競技の前に、審判にロボットの持ち方を説明する
レスキューの競技において、競技者は競技の開始の時にスタートボタンを押すだけで、あとは競技終了まで一切ロボットに触れることはできません。 もし、ロボットが黒線を外れたりした場合には、審判がロボットを持ち上げて(ルールに従って)競技台の適切な場所に戻します。 この「審判が持ち上げるとき」に、持ち方によってはロボットが壊れる場合や、プログラムが誤動作する場合あります。
競技者は競技が始まる前に審判に「ロボットを持ち上げるときは、ここをこのように持ってください。」とあらかじめ説明しておくことをお勧めします。 同様に、触って欲しくない部分や、持ち上げるとき、置くときに注意点があれば、それもあらかじめ伝えておきます。
世界大会での「M&Y」のロボットは、坂道を検出するために水銀スイッチを利用していました。 また、車体が斜めになったときに坂道なのか壁に乗り上げたのか判断をするために、同時に光センサーの値を使っていました。 しかし、世界大会の予選2日目に、ギャップで黒線を外れた「M&Y」のロボットを審判が、「斜めに持っていた」「光センサーを塞ぐように持っていた」ことで、レッドゾーンプログラムが発動してしまい、リタイアするしかなくなった経緯があります。 これも、競技の前に審判にきちんと「このように持ち上げてください。 ここは触らないようにお願いします。」という説明を怠っていたので、しかたがありません。 この反省で次の日の競技からは、毎回しつこく審判に「このように持ち上げてください。ここは触らないようにお願いします。」という説明をくり返ししました。 恥ずかしがらずに、きちんとお願いすれば後で悔しい思いをせずに済みます。
しかし、たとえ説明をして、審判が「分かった」といって競技を開始して、審判が過って壊してしまったり、触って欲しくないスイッチを押してしまったとしても、文句はいえないようです。(そもそも黒線を外れるようなロボットを作った競技者が悪いのですから。)
審判にきちんと持ち上げてもらうために、持ち易い形のロボットを作ることも有効と思います。