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ジュニアレスキューのNLルール

2020-10-21 | Rescue Rules 2021

これまで、ずっとジュニアレスキューのNL(日本リ-グ)のルールを(真面目に)読んだことがありませんでした。

(9月に開催されたNESTロボコンの競技も面白かったので、急に興味が沸きました。・・・これはレスキューNJルールがベースだと聞きました。)

すでに、2021年ルールが公開されているので、2021年のレスキューNLルールを読んでみました。

 

ルールはここにあります。

日本リーグ・レスキューのルールを改定いたしました

ここにある「ロボカップジュニア 日本リーグ・レスキュー 2021ルール」のリンクの先がPDFファイルになっています。

 

さて、それでは、読んでみて「んっ!」と思った部分を列挙していきます。

 

まず、最初の全体の絵が素晴らしい

もう、これだけで、概要が分かりますね。

避難ゾーン(私は「救助ゾーン」と言っていますが)に緑と銀のシールの被災者が貼られているのが懐かしいです・・・

 

では、いろいろと突っ込んでいきます。(笑)

 

概要
自律型ロボットは違うパターンのタイルで作られたモジュール式フィールドにある異なる課題を克服しながら黒いラインに沿って進まなければならない.フロアは白色で,異なる高さにタイルがあり,傾斜路で結ばれている.自律型ロボットは違うパターンのタイルで作られたモジュール式フィールドにある異なる課題を克服しながら黒いラインに沿って進まなければならない

→同じ文章が重複して(2回)書かれています。重複している文章は結構長いです。これ・・・誰も確認してないの? ってことは無いですよね。 おそらく、公開前に技術委員の中で確認をしていると思うのですが・・・誰も気が付かないのかなぁ!?

 

概要
チームは,ロボットがフィールドを認識できるようなフィールドに関する情報を事前にロボットに与えてはならない.
→「ロボットがフィールドを認識できるようなフィールドに関する情報」とは何のことでしょうか? う~ん分かりません。 何だろう!? プレマッピングをしちゃダメ、という意味なんだろうけど・・・

 

概要
ロボットが新たなチェックポイントに到達したら,得点できる.
→「得点できる」の表現がよくわかりません? 恐らく「新たなチェックポイントに到達したら、得点になる」ということでしょう・・・

 

1.1.1
すべての参加者は(チームメンバーも指導者も),ロボカップジュニアの基本理念の狙いと理想を尊重するものとする.
→これは、NLだけでなく、ジュニアレスキューの共通ルールだと思われるのですが、ここで「尊重しなさい」という「ロボカップジュニアの基本理念」はどこに示されているのでしょうか? この第1章全体のことなのでしょうか?

 

1.1.2
ボランティア,審判および大会役員は大会の精神「競技は,競争,公平であり,そして,もっとも大切なのは,楽しむことである.」に則って行動する.
→大会を楽しむのは(運営者ではなく)参加者ですよね!? だから運営者側は「参加者が楽しめるような競技会にする」のではないでしょうか? 上の文章だと、なんとなく、「運営者は楽しみなさい」に思えます。

 

1.3.4
(可能であれば)大会のWebページやロボカップおよびロボカップジュニアのWebページにて公開される.
→これは、国際ルールの翻訳がそのまま掲載されているものと思われます。 日本リーグの大会情報がロボカップやロボカップジュニアのWEBページに掲載されるとは思えません。 掲載されるとしたら RCJJのWEBページですよね。

 

1.3.6
上記の規則は審判,大会役員,大会実行委員,現地の法執行当局の判断で執行される.
→単なる突っ込みです。「現地の法執行当局」って、誰のことでしょう!? 検察や裁判官が来ちゃうの!?

 

1.4.4
ロボットは主に生徒自身によるものでなければならない
→これも単なる突っ込みです。 これを読んで、チームメンバー自身がロボットの恰好をしてフィールドを動き回る・・・そんな競技を想像してしまいました。(笑) 「ロボットは→ロボットの構築やプログラミングは」のことでしょう。

それから、チームメンバーを表す言葉がいろいろ使われています。「チームメンバー」に統一すると分かりやすいと思います。(学生、生徒、チームメンバーなどの表現)

 

1.5.2
授賞式の後で不正行為が確認された場合,ロボカップジュニアは賞を取り消す権利を保有する.
→これも単なる突っ込みです。 ロボカップジュニアはNLには関与しないでしょう。賞を取り消すのはロボカップジュニアジャパンですね。 他の文章でも「ロボカップジュニア→ロボカップジュニアジャパン」と読み替えるべき文章がいくつかありそうです。

 

2.7.1
被災者は人を表しており,幅5cm以上,高さ8cm以上の人を象ったシールである.
→シールの大きさを表しているのでしょうけど、「高さ8cm」の「高さ」というのは勘違いを招くと思います。(シールを立てて置くの!?・・・と)「縦8cm以上、横5cm以上のシール」または「最低の大きさは5cm×8cm」という表現が、良いのではないでしょうか?

 

2.8.1
大会での環境条件が自宅練習場と異なっていることを想定すべきである.
→おそらく国際ルールの「the conditions at home practice field」の翻訳だと思います。home は自宅という意味も勿論あるでしょうけど、ホームグラウンドなどと同じ使い方だと思うので、「自宅練習場→(いつもの)チームの練習場」の意味ではないでしょうか?

 

3.2.6の下の注意書き
ロボカップジュニア総則では,Bluetooth クラス2,3又はZigBeeの使用が ロボット間通信 のために許容されているが,レスキュー競技では1台のロボットしか許されない.そのため,例えBluetooth クラス2,3やZigBeeであっても,レスキュー競技では無線通信を使用できない.
→注意書きとして素晴らしい! 1台のロボット内に複数のコントローラがあって、それらを無線通信で制御するのも General Rules 違反ってことです。 EV3を2個搭載して制御する場合も、(無線接続で無く)有線接続にしましょう。

 

3.3.3の下の注意書き
チームにおいて,ポスターや技術資料の制作 だけ を担当することは,「特定の技術的役割」を担っているとは認められない.また,例えチーム内での技術継承の最中であっても,「特定の技術的役割」を持たない生徒をチームメンバーとして登録することは認められない.
→これも注意書きとして素晴らしい! インタビューで担当作業を問うと、「ドキュメント整理」とか「雑用」とか、いろいろな回答があり、苦笑してしまいます。(正直に、「何もしてません」とか言うのは、ヤメテね! 笑)

 

3.3.7
過去にレスキュー競技でジャパンオープン(日本大会)に参加した生徒は,ワールドリーグ レスキューLine/Mazeなど,ロボカップジュニアの他の競技に移行しなければならない.ただし,世界大会参加下限年齢に満たない生徒に関してはこの限りではない.
→2021年のジャパンオープンの運営指針に書かれているNLの参加資格と微妙に異なっています。 どちらが優先されるのでしょうか? この部分ははっきりしておかないと、揉めそうだなぁ・・・

(参考)

2021年のジャパンオープンの運営指針
1. NL は選手自身の年齢が世界大会に出場できる最低年齢に達するまで複数回の出場を認めます。
2. ジャパンオープンの表彰チーム(プレゼン賞や特別賞は除く)に所属する選手は、年齢に関係なく翌年は WL へのチャレンジを奨励します。
3. WL 出場経験が 1 回以上ある選手は、NL への出場経験がない場合であっても、NL への出場は不可とします。

2021NLル-ル
3.3.7 過去にレスキュー競技でジャパンオープン(日本大会)に参加した生徒は,ワールドリーグ レスキューLine/Mazeなど,ロボカップジュニアの他の競技に移行しなければならない.ただし,世界大会参加下限年齢に満たない生徒に関してはこの限りではない.

例えば13歳のチームメンバーが、過去にWLに参加経験があった場合、NLに参加できるの? それともできないの? (運営指針には参加できない。NLルールには参加できる。と書かれています。)

 

4.2.1
審判からの指示がない限り,これら2人のチームメンバーのみが競技フィールドに近づくことができる.
→NLのチームメンバーは最大2人なので、全員が競技フィールドにアクセスできます。だから上の文章は必要無いですね。

 

4.2.3
競技フィールドの近くにいる他のチームメンバー
→NLはチームメンバーが最大2人で、メンバー全員が競技フィールドにアクセスできるので、「他のチームメンバー」は、ありえませんよね。(笑)

 

4.2.3
ロボットが動いている間はフィールドから少なくとも150cm以上離れていなければならない.
→ロボットが動いていようと、動いていまいと、150cm以上離れることになりますよね。

 

4.3.7
得点走行が開始されたら,被災者をどこに配置するかを決めるため審判は6面のサイコロをふる.
→一回一回の競技毎に、被災者の配置を変更するということでしょうか? 毎回(競技毎に)シールを貼ったり剥がしたりするのは大変だと思うのですが・・・(貼るのは簡単、でも剥がすのが面倒!)

いや、これは、単なる記述間違いですよね・・・(笑)

 

4.3.9
主催者の無作為な告知によって行われる
→「主催者の無作為な告知」って何のことでしょうか? すみません、日本語が分かりません。(笑)

あと、「さいころ」と「サイコロ」の表記がありますね。これは統一した方が良いかと・・・

 

4.5.1 c の下の注意書き
“順序”には,斜め方向の順序は含まない.
→これ、必要なのかなぁ? 斜め方向は、次の順番のタイルじゃないことは明確ですよね。

 

4.5.2
ロボットはゴールタイルに向かって
→はい、また突っ込みです。 NLにはゴールタイルは無いですよね。おそらく「×ゴールタイル → 〇避難ゾーン」の記述間違いでしょう。

 

4.6.7
ロボットが被災者を1体以上発見した後,避難ゾーンを完全に出て,5秒以上完全に停止した場合
→脱出ボーナスの説明ですが・・・まず、「ロボットがフィールド上で停止する」は大前提ですよね。(避難ゾーンを出たロボットがフィールドから落ちて、壊れて床で停止は、脱出失敗ですよね。笑)
避難ゾーンを完全に出ていない状態で5秒間停止した場合は? これは、おそらく競技が継続される、ですよね。 じゃあ、避難ゾーンを出てもロボットが停止しない場合は、競技進行停止? それとも競技終了?

 

4.6.7
脱出得点が与えらる.
→ここでは「脱出得点」と表記されていますが、概要では「脱出ボーナス」と表記しているので、どちらかに統一した方が分かりやすいと思います。

 

5.1.1
あなたの技術的な評価は
→ここだけ「あなた」という表記です!? 普通は「チームの技術的評価」ですよねぇ。

 

6.1.のタイトル
審判を副審
→おそらく「審判と副審」の間違い。(まあ、単なる誤字でしょう。) でも、よく考えると、副審も審判だから、「主審と副審」の方が正しいのかなぁ・・・

 

はい、突っ込みは以上です。

Rescue Line と Rescue Maze の日本語翻訳版のルールも読んでみようと思ったら、まだ2021年ルールの翻訳版が公開されていませんでした。

 

続きの記事はこちら ジュニアサッカーのNLルール

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