JAZZ最中

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アビシャイ短編集 DUENDE / AVISHAI COHEN

2012-06-06 22:13:14 | 聞いてますCDおすすめ


何も考えないで音楽を流してきいていたら、興奮状態が平穏の日に戻ってきました。
そこでであったのが、アヴィシャイ・コーエンの新しいアルバム、これは少し考えて見ました。
演奏はアヴィシャイが気に入っている同じイスラエルのピアニストとのデュオ演奏です。
全部で9曲、一番長い演奏が4分47秒で2分少しの曲もあって、前作のポップを基本にしたアルバムとはまるで違う演奏、一寸驚きました。
文句と、コール・ポーターとコルトレーンの3曲、それ以外がアヴィシャイの曲になっています。
アルバム全部で35分に満たないので、通勤中に2回聞けてしまうので、もう8回ぐらい聞いています。

短い曲が連なって、思い浮かんだのが短編小説集、でもどうもしっくり表現出来ません。
何度か聞いてきて、このアルバムがはっきり解る良い方法がありました。
そのヒントは最後の曲、この曲だけはアヴィシャイが一人でピアノを弾いた演奏に鳴っています。
曲はクラシカルな美しい曲です。

ここで気がついた、モンクやコルトレーンやコール・ポーターに悪いけれどそれをとばして21分、アヴィシャイだけの曲を続けて聴いてみてください。
このピアニストを相手に選んだ理由も、作りたかったアルバムもはっきりしてきます。自作だけであと3曲いれてアルバムにしてくれたら、きっとアヴィシャイの重要アルバムになったのではないかと思います。
たぶん同じような曲調になってしまうので、変化の3曲を入れたのでしょうが、同じ曲調はアヴィシャイの作品だからかまわない。

クラシックの様な美しい曲を、ゆったりと、そして変に癖をつけずに弾いてもらうのがアヴィシャイの希望だったのでしょう。
1曲目、落ち着いたやさしい響きのピアノ・ソロから始まります。
3曲目そのクラシカルなピアノにのせ、アヴィシャイのソロは彼がいつも持っているベース・フレーズ、これがこのアルバムの答えのようです。
4曲目、続けてこのベース・ソロがいい、こうやって美しい曲にベースをつけると、この連なりがはっきりと「アビシャイ短編集」になるのです。


DUENDE / AVISHAI COHEN

AVISHAI COHEN (b)
NITAI HERSHKOWITS (p)

1. SIGNATURE
2. CRISS CROSS
3. FOUR VERSES CONTINUATION
4. SOOF
5. ALL OF YOU
6. CENTRAL PARK WEST
7. ANN'S TUNE
8. CALM
9. BALLAD FOR AN UNBORN

コメント (3)
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