次の車検項目は「ロボットのサイズ」なのですが・・・ルールで規定されているのは、「高さ30cm以下」のみです。
3.2.1. The height of a robot must not exceed 30 cm.
常識的には、フィールドの経路の幅が30cm未満なので、それより幅広だと実質的に迷路探索ができませんね。 でも、たとえ横幅が50cmのロボットを作ったとしても、(あくまでルール上は)違反ではありません。
ということで、ロボットの大きさで違反になるようなチームはありませんでした。(つまり高さが30cmを超えるロボットはありませんでした。 まあ当たり前!)
で、今回の車検ネタは・・・レスキューキットのサイズです。
これも、けっこう揉めました。
3.2.3. Each rescue kit must have a minimum volume of 1cm3
と、最小の大きさ(容積)が決められています。
だから、車検をする側としては、提示されたレスキューキットが1cm3あるかを確かめたいのですが・・・そう簡単ではありませんでした。
レスキューキットが、サイコロだったり、直方体なら定規で測って容積を計算できるのですが・・・最近の流行は CADで設計して、3Dプリンタで印刷したもので・・・複雑な形をしています。
チーム側が「設計上は1cm3ある」と主張するのですが、「設計上は、わかりました。でも、実際、これが(このレスキューキットが)1cm3あることは、どうやってわかるの?」と質問すると・・・「う~ん」とだまってしまいます。
一番困ったのが、チーム側からも、1cm3あるかどうかわからない・・・と言われちゃうと・・・これ車検アウト!?
チーム側の主張は・・・「レスキューキットのストッカーをCADで設計して3Dプリンターで作りました。ストッカーの容量は1cm3よりかなり大きくしました。 そこに入れるレスキューキットを木を削って作りました。 だから1cm3より大きいハズ!」でした。
木を削って作った手作り感満載のレスキューキットは複雑な形で、しかも全てが微妙に形も大きさも異なっていました。
ということで、チーフや技術委員長あずかりになりました。結局、大きさの確認はできませんでしたが(彼らの判断で)翌日に参加可能になりました。
レスキューキットについては・・・
自分たちでルールに適合した大きさ(つまり1cm3よりも大きい)であることを説明できること。同様に第三者が納得するような説明ができること。
が必要ということになりました。
これ、ルールではレスキューキットを容量で規定していますが・・・容量ではなく重さになりませんかねぇ
複雑な形のモノの容量を図るのは困難(メスシリンダーとか使うのですかねぇ)ですが・・・重量なら、どのような複雑な形であっても重量計で簡単に計測できます・・・ただ、そうすると、みんな比重の重い金属のレスキューキットにして容量を小さくするようになっちゃうのですかねぇ・・・
M&Y(花鳥風月)は、12mm角のサイコロを使用していたので、説明が簡単で、誰もが納得でした。
とにかく・・第三者が「なるほど、確かにルールに適合していますね、問題無し!」と素直に納得できるレスキューキットにしてください・・・よぉ
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