子供が目出度く卒業。入学式は定時前に来たところ、パブリック・ビューイングで落胆したため卒業式は早めに。
みやこめっせの3階で式だが、前庭にある卒業式の看板前で9時頃写真を撮って、9時過ぎに席を確保。名物のコスプレはおでん(三角のコンニャクが黄色なのは厚揚げのつもりか)や、チン穴子など長いもの系、裸系(図面の筒を持っていたのでどうやら建築か機械学科か)、シネマ系(スーパーマンなど)面白い。しかも堂々と式に出ているが左側の列だった。問題な学科なのだろうか。京大の自由奔放さを感じた。
ワグナーのニュルンベルクのマイスタジンガーが流れるのは、早稲田と同じで懐かしいが(他に東大、慶応、阪大など)、音量が小さい。2,800人の卒業生を1回の式にまとめているからか。(早稲田は去年の記念会堂の最終だったが数回に分けている)列席のひな壇はマントでなく山際学長もモーニング。学歌は初めて聞いたが、複雑な音階、なかなか深淵な歌詞であった。
ニュルンベルクのマイスタジンガーをKlempererを大音量でかける。気持ちが良い。40年前の入学式の驚き、オトボケのジャンジャン焼き、つな八の天ぷら定食、まつざかの牛丼の匂いが忽然と蘇り、夜中に早稲田通りを彷徨う酔っ払いの校歌放吟を思い出す。恐らく元田中あたりでも同じなのだろうか。
ちなみにアメリカの卒業式はElgar : Hop & Circumstance (和名:威風堂々)が多い。MIT もそうであったのが懐かしい、ちなみにマント(Cap and Gown)はCOOPで予約、受取、返却。卒業式はCommencement と言い社会に出る「開始」の意味だ。ちなみにBarbirolliの演奏を聴くと26年前を、当時の光景を、蒼い空を想い出して涙が出た。Au Bon Pain とLegal Sea Foodsの匂い、Boston Symphonyの音楽と当時の席の知り合いが蘇る。
学位授与で医学部は学科に分かれているが、工学部は人数も多いのにまとめられて一人だったのはコスプレ対策かと思った。
総長の言葉は、自身の70年代の学生生活と比較して、書籍からの研究展開、対話の重要性と反論の傾聴を説いていた。
「蛍の光」斉唱はちょっと驚いた。琵琶湖周航の歌かなと思っていた。
この後、卒業証書など授与のあとキャンパスで落ち合い、正門前と時計台で記念写真、吉田神社にもお参り。
時間が不定で待っている間、正門横のカフェ、カンフォーラでシーフードとビーフのカレーを食べる。時計台が見えて雰囲気は抜群。パスタとカレーの注文が多いようだった。
カレーは野菜のとろみとチャツネが効いたさっぱり系で、スパイスが香るタイプ。シーフードが辛めでビーフはボディが広い。広げたレタスの上にらっきょがたくさんなのは良い。ご飯は白米と五穀米が選べる。
早稲田大学との共同開発というホワイト系のビールがあり、これは親と子供の関係にも良いと言い訳もあり、昼酒でお祝いも兼ねて二杯楽しむ。
京大のシンボルが時計台の前などにある楠(クスノキ)と気が付いた。早稲田はなぜか稲穂(昔は物忘れになる茗荷が有名)、東大は銀杏並木、慶応は銀座が近いからかペン先などを思う。ちなみにMITは考える人と作る人で理工学部を表す。
次は東京大学大学院の入学式だ、子供は成長するが、親は歳をとるだけだ