ヤーロン・ハーマンとティグラン・ハマシャンは10年ぐらい前にそれぞれ知り合ってずっと聴いていてそれぞれ8枚ぐらいのお付き合いになった。それぞれスタートからはずいぶんとスタイルをかえてきたピアニスト。ティグラン・ハマシャンは2006年の「World Passion」からだった。
その時が17歳だったと思う。17才でこの迫力と驚いたけれど、年と共に立ち位置を確立してきたのでしょう。ECMでのサウンドはもはや風格があるし、Nonsuchでの2枚目はより個人的な表現になっているのでしょう。
ジャズというよりか、伝道師みたいなところが強くなって、内容的にはかなり、狭い分野に集中しているようにも思う。
しかしアルメニアだけにとらわれているわけではなく4曲目や6曲目はアメリカのフォークをベースにしている。
いかに素直に音楽に向き合うかみたいなところが今のティグランかもしれない。
これから共演者の巾が広がって、その人たちの音楽を取り込んでいくだろうから、最後にどのような完成にむかうか、少しは解答が解るまではいきたいね。
AN ANCIENT OBSERVER / TIGRAN HAMASYAN
Tigran Hamasyan(p, synth, voice, Fender Rhodes, effects)
1. Markos And Markos
2. The Cave Of Rebirth
3. New Baroque 1
4. Nairian Odyssey
5. New Baroque 2
6. Etude No. 1
7. Egyptian Poet
8. Fides Tua
9. Leninagone
10. Ancient Observer