもつ「入句」を唱和して芸能奉納が終わります。

(H18.10.12 Kiss Digtal N撮影)

題目立演者の表情

2006年11月24日 08時02分49秒 | 奈良市(旧都祁村)へ
例年霜が降り底冷えする題目立の日。

今日は晴天に恵まれ、陽が落ちても温もりを感じる暖かな夜日、奈良市に統合された都祁上深川の八柱神社では毎年12日に国指定の無形民俗文化財の題目立が演じられます。

楽屋になっている元薬寺の演者らは烏帽子に直垂姿に着替えます。

出番間近のわずかな時間も台本を復唱する若者、余裕がありそうだけど緊張する顔を見せる若者。

ひとときの時間まで出幸を待ちます。

(H18.10.12 Kiss Digtal N撮影)