桂離宮のセミナー( https://book.gakugei-pub.co.jp/event-katsura-20231014/ )に行く。(3千円)
開始前、川瀬さんから著書の「桂離宮・修学院離宮・仙洞御所 庭守の技と心」に宛名付のサインを頂く。
その折の会話
①桂離宮に120回行ったが飛び石を足裏で感じるのが独特
②飛び石の質や配置に意味がある、ご指摘の松琴亭手前の主人の石は青石の縦打ちだ、そこから先の螢谷へは丸い同様の石が続く
(さらに石の周りも、土や玉石の変化(松琴亭前)などある)
と述べると、本日のセミナーでまさに触れるとのこと、特にくの字の石の割れは独特、路地と露地の違いが庭(小道と露)にあるなどのご指摘も頂いた。
プログラムは
第1部:野村勘治先生セミナー
・40分の予定が1時間を超過した
・モチーフは白楽天と源氏物語とあるが、ちょっと感じないが
・図面が正確:むかで山は女松山、その外は東松山(しい山)外腰掛入口の門と賞花亭南の山上亭(四つの腰掛があった)はない。住吉の松に対比して髙砂の松が紅葉馬場の先の西にあった
第2部:川瀬昇作先生セミナー
・30分程、写真が主体もっと長くお話を聞きたかった。
①ゆらぎ:葉、暖簾、動きがあり五感に訴える
②飛石:多様な石と組合せ、角の合わせ方などが特徴、明治に打ち直されたらしい(野村)、霰零しも柔らかい踏み心地
③石の傾き:山の排水に沿って飛石の表面も水はけ方向に向かう
④曲がり:松琴亭から蛍谷への飛石も曲がる
⑤四角の組合せ:園林堂の雨落ち(後の改修)と四角い飛石
⑥異質:白川橋、木杭も修学院は3段、桂はばらばら、松琴亭の前に会った丹塗り橋は一時のもの
・桂離宮の水面は北の取水と南の排水で傾いているらしい、琵琶湖疏水は0.5‰のため200mとしても10㎝位か
Q(当方から):松琴亭には前に橋が架かっていた時期もあった、茶道の導線として、白川橋があるが、御待合と卍亭の2つのルートがあったのではないか
A:野村 良く分からない
A:川瀬 裏の水路に橋の跡がある、今後説明したい(興味がある:実際卍亭の裏に細い水路がある)→バックヤードの導線か、船のバック導線も住吉の松の南にある
Q:造園家の質問に「石を割ってから合わせる手法は疑問だ」と川瀬さんの返答
終了後、川瀬さんに名刺をお渡しし、受領もした。さすがに、何度も行っていると詳細が分かる。
なお、今後に「御所・離宮庭園技術研究会(仮称)」の設立準備会発足とあった。参加したいものだ。
有意義なセミナーだった。ポスト・パンデミックで庭も活動再開としたい