都市と楽しみ

都市計画と経済学を京都で考えています。楽しみは食べ歩き、テニス、庭園、絵画作成・鑑賞、オーディオと自転車

新春

2025-01-01 02:52:09 | マクロ経済

 今年もこのブログのご愛読どうぞ宜しくお願い致します

 ウクライナ、イスラエル周りとその他にきな臭い地域戦争が続く、さらにそれを取り囲むのが「資本主義と社会主義(3国:中・露・北朝鮮)」問題と「宗教・歴史」問題だ

 次に政治と支持層の分断がある、アメリカのトランプ当選、フランス、韓国の大統領の辞任関連は「ポピュリズムと右傾化」も原因だ

 2008年のリーマン・ショック以降、低金利もありアメリカの株が対数ベースでも単調な上昇を続けている( https://www.nomura-am.co.jp/sodateru/stepup/history/learning-from-the-crash.html )16年間、11%近い上昇だ(かつて中国のGDP成長率の下限とされた7%を越える水準だ)、きわめておかしいと言わざるを得ない

 さらに我が国の株も上がったが、GDPの成長は低く、消費は伸びない、体感するインフレは外食についてほぼ3割、食材と労務費の高騰により上がった、今や千円ランチは稀有になった

 資産を持てる者がさらに増やし、一般の若年層は貯蓄に励むという「二極化」が発生している

 Job制により50代のリストラと若い専門職の登用という「入替」も大企業で顕著だ、専門性での格差と就職後の自己研鑽(リカレント(学び直し)、リスキリング(技能研修)など)の差が明らかだ

 これらが、社会の分断を生み、「恨み」「ねたみ」が発生し、民主党をエリート主義とする「悪意」がトランプ当選となったのだと考える

 資本主義における富裕の「格差」が社会の分断を呼んだ、マクロの政策よりもマイクロの自分の生活優先という本音に替わった

 資本主義と社会主義の国の格差も拡大した、中国では資本主義的な不動産投資が不良資産となり重荷になった

 それでも株だけ上がるのはおかしいと思ってこの10年言い続けているが、全くバブル崩壊の動きがない

 低金時代が終焉し、リフレ派の失敗が明らかになったと言うのに、ニュー・ケイジアン経済学( https://en.wikipedia.org/wiki/New_Keynesian_economics )は通用しないのか

 世の中が富の取り合い、権力の奪い合い、自己の利権を確保の動きになりそうだ、今年はさらにリスクを感じて運用などは控えておく

 自己の能力を高め、稼げる力をつけ、心身の健康を維持するのが大切だ

 また、地震・災害に備えるのも昨年の教訓を生かすべきと考える、被災地の更なる復興を願う

 「不幸の最も強力な原因の一つは、おそらくはねたみである」幸福論 ラッセル より

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ジャック・ウエルチ(デイヴィッド・ゲレス):ウェルチズムは81年から2001年まで、ダウンサイジング・事業売買、短期的戦略と秘密主義、破綻を招いた

2024-12-29 02:34:23 | マクロ経済

 GE帝国盛衰史(トーマス・グリタ、テッド・マン)もあり、https://blog.goo.ne.jp/n7yohshima/e/f424577192cf205d94be39d6438ba1ca この中には、GEキャピタルは本業の信用によりCPの低利調達ができたのが優位性、保険事業で破綻した。

 さらに参考として https://blog.goo.ne.jp/n7yohshima/e/40023f09bc6c17f5347d1ac53354b04e 

 強欲CEOが成り上がった過程を、経済変動(特にレーガノミクス)とともに分析した経済と産業育成の観点が貴重だ。知見は:

・企業の生産性向上と賃金の連動があり、福利厚生の企業文化があり1922年GE社長のジェラルド・スウォーブは「福祉資本主義」とした

・1948年~79年まで労働生産性と給与は歩調を合わせ伸びた

・1970年、ハイエク、フリードマンの株主(利益)至上主義、1976年Theory of Firm マイケル・ジェンセンとウィリアム・メックリングがプリンシパル(株主)、エージェント(経営者)による株式利益の最大化とCEOの株式による役員報酬のシステムを提唱

・1978年 ロバート・ポーク The Antitrust ParadoxとレーガンのM&A緩和により大企業の更なる巨大化と金融規制緩和が起こった

・1981年 ウェルチCEO アンチ愛社精神キャンペーン、人材はコストとしてカット、ダウンサイジングで費用を押さえ利益を増す

・1985年RCAを買収し、NBCを手中に収める

・バイタリティ・カーブ(活力曲線  https://en.wikipedia.org/wiki/Vitality_curve  )、一般には、スタック・ランキング、ランク・アンド・ヤンクにより下位10%を退職、自然に人材費用を減じ、人生に機会を与えるとした、あわせてアウトソーシング(オフィスワーカーも正社員と派遣に分かれた)

・コスト削減と売上増進に向かい、組織に蓄積された記憶を失った、「惨めな気持ちで家路に」

・ウェルチはいじめっ子、「罵声合戦方式」

・GEキャピタルはGEの格付けを利用し、無秩序な金融事業により「オンデマンドで利益」を生み出し利益の安定を図った

・自社株買いによる株価上昇(2003年~12年ではS&P500で利益の54%、配当は37%)

・1990年代には85万人の雇用が失われ、不安が広がった、対してCEOは平均従業員の約20倍(65年)だったがウェルチは100~200倍となった、ドットコム・バブル崩壊後グリーンスパンが「根拠なき熱狂」と指摘、GEの株価上昇をSECが利益調整と疑う→ウェルチ引退

・1997年ウエイスト・マネージメント粉飾決算、2001年エンロン破綻とアーサー・アンダーセン廃業、2002年タイコ・インターナショナルの破綻、2002年にワールドコム破綻、2002年フレディ・マックの粉飾決算、2005年AIGの不正

ウェルチの末裔は同じ手法をとったが、時代が変わり、業種も違う、GEキャピタルがない

・2008年4月GEの利益7億ドル下回り、株価12%下落、GEキャピタルが利益を出せなくなった

・ボーイングにもGE出身のジム・マックナーニがアメリカン航空がエアバスA320neoに変更を受け、737Maxを急遽開発、MCAS(AOAセンサー頼り)が誤動作し、2回の事故発生

・2018年GEキャピタルの保険事業関与などで株価下落し、ダウ平均の構成銘柄から外れる

・GEの負の外部性:ハドソン川PCB汚染、レイオフ、政府を騙しての節税

・ウォートンのピーター・カッペリによると「レイオフは企業業績を向上させない、短期的な会計結果を高める以上の有効な根拠はない」

・アマゾンなどでは機会が人間を管理、ギグワーカーがフルタイムの職種

・ウェルチズムとしてバイタリティ・カーブは今なお使われ、協調を阻害している

・企業数は半分に、寡占化進む

・賃金の低迷による「絶望死」、CEOの給与との格差拡大

・ユニリーバの家族経営回帰、ペイパルの雇用者支援がウェルチズムを越えて出現

・対応策として筆者の提言は(他の経済書とつながる要素が多いが)

①賃金と福利厚生の向上と従業員のアップスキリング

②利益や株式の共有と長期的思考、取締役会に従業員を配置

③最低賃金の引き上げ および 役員報酬の上限設定、増税

④反トラスト法の強化:寡占化の防止

 面白くためになる、当面、この改革にはトランプ対民主党の争いが焦点となろう

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ドイツ人のすごい働き方 日本の3倍休んで成果は1.5倍の秘密(西村栄基):ドイツ独自と一般的働き方が混同、賛同できない点もある

2024-12-13 02:42:42 | マクロ経済

 ファシリティ・マネージメントに役立つと思い読んだが、ドイツ独自と一般的ビジネス・マネージメントが混同され、さらに悪い点の指摘に乏しい、「成果は1.5倍」というのは労働生産性(時間当たり給与ともいえる)は1.5倍だがこれは今の異常な円安の影響もある

 逆に150日休め、我が国の2/3の労働時間でも成果がでる仕組みは充分に解き明かされてはいない

知見は:

・思考のために広いスペース→ドイツのプライム・オフィスは3mの天井高が多い、我が国でも日本生命丸の内ビルはじめ最近は物件が多い( https://tokyo.kashi-jimusho.com/topics/1091/ )、またオフィスの空気の質管理「建築物環境衛生管理基準」(厚生労働省)もある「ドイツ独自」とは言い難い

むしろ他のスタッフの電話や会話を聞きながら仕事を進めるスタイルや、島型対抗式のデスク・レイアウト、3坪/人の高密度が我が国の問題だ

・午前中に思考、ランチ後の散歩、午後は打合→これは参考になる

・整理整頓、物の住所を決める:探す必要のないのは大事、元に戻すのが肝要(ホームポジション、スリムアップ、アップデート)→一般的だと思うが

・連邦休暇法による3週間の休暇と3日以内病気の場合は有給の別枠→ドイツ人の旅行好きは有名、大型バスの旅行も見かける

・すべて込み込みの旅行パックのリゾートが人気「空っぽ休暇」→同じ料理や同じ場所での食事はつまらないとおもうが、一方に休暇で自己投資(P58 )とも書いてあるのと矛盾しないか(例えば3週間のうち1週間は自己研鑽のうえ、「空っぽ休暇」なら分かるが)

・他人の仕事も補完できるバックアップシステム:業務プロセスがタスクの重要度と緊急度のマトリクスで分類し文書化されマニュアル化、プロセスに従い業務をすすめる、棚卸やバックアップの仕組みをつくる→マニュアル作りに時間を取られないか、更新も手間がかかる、業務引継ぎの様式なども面倒ではないか、マニュアル通りであると創造性が伸びない恐れもある、ルーティンに近い業務なら可能だがプロジェクトなどでチームワークの形成と集中・発想・協働が必要であり休めない、実際アメリカのエリートは我が国よりも長く、質が高く、働く

・3つの教育の選択肢:大学・実践的・職業訓練のコースは独自

・8割を目指す→これは本当なのか、残りの20%が大事な場合もある、最近は我が国でも「無駄な残業の原因」として考え方を取り入れる動きがあるが

 

ドイツの悪い点と賛同できない点

・改札がない鉄道駅→分かりにくい、定時運行も問題、「安いから良い」という解釈は賛同しがたい

・入社して即戦力(P71):専門学校、企業トレーニング、博士課程など準備期間が就職前にあるなら、結局メンバーシップ制のOJTと変わらないのでは、またドイツでは博士号取得者が社長に多く学歴重視の傾向

・専門家の育成→指摘のとおりスター・エンジニアは変わる、基礎研究のリサーチャーに言及がないのは筆者の経験範囲外のためか

・教育のデュアル・システムと就職後のリスキリング、リカレント教育は別物である

・トップダウンで迅速な意思決定:VWのディーゼル不正問題と電気自動車へのシフトは結果失敗となっている、復活ではない( https://www.fsight.jp/articles/-/50950  )、しかも、現在も工場閉鎖とストライキなど問題が多い( https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-12-02/SNV4UXDWLU6800 )強権メルケルも失敗との判断もある( https://www.yomiuri.co.jp/choken/kijironko/ckworld/20220209-OYT8T50047/  )

・管理職のマネージメント特化とサーバント・リーダーシップ( https://research.lightworks.co.jp/servant-leadership#1  )→問題もある、その中の手法の一つのコーチングの方が実際的では、また特にドイツ独自とも思わない

・我が国ではフロー(その場しのぎの対応)、ドイツはストック(根本から対応)、これは賛同しがたい、製造業の「カイゼン」などシステムとして完成させるのと、他の事例を研究し真似からのシステムの「改良」は我が国の特色だ、但し「改革」に弱い面は否定できない、これはドイツも同じだと思うが

 ドイツのGDPが我が国を上回ったというが円安効果もある、この2年はGDP成長がマイナスに転じている( https://jp.reuters.com/markets/japan/funds/6XRYPE4D3RPOLBY6PHUCJTMP3Q-2024-10-09/#:~:text=%5B%E3%83%99%E3%83%AB%E3%83%AA%E3%83%B3%20%EF%BC%99%E6%97%A5%20%E3%83%AD%E3%82%A4%E3%82%BF%E3%83%BC%5D%20%2D,%E3%81%AE%E3%83%9E%E3%82%A4%E3%83%8A%E3%82%B9%E6%88%90%E9%95%B7%E3%81%A8%E3%81%AA%E3%82%8B%E3%80%82 )ドイツはロシアからの安価なエネルギーを享受してきたが現在は転換点にある、電気も原子力発電のフランスから購入している( https://ieei.or.jp/2024/09/yamamoto-blog240905/ )

 ドイツ銀行はじめ破綻の懸念がこの数年聞き及ぶ、金融自体に商業不動産融資などのリスクを抱えている( https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR07ERJ0X00C24A2000000/ )

ドイツで面白いのはトルコ移民がドイツで開発したドルネ・ケバブ( https://en.wikipedia.org/wiki/Doner_kebab )や、なぜかドイツのベリーニのサンバ・デ・ジャネイロ( https://www.youtube.com/watch?v=fhHKYR-v0UE )があるなど文化・移民の多様性がある

 筆者の経験に基づく知見・経験が基本であり、広い検証・研究に蹉跌がある、おすすめ出来かねる

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阪急全線定期を止める、定期期間の利用はスポーツ・クラブでも割高

2024-12-03 02:03:57 | マクロ経済

 行動経済学にて月極のスポーツ・クラブ会員は割高( https://note.com/yasuhiroa/n/n0def0b3f90f4 )を「資格を失いたくない損失回避」がある

 阪急全線定期は6カ月で6万円(コロナ禍)~7万5千円だが、テニスに行く、梅田や神戸に行くというので使っていた

 いくら使ってもただという概念だが、最近調べてみると割高と分かった

 ラーメン食べに茨木まで行くのに、阪急全線定期を使うのは「ただ」と感じるが、乗車時に片道330円を支払うのでは行く気が低下する(機会費用が発生する)

 しかし、6カ月を通算するとただと思う阪急全線定期が割高であり、その度毎切符を買うより高コストになっている、つまり定期購入代金は「サンク・コスト」になっており、使えば使う程得だが毎回支払うのが安いという状況だ、これは年間会員のスポーツ・クラブで行かないのに会費を支払っている状況に近い( https://president.jp/articles/-/25775?page=5  )

 また、定期を使っていたからその状態を続けたいという「損失回避性」もある( https://note.com/yasuhiroa/n/n0def0b3f90f4 )

 どちらにしても今なら阪急に6ヵ月で7万5千円分は楽しめると考えると、今まで通りの乗り方ができ、しかも安い。阪急では同区間の割引(利用回数割引運賃 11回目以降が割引になる)もある

 定期なら阪急に乗るが、無ければ乗らないというものでもない、また他社線の利用で坂本の庭や枚方のくらわんか関連など見に行くのも良い

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第一生命の1000名の人員削減に驚く

2024-11-25 02:13:12 | マクロ経済

 保険会社はリストラをしないのが通例だった、しかし株式会社となった第一生命は違う( https://www.dai-ichi-life-hd.com/newsroom/newsrelease/2024/pdf/index_034.pdf )

 50代からの早期退職は、優秀か低迷の層の応募となり中間層が残る、さらに第一生命は新たな能力を持つJob制に対応した人材の採用に繋げるのだろう

 反対の動きにに「第一生命、中途採用3倍で新卒超え 資産運用の人材確保」とある

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB2729D0X21C24A0000000/?n_cid=NMAIL007_20241118_A )

 大会社に入り、定年延長もあり70歳位まで安泰とおもったら大間違いというのが分かる、会社に入ってからのリスキリングや、学び直しのリカレント教育、資格の取得など我が身を守るのが「保険」になる

 退職しなくても、異動により閑職に回される人材も見てきた、世の中甘くない

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またトラに驚く

2024-11-19 02:10:41 | マクロ経済

 週間文春11月21日号 「池上彰のそこからですか⁉」に「トランプ再選は『シン階級闘争』」とある

 民主党のエリート化と共和党のトランプによる「労働者の党」の対立、トランプの生活重視が有権者の反乱を誘導し当選となったとの分析だ

 民主党はITC長者の支援や有名セレブの賛同・参加など格好良かったが、金持ちの匂いが嫌われたのだろう、このハリスを当選させたくないという悪意が背景にあり、ヒラリー・クリントンと同じ現象だ( https://blog.goo.ne.jp/n7yohshima/e/df54f25259e100bc3f510982406eebe8 )

 確かに、アメリカでの社会格差は、富裕層での富の偏重、企業でも寡占化により拡大している

 低所得にあえぐラスト・ベルト(衰退した二次産業:製造業)の白人層などの不満の爆発をトランプがうまくあおった形だ、これはヒトラーなどの独裁政治ポピュリズムにつながりかねない懸念がある

 ロシア、中国、北朝鮮などは長期政権となり権力の集中と専制政治( https://en.wikipedia.org/wiki/Autocracy )化・独裁傾向が進行している、これと同じ歩調でのアメリカのトランプへの権力集中(大統領・上院・下院とも共和党のTriple Redでもある)と独裁・専制政治志向を懸念する

 歴史はけったいな動きをするランダム・ウオーカーだが、あまりのことにたじろいでいる

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あんかけ焼きそばの謎(塩崎省吾):あんかけ焼きそばとチャプスイの関連

2024-11-09 02:29:15 | マクロ経済

 幅広い実食と文献研究により面白いが、文章のまとまりがいまひとつだ、再整理すると:

 炒麺(ヤキソバ)の①混ぜ炒め、②あんかけ柔らかな焼いた麺、③あんかけ揚げ麺

①については

上海:神田神保町1896年清国からの留学生始まる、維新號1899年に開店し上海に近い寧波出身者が多いためのネーミングを筆者は指摘する

なお四海楼のちゃんぽんの炒め型である皿うどんは大正4,5年1915、16年開始となっている

②については

 アメリカでのチャプスイ(Chop Suey)は1865年の大陸横断鉄道建設に伴い、苦力としての中国移民が増加、広東の「四邑(しゆう)」からが多く、そのなかの台山の炒雑碎(ちゃーちゃぷすい https://en.wikipedia.org/wiki/Chop_suey  )として麵やご飯にかけて食べられたものが、1880年にはアメリカ人にも広まったとある

 この広東式炒麺は餡かけで焼きと揚げの麺があったようだ( https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%82%92%E9%BA%BA )

 さらに広東料理の焼きそばがチャウメン(1925年 固い棒状の麺)に発展した。

 南京町の起こりは1862年から居住、聘珍楼など老舗4店は明治17年1984年広東料理が多い、横浜居留地の撤廃1899年により居留地外での営業可能となり中華の店が各地に増加したとある( https://ktgis.net/kjmapw/kjmapw.html?lat=35.439819&lng=139.642078&zoom=15&dataset=tokyo50&age=0&screen=2&scr1tile=k_cj4&scr2tile=k_cj4&scr3tile=k_cj4&scr4tile=k_cj4&mapOpacity=10&overGSItile=no&altitudeOpacity=2 )

 餡かけのやきそばは閉店した横浜の聘珍楼などにあったようだ、餡かけの汁そばや麺を焼いた伊府麺との関連もあろう

 アメリカのチャプスイが広まり、82年アメリカの中国人排斥法によりアメリカから横浜中華街広東料理にチャプスイが伝来したというのが筆者の考察である

 しかし、もともと広東料理に炒麺(あんかけ焼きそば(固いと柔らかい))があったとすればもともと伝来していたと思われる、これは麵でなくご飯の中華丼とならないだろうか

 もともと餡かけは蕎麦・うどんでも19世紀に入ってかけの種物としてあったはずで我が国に馴染がある

③については

 揚げ麺(1935年?)と四海楼の改良ちゃんぽん(明治35年1902年)の関連などが指摘されている

 明治38年(1905年)の大勝軒本店、明治43年(1910年)の浅草来々軒、大正7年(1918年)横浜の奇珍楼でも固いか細くてバリバリであったとある

 このことから広東の炒麺にも柔らかいのと固いのが初めからあったのだろうとの証明になろう

当方の見解だが:

 初期の中華料理が西洋料理の看板を日米とも掲げていたのは、アメリカでは地元の料理(アメリカは当時豚料理だったといわれる、ポーク・ビーンズ https://en.wikipedia.org/wiki/Pork_and_beans )の研究も欲しい、更にイギリスのへの伝播にも(朝食になぜかつくのはどちらが発祥か分からない https://en.wikipedia.org/wiki/Full_breakfast )もある

 イギリス・アメリカ・中華が相互に取り入れたため、日本は目新しい西洋料理と中華料理は「似たようなもの」の位置付けであったのではないか、特に初期の中華料理にもソースをかけるというのはその表れだ。(ウスター・ソース https://en.wikipedia.org/wiki/Worcestershire_sauce )の我が国醸造の醤油との類似もある 

中華料理といわゆる洋食の繋がりは以下の事例がある

西華料理としては銀座 チャイナチャイム 北越軒(ベスト オブ ラーメン 文春文庫)、「昔の洋食屋いは中華そばを置いているところが多かった」(洋食屋さん 近藤:Meets 京阪神の洋食 2010年)がある

西支料理としては銀座 萬福、泰明軒( https://taimeiken.co.jp/yomoyama/index.html )に詳しい

・チャプスイについても上野精養軒でのチャプスイ( B級グルメこれが美味しい!  文春文庫)が洋食屋にある、昔はデパートの食堂でもよく見かけた、これも西華料理・西支料理の名残だろう

・町中華にカレー(元町民生など)、オムライスが多いのもこのためだろう、変わり種ではカレーヤキソバ、カレー中華丼の北浜 福仙楼がある

まとめとして:

 餡かけそばの餡自体はチャプスイと広東料理というルーツが同じだ、洋食屋のチャプスイは絶滅危惧種だが

 餡かけの展開としてサンマ―麺(チャプスイらかもやしへの特化)や餡ものの塩味・醤油味の違いも考察できたらと思う、それかの味噌味、辛味への転換もあると思われる

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総裁選石破総理選出と今後の金融方策の要点:「悪夢のようなアベノミクス」からの脱出

2024-10-08 02:49:30 | マクロ経済

 石破総理が選出された。「法人税増税」や「金融所得課税増税」は経済的に見て正しい政策だ。

 その理由を経済学の観点から「悪夢のようなアベノミクス」と「日銀」、低金利での民間から政府への贈与の悪辣な仕組みから分析し、今後の対応を考察した

①日銀の正常化:金利上昇 「悪夢のようなアベノミクスの負の遺産」

・「悪夢のようなアベノミクス」のため日銀のバランス・シートは国債(591兆円)とETF(37兆円)の買い支えによりいびつになっている( https://www.pictet.co.jp/investment-information/market/deep-insight/20240802.html )

・出口戦略は、国債の残高減少だが、利上げをすると含み損が出る(政策金利2.8%を越えると債務超過 https://www.nri.com/jp/knowledge/blog/lst/2024/fis/kiuchi/0529_2  )、利上げは株価を下げるため株価20,600円をめどにETFの含み益がなくなる( https://www.jcer.or.jp/research-report/20201213.html )

・この30年に及ぶ異常な低金利と倒産保護政策は、既存産業の延命と新規企業の参入障害ともなり、産業革新の衰退となった。さらに、利上げによる円高を嫌う(輸出が低下するという論理)根強い風潮におもねる政策でもあった。この、金融の非効率性が生保の逆ザヤ、銀行の貸出先不足、企業の内部留保の積み上がりというひずみと、非正規労働者の増加による賃金の低下と正社員の賃金低下(人事制度の見直しなどによる)を招き需要が低下した。つまりは、企業による賃金の下げがデフレの要因であった。( https://www.transtructure.com/hr-data-analysys/hr-support/formulate-transition/p7403/ )

②政府赤字利払いの増加:悪夢のようなアベノミクスの悪辣な仕組み

・現在の想定では利払い9.6兆円だが、金利1%上昇により8.7兆円増加( https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA036XR0T00C24A4000000/ )の試算がある

・利払い増加分は今まで、「低金利政策」というマジックにより民間の金利上昇での「恩恵分」を政府の利払いに「贈与」していたとの指摘がある( https://blog.goo.ne.jp/n7yohshima/e/f09aac3088bf6513bd38bf64088e9cba )これに対して、安倍の珍回答も載せておく( https://blog.goo.ne.jp/n7yohshima/e/01abee86287e7b5a44c57f4c9ba2670b )

・アベノミクスとは低金利の活用により、民間から政府への贈与を高め、負債は日銀が負い、バラマキ政策に使ったという政府と日銀の一体化した(日銀の独立性を阻害した)仕組みというのが経済的な見方となる

③増税と格差の是正

・利払いが増えるため増税は不可避

・法人税はアメリカのハリスが当選すれば法人税率引き上げとなり、我が国も連動するのがよい。資本金により1億円以下は優遇されている( https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/hojin/5759.htm )このため、更なる中小企業保護は不要と考える

・所得税の累進化( https://financial-field.com/tax/entry-178958#:~:text=%E6%98%AD%E5%92%8C62%E5%B9%B4%E5%BA%A6%EF%BC%881987%E5%B9%B4,%EF%BC%85%E3%81%A8%E3%81%AA%E3%81%A3%E3%81%A6%E3%81%84%E3%81%BE%E3%81%99%E3%80%82 )にともない、最高税率は45%(40百万円以上)となっているが、税率の上昇と金額の低下を図り、同時に、最低税率5%(1.95百万円)の税率低下(0%)と金額の上昇を図る。これにより税引き後所得の格差減少と納税額の増加・利用を図る

・金融所得課税増税は、富裕層の貯蓄の多さに比べ20%程度の税率では、所得税より有利なため、ストック・オプションでの課税逃れなどにもつながる。小口投資の保護には、マイナカードの紐づけにより金融所得の課税控除額などの制度を検討すべきだ

④小子化・教育内容・教育費への重点対応

・増税による余剰資金の活用は、若年層拡大・人口拡大と生産性の向上教育、教育格差の是正に優先的に使うべきだ。

・具体的には、子育ての無償化・優遇、そしてITCやSTEMの教育、実務と連携した大学教育、高等教育への給与型奨学金(成績・所得などでの判断)による教育所得格差( https://blog.goo.ne.jp/n7yohshima/e/44ef3f721ffd27d5fdccb7f3a39271a6 )への対応が望まれる

・これ以上、シルバーへの配慮は医療費拡大もありできないと考える

 それにしても「悪夢のようなアベノミクス」を引き継ぐ高市にならなくてよかった。さらにアジア諸国と問題を引き起こす右傾化も防止できたと考える。

 安倍政治は利権・忖度・長期政権を麻生・甘利・管・二階などの協力で持続したが、その裏では、裏金や特定宗教との問題が明らかにされた。

 悪夢の長期安倍政権により政治が「公平」、「公正」、「合理的」ではなく、「利権」、「忖度」、「恣意的」であると思い知らされた。(官僚人事の支配・介入、モリ・カケ問題、裏金、宗教支援など)

 まっとうな、金利と競争のある経済社会を望む、バラマキと忖度と利権の政治・政策からの脱却だ

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Noblesse oblige:社会的地位となすべき奉仕、生きる証は

2024-09-04 02:49:22 | マクロ経済

 政治の中で、長い政権のひずみか裏金がまず出てきた。次に開発はするが赤字の責任は取らないという政党が現れた。さらに、地位の利権は利用するが、辞めるのは嫌だという知事が百条委員会に出席しようとしている。

 Noblesse oblige( https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8E%E3%83%96%E3%83%AC%E3%82%B9%E3%83%BB%E3%82%AA%E3%83%96%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%82%B8%E3%83%A5 )とは高き地位にいるものは、一般人よりなすべき奉仕をすすんで行う。つまりは、国民を守る先頭に立つ、貧窮の民を己の資産により救うというものだ。( "noble ancestry constrains to honourable behaviour; privilege entails responsibility." )

 それが、今や地位を利用して私利私欲に走る、権勢を利用し唯我独尊となる。これは、政治家の政治能力ではなく、人としてのあり方の問題だ。

 これは、尊厳:Dignity ( the state or quality of being worthy of honour or respect )や信条: Credo ( a statement of the beliefs or aims which guide someone's actions )が無いともいえる。

 当方は長く金融に携わったが、金をくすねると懲戒免職が当たり前と習った。また、土産の一人占めなど「さもしい」と教えられた。

 政治の世界では、強欲(Greed  https://en.wikipedia.org/wiki/Greed )が当たり前なのか、悪いところだけ今のアメリカの経営者と共通する。

 貧困も問題だが、格差を拡大する執政はさらに問題が多い。失望と羨望を生む。これを助長するような「性格・態度」は人の上に立つ資格がない

 志し低きものは去れ、居残る者は打たれよ

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投機経済の終焉:円の上昇、株の下落

2024-08-09 02:51:45 | マクロ経済

 2020年にコロナ禍が始まった頃から、金利が下がり始め23年まで低下したままだった。

https://www.central-tanshifx.com/market/indicator/interest.html 

 低金利を利用した投機資金により、株価の上昇と日本円の下落が始まった。今はまだ借り入れのリファイナンス直前なのか宴の最後の「盛上り」となっていた。

https://finance.yahoo.co.jp/quote/998407.O/chart?styl=cndl&frm=mnthly&scl=stndrd&trm=10y&evnts=&ovrIndctr=sma%2Cmma%2Clma&addIndctr=

¥/$ 

https://finance.yahoo.co.jp/quote/USDJPY=X/chart?trm=5y&styl=cndl&frm=w&scl=stndrd&evnts=&addIndctr=&ovrIndctr=sma,mma,lma 

 

 しかし、日銀の10年国債の0.25%上昇と国債買入縮小(QT)に向かう。やっと、金利がある世界になる。

 そのため、投機資金が手じまいに向かい、円安誘導の反動(みんなで下げれば、空売りで儲かる)、株高の反動(みんなで上げれば、実額でもうかる)となっている。今は、円安(空売り)と株安(空売り)で儲けるポジションだろう。このように、相場が変動するとプロの投資家は儲かる。ヘッジの無い個人投資家は損をする。

 世界的には

①中国の成長低下(世界需要低迷)と不動産関連不良債権の積み上がり、地方都市の財政悪化、消費低迷

②アメリカのクレジット・カードなど延滞率の上昇、商業不動産の不良債権化( https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN01EI20R00C24A8000000/ )

③イスラエル、ロシアなど地域紛争の継続

 わが国だけは30年を経て、再生に向かいつつある。しかし、不安要因として現業の不正や事故がありかつての経営と現場の労使協調・対話や高度な品質管理、高い労働者の矜持に破綻が明らかになっている。

 成長産業も、ものづくりではなく、ICTだ。企業の寡占化が進み、富の偏在(ジニ係数の上昇)となっている。

 当面は様子見を続ける。株は高い2万円以下なら買う、円は80円になるまで手を出さない。

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大阪南港からの計画を振り返る:今だから思い出す、大阪の重視すべきはオフィスだ

2024-07-28 02:02:11 | マクロ経済

 「なにわの海の時空館」の再活用が進んでいないとの報道がある( https://news.yahoo.co.jp/articles/a15d98c8e695b3a7ab76012ebf7816a4dc0de558 )

 大阪ではバブルの負の遺産は大阪市部局の3K と言われていた、交通局(天王寺のフェスティバル・ゲートなど)、計画局(土地信託案件など、訴訟になり解決)、港湾局(WTC, ATC,  ふれあい港館ワインミュージアム(ここでどうしてワインか訝る)、海の時空館など)がある。前の2つのKは時流に乗ったものだが、最期のKは港湾局だ。

 1985年頃、港湾局は南港や北港開発に自信をもっていた「テクノポート大阪」( http://seisan.server-shared.com/394/394-53.pdf )というパラボラ・アンテナでの通信計画があったが、海底光ケーブルにとってかわられた。さらに、WTC(ホテル訴訟もある)、ATC(コスプレで有名)がある。

 かかわった海遊館はS局長(博士とあるが詳細不明(普通は大学名を出すが)、後に助役)の方針もあり進んだ。臨港地区の利用の一例となった。そのとき、S局長の意向として次の施設も開発できないかと伝えられたのが

 

①ミニチュアランド マドローダム( https://en.wikipedia.org/wiki/Madurodam 61年~62年オランダ・デルフルト大学に留学が関係か)

②千石船の復元

であった。

①は淡路島にあること、②船運は大坂までは千石船だったが、河川港であり艀船に積み替えられと関係者の指摘もある( https://www.oppa.or.jp/joho-2.html )、つまりは大坂を支えたのは十石船などの積み替えであり特に採り上げる内容ではないと検討を謝絶した。

 経緯は不明だが、このうち②が開業から6年で閉鎖した「なにわの海の時空館」( https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%AA%E3%81%AB%E3%82%8F%E3%81%AE%E6%B5%B7%E3%81%AE%E6%99%82%E7%A9%BA%E9%A4%A8 )として2000年に完成したときには驚いた。恐らく事業決定、設計、施工から考えると1995年頃というバブル崩壊の頃の決定だろうが市政100周年事業(1989年以降か)とされている)しかもトンネルによる海中での建築だ。( https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%AA%E3%81%AB%E3%82%8F%E3%81%AE%E6%B5%B7%E3%81%AE%E6%99%82%E7%A9%BA%E9%A4%A8 )また、南港に違和感のあった開業から13年で閉鎖した、ふれあい港館ワインミュージアム( https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%B5%E3%82%8C%E3%81%82%E3%81%84%E6%B8%AF%E9%A4%A8%E3%83%AF%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%9F%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%82%B8%E3%82%A2%E3%83%A0 )も違和感がある。もし、一個人の発想に基づくのではないかと訝る。

 大阪市は、これからEXPOを開催し、さらにIRというカジノ(博打)を開業するという。

 鉄火場は、競輪、競馬に立ち入ったことはあるが見ただけだ。期待率(約70%)の低い博打などやる気もしない。遊びの種類により( https://note.com/yuki_anzai/n/n9135f92fcc7c )特定のニーズがあるのは分かる。但し、当方は交通費と時間をかけて行くならリスクの高い投機でもしたほうがましだと考える。

 当方は建物を永く使うのがエコであり、社会貢献でもあると思う。これらの集客施設のスクラップ&ビルドや、テナントや賑わいの無さを見るのは残念だ。

 むしろ、大阪市は新大阪、梅田、御堂筋線沿(船場、中之島・堂島)の3極に東京一極集中の大企業や官庁の「副本社機能」を誘致するべきであろう。当方が原稿としてまとめている。(ご関心ある方はコメント欄に記入下さい)

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チームで評価されれば昇進か転職があるのは昔から

2024-07-24 02:59:32 | マクロ経済

 組織はなかなか変わらないという粘着性(Stikiness)がある。ここに挑戦し変革するのは出世しながら仲間を集めるという派閥など対応し、負ければ去るしかない。

 これより、社内注目のプロジェクトのチームに抜擢されチームで成果を出す方が、出世や転職に役立つと35年前位に気づいた。

 そこで海遊館のプロジェクトを主導し、設計はC7Aに移したが事業計画を担った。当時はケンブリッジのコンサルと協働であり、英語も上達した。(そのあと、近くのMIT Sloanに留学したのも縁)

 会社組織と対峙するより、抜擢されチームの成果を出すのが今はさらに良いと思う。そのためには
①抜擢される知識や経験、成果
②チームをまとめるマネージメント力と若い勢い
③ひたむきな成功への働きかけ、アイディア、重圧に耐えるしたたかさ

 があると良い。

 その成果は社内でも認められ、社外からの引きとなる。安心してはいけないのが、次なる山はもっと高いこと

 

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女人禁制の人類学 相撲・穢れ・ジェンダー(鈴木正宗):慶応大御所は相撲での女性看護師による土俵救助と大峰山の女人禁制を宗教ではなく習俗・禁忌として分析

2024-06-30 02:51:12 | マクロ経済

大作で、資料が多く参考になる。結論はないが、宗教と習俗・禁忌を分析している。知見は:
・修検教団:聖護院・金峯山寺・醍醐寺の緩やかなつながり
・相撲も男女相撲があり明治5年に禁止
・大相撲は伝統を再構築している
・女人結界:里と立ち入れない山の境界(著者見解)、最澄、空海が設定との伝承が明治初めまで信じられていた、
・山林修行(僧侶 虚空蔵求聞持法(真言密教で、虚空蔵菩薩を本尊として修する、記憶力を増大するための修法。求聞持法。))・山林寺院(巨石信仰、水源祭祀)・山岳寺院(比叡山、高野山など)
・役行者は山岳行者、役君小角(えのきみおずぬ)は葛城山、呪法
・明治政府:神仏判然令(1868年明治元年)→廃仏毀釈と女人結界の解禁→実際はそのまま結界が残る
・歴史的に忌避から排除、禁忌から禁制に変化した、筆者見解:宗教ではなく習俗
・清め→穢れ↔不浄→浄、ハレとケ、イデオロギーとコスモロジーでの筆者の分析は分かり難い
・大峰山と登山口の洞川(登拝の根拠地、宿泊施設が集積、登山講(八嶋役講)の講員(行者さん)が訪れる)の相互依存関係
・龍泉寺の女人禁制の解禁は「稲村ヶ岳女人道場修行」となり信者が増加、修験道最極の秘儀「深仙灌頂(じんぜんかんじょう)」にも参加、女性が増える

 相撲は造られた女人禁制をどう見直すか、大峰山は女性との共存に対応するのかが今後の課題だろう

 資料が豊富、見解は面白いが結論がない

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奈良県の面白さを広域観光にして集客を:大仏商法と鹿からの離脱

2024-06-28 02:50:00 | マクロ経済

 かつて藤井寺に住んでいたころ、自転車とカー・サイクリングで回った。最近は近鉄に乗って京都から訪れる。しみじみと奈良県は見どころが多いと思った。

 しかし、現在奈良市は、宿泊観光が少なく「大仏だのみ(鹿もか)」観光と揶揄されている。確かに、夜の観光も無く「立ち寄り型」であり、神戸と同じ様相だ。但し、神戸には夜の観光、なんといってもステーキと港町の夜景がある。

 奈良市内に宿泊をすすめるには、奈良の広域観光を整備するのが得策だ。そのためには、エリアを回る電車とバス・ルートまたは自転車(電動・変速付き)が有効だ

 奈良宿泊前提として観光客が見たいエリアとして

①法隆寺エリア

・法隆寺、薬師寺、唐招提寺を見るなら一日はかかる

・法隆寺の移転など丁寧な説明があると奥深い

 

②明日香エリア

・ここは自転車で回る

・歴史を飛鳥資料館で学ぶ

・石舞台やキトラ古墳など古墳もの

・亀石や酒船石などの不思議物

・岡寺など初期仏教

③竹内街道エリア

・街道を歩き、古市まで、近つ飛鳥

・二上山、屯鶴峯、葛城修験道( https://katsuragisyugen-nihonisan.com/ )

・當麻寺

④山岳の寺

・長谷寺

・室生寺

・宇陀の町並み

⑤吉野

・近鉄の乗換をもっと簡単に

・坂を登る、金剛峯寺

・大峰山など葛城修験道( https://katsuragisyugen-nihonisan.com/ )との関連

⑥高野山

・奈良駅からバス便が欲しいものだ

・お参りと根来寺などとの関連

・山岳仏教として南都北嶺(興福寺と延暦寺)との比較

 さらに欲しいのは熊野古道への連絡だ。熊野三山を含めたルート開拓ができると魅力的だ。奈良、和歌山、南紀の観光は天皇制発祥の明日香(飛鳥)、山岳信仰、真言密教、原始神道という日本のおおもとが理解できる。これに対して、京都などは新興都市であり災害も多く歴史物が少ないと言える。

 もっと奈良は誇りを持つべきだ、そして観光客の興味を呼び起こさせる働きかけ(ストーリー)が必要だ

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都知事選と行動経済学、選択の科学

2024-06-22 02:18:55 | マクロ経済

 小池都知事はカイロ大らしいが、上から目線のパターナリズム( https://en.wikipedia.org/wiki/Paternalism )のようで、Stay Homeとかの英文の言い含めるようなご指示が大好きだ。この方式は、日本語版Wikiでは「強い立場にある者が、弱い立場にある者の利益のためだとして、本人の意志は問わずに介入・干渉・支援することをいう」というとおりだ。

 なお、行動経済学では、このような押し付けよりも、ちょっと教えるNudge ( https://en.wikipedia.org/wiki/Nudge_theory )が有効とされる。

 どうも、小池方式は押し付けが目立つ

 かたや、蓮舫であるが今までの行いやリーダーとしての統率というより自己表現だ。これは小池に似ている。行動経済学で言うバンドワゴン的だ。

 報道では 油っぽい緑のたぬき と 固くて食べにくい白のきつね と言っているらしいが、うどんとそばの違いはあるが麺類としては同じだ。

 後に控える広島からの出馬も小鳥系カップ・ラーメンみたいな感じがする。

 健康によさそうな、歯ごたえのある野菜炒め定食でも出てこないか

 候補者も多い、30人程という、選択の科学では、おすすめ5つに絞り込んだ方が選択しやすく人が集まるとある。

 なかなか難しいところだ

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