JAZZ最中

考えてみればJAZZばかり聞いてきた。いまもJAZZ最中。

フリーな関係 sea inside / Girotto,Nastro,Cohen,Gatto

2009-02-10 23:04:11 | 聞いてますCDいいと思う


昨年Fabrizio Bossoのラテン・プロジェクトをギンザ・ジャズでききのがしましたが、そのアルバム「SOL」を結構楽しみました。
http://blog.goo.ne.jp/monakasm/d/20081211

そこで主役的にバリトン・サックスをふいていたのがJavier GirottoでTango Negroでも吹いていた人で結構アルバム多いのです。
http://blog.goo.ne.jp/monakasm/d/20081028

そうしたら注目のレーベルilineraからアルバムがでていました。
彼一人ならあまり欲しいと思いませんが、ベースがAvishai Cohen,ドラムがRoberto GattoでピアノがFrancesco Nastroです。組み合わせとしてはハードで面白いかも知れません。
9曲中6曲がピアノのNastroの曲で残り3曲がほかのメンバーの1曲づつです。
聴き始めるとGirottoのソプラノの音に圧倒されます。
線が確りしながら細い音、このようなソプラノの音はじめてです。
ところがファーストインプレッションがいまいち踏みとどまってしまうのです。
それぞれのプレーヤーがとても個性を持って演奏しているのですが、そこでそれぞれの主張が絡むというよりか独立しているようで、音楽内容は別にしてフリージャズみたいな感覚を感じました。
幾度か聴いてそれに慣れてきて解ったことは、テーマの合奏などがないので、フリーみたいに聴こえますが、それは逆に様式をきっちりとした室内楽みたいな演奏とインプロヴィゼーションの集合のような気がしてきました。
1曲目朗々と吹くソプラノは、村田秀雄の歌みたいピアノのソロが凄く感じます。
3曲目のピアノのプレーもハードな展開、このピアニスト中古屋さんでは会った覚えはあるのですが、実は初めて、なかなか個性的です。
4曲目まで彼の曲で、4曲目ではコルトレーンのカルテットのタイナーみたいなところもあれば、JAZZでない音のような、音数少なくしてポロンポロンと弾いてみたり、このアルバムピアノがとても面白い。
7曲目Gattoの曲も同じくロマンチシズムあふれる甘いメロディ、ちょっと大袈裟ですが、アルバム全体が何かのオマージュみたいな(たとえばイタリアルネッサンス音楽)ものに思えてきます。
4ビートなし、テーマの合奏なし、ハードバップ系なしのアルバムで、今のイタリアJAZZファンにはとっつきにくいかもしれません。
イタリアJAZZはとても多くの面があり、4ビート、ハードバップが脚光をあびていますが、室内楽の展開みたいなアルバムがたくさんあります。
こじんまりしたアルバムが多い中、このアルバムハードを十分こなせるプレーヤーが制御をしながら地中海のJAZZ的室内楽を作ったような木気がするのです。

sea inside / Girotto,NAstro,Cohen,Gatto

JAVIER GIROTTO(ss,bs,fl)
FRANCESCO NASTRO(p)
AVISHAI COHEN(b)
ROBERTO GATTO(ds)

1. SONG FOR AVISHAI
2.WHEN SHE LEAVES
3.ROUGH SEA
4.OL SUO LATO MIGLIORE
5.ANN'S TUNE
6.MECCANICA QUANTISTICA
7.B SONG
8.WE GOT ON WELL
9.EL PIBE DE ORO





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