
ハクエイ・キムのアルバム「Trisonique」の感想を記事に書くために、他のJAZZアルバムは封印ですなんて書きましたが、19日には3枚にアルバムを購入したのです。
その一枚はハクエイ同様、随分永いお付き合いのフレッド・ハーシュの新しいアルバムです。
日本のヴィーナス・レーベルからで内容不安ですが、買いの人です。
トライソニークの記事を書いている途中、チョッとつまみ食いしました。
それでトライソニークとの余りの違いに、即やめ、第一印象・・・アンレでした。
無事に(?)ハクエイの記事もアップして、その後は安心感から、ゆったりと何度も聞いています。
出だし、1曲目、ベースの音がボーンと鳴ると、どうしてヴィーナスのピアノ・トリオって同じような音にしちゃうのでしょうか。
1曲目の“East Of The Sun”の選曲と、この音でこれハーシュなのと、まずは戸惑います。
私、戸惑っているだろう、多くのblogのお仲間を知っています。
2曲目になっても、その困惑は続いていて、こんな感じは、ビル・チャーラップで作ればいいんじゃないかと(私、けしてチャーラップを嫌いではありません。)思ってしまいます。
3曲目“I Concentrate On You”、私ベースの低くて太い音好きですが、何も怪物みたいな音を鳴らすことはない、ハーシュがいるのにもったいないので心を落ち着けて、後半のピアノ・ソロぐらいからハーシュが見え隠れ(ずっと弾いているのに)しだしました。
4曲目“From This Moment On”は出だしから美しいハーモニーとそれに続くソロ、聞き方を変えて聴いているのです。頭でフィルターをかけてベース音を落として、そうするとハーシュがいるのです。
5曲目マンシーニの美しい曲ですが、このベースラインはチョット合いいません。もう少しセンシティブでいいのでは、このベースの人、この曲良く知らないのでないでしょうか。ヴィーナスのアルバムではこのような選曲とプレーヤーのずれがあります。
6曲目の今度はハーシュのピアノ、なんだか弾き急いでいるようで、表現にあせりがあるような感じを受けるのは私だけでしょうか。
7曲目は美しいピアノフレーズからはじまり、後半リズムが入ってもそのタッチが持続します。
8曲目、前作「While」とはまるで違う力強さ、確かに元気だった時のハーシュ、タッチは強いというより、はっきりした切れがありましたが、ここでは音の方が勝ってます。
9曲目“In The Wee Small Hours”は美しい、誰にも邪魔されずソロです。元気なハーシュが見る(聴く)ことが出来て、これでいいのです。この感じが半分占めていたら、お薦めにするのですが残念、かといってアルバムしては無視することは出来ないものでした。
思い浮かべていたのは、絵本の「ウォーリーを探せ!」、(マーティン ハンドフォード作 絵 唐沢則幸訳 フレーベル館)だから題もこうなってしまいました。

どこにいるのか、チョット見え辛いなかで、親しいウォーリーを探す絵本ですが、皆さんのハーシュこのアルバムに見つかりましたか。

ウォーリー君もチョット、ハーシュに似ていますよね。
Everbody's Song But My Own / Fred Hersch
Fred Hersch(p)
John Herbert(b)
Eric McPherson(ds)
Recorded at Avatar Studio in New York on May 19 and 20, 2010.
1.East Of The Sun ( B. Bowman )
2.Shall We Dance ( R. Rodgers )
3.I Concentrate On You ( C. Porter )
4.From This Moment On ( C. Porter )
5.Two For The Road ( H. Mancini )
6.Invitation ( B. Kaper )
7.The Wind / Moon And Sand ( R. Freeman / A. Wilder )
8.Everybody’s Song But My Own ( K. Wheeler )
9.In The Wee Small Hours ( D. Mann )
10.Three Little Words ( H. Ruby )