先日聴いてすぐ投げてしまうのでは、プレイヤーに失礼です。もうすこし聴く事にしました。このピアニスト田中裕士がジャケットに書いている通りソロ・ピアノは>>演奏以前の思考やイマジネーション、表現技術、構築力そしてピアノの前に座った後の精神集中まで、ピアニストにとっては最も過酷激務なのでないかと思う。
<<まったくその通りだと思うし、その後に続けて書かれる音楽に対する考え方も真摯で好感が持てました。ピアノソロに対して感想を述べる事は難しいですね。その人の全活動に対して物申すという形になってしまいます。なぜ前回はアウトしたのでしょうか。ソロアルバムを聴くときって、まず音で全体印象ができて、タッチで好みがはっきりして、メロディで良さが決まるみたいなところがありませんか。この人の音って少し繊細でJAZZになるのって思いました。2曲目のメロディはJAZZではなく、5曲目のスペインの表現でアウトとなりました。今回再度挑戦して感じは少しか変わりました。ピアノに対峙したときの真摯な気持ちが演奏から伝わってきます。この人の音色がJAZZ的に微妙なポジションで、良く聴こえたり足りなく聴こえたりするのです。メロディも可憐に聴こえるところ、わざとらしく感じてしまいがちですが、アルバムを通して聴くとこの人の特性だと感じます。ただソロですと初めにこの人自身言っているように、ちょっとしたタイム感、出した音の一音の違和感など気になってしまうのです。すごく良いとはほとんどならないわけです。聴く人の好みと、奏者の感性が直結してしまうのでしょう。このアルバム、アウトではありません。9曲目ブレイム・イット・オン・マイ・ユースと11曲目マイ・フーリシュ・ハートはすごく好きです。
ここで反則かもしれませんがちょっとスペースをいただいて、ちょっと別のアルバムを。
私のブログも少し読んでいただける方が出来たので反則かもしれませんが、一度紹介したアルバムの再紹介です。私が昨年一番聴いたピアノソロアルバムです。演奏はイタリアのピアニスト、アレクサンドロ・ガラティと言う人のソロです。小さいレーベルから出たので評判にもなりませんでしたがすばらしいアルバムです。まだショップにありますのでぜひ一度耳の肥えた皆さんに体験していただきたいアルバムです。私2回目のブログ記事です。
http://blog.goo.ne.jp/monakasm/e/c4c2814d541a2b9c946517b1c9686294
写真もひどかったので(今度もひどいか)サイン入りを載せさせてもらいます。