都市と楽しみ

都市計画と経済学を京都で考えています。楽しみは食べ歩き、テニス、庭園、絵画作成・鑑賞、オーディオと自転車

うどんのおはなし

2008-09-14 19:12:27 | 都市生活

うどんが好きだ。とくにきつねうどんとカレーうどんが佳い。お気に入りの山元麺蔵で土牛蒡の天ぷらのおうどん(840円)を食べてきた。麺は。こしがあるが滑らかで、嫌というほど入っている。牛蒡の天ぷらも揚げ立てで、ばらばらなものが、ひとつかみ入っている。お出汁は力強く、醤油が効いている。一口目には驚嘆するくらい、牛蒡と油とお出汁、そして麺が美味しい。麺と牛蒡をお出汁が仲立ちしている。大地を食べているような感じで、心がたゆたう。ただただ次の箸が口に運ばれる。と、途中まで良かったのだが、中間を過ぎて飽きてきてしまった。なにか、憑物が落ちたような感じである。どうも油と出しの濃さに飽きが来たようである。もう少し量を減らすか、お出汁が柔らかいお味(例えば昆布を増やすとか)のほうが食べられる。カレーうどんは一気に平らげるのだが、夏ばてで胃が天ぷらに弱いのだろうか。それともよる年波か。

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最近、おうどんのお出汁が塩っぱいまたは濃いと感じることが多い。昔から大阪の美々卯で「組」と言ってせいろそばを先に、きつねうどんを声がけで持ってきてもらって食べていたが、それでも千円くらいであった。但し、二十年も前からのことで、いまは1,440円である。当時の定食が600円くらいだったので相場かも知れない。この美々卯もお出汁が濃いと感じる。お揚げはよいのだが。船場の松葉屋もきつねうどんの元祖だが、お出汁は濃く、荒々しさを感じる。今のお気に入りは「やなぎ」の淀屋橋、きつねはこの見せに限る。麺もなかなかこしがあり、滑らかで、お出汁もさらりとして薄味であるがコクがある。昆布やかつおが支えているが出しゃばってこない。また、お葱の切り方が斜めに長く切ってあって麺やお揚げとの調和がある。(美々卯のお葱の薄い小口切りも良い。確かお葱切りお専門の方もいると聞いたことがある。余談:京橋店の裏の穴子の頭も懐かしいな)

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最近、讃岐うどんが流行り、硬い(加水率が低いまたは腰のある粉)、弾力がある(粉または濃い塩分または練り)、ゆでたての即〆が良いとされる。私は固さや弾力よりも滑らかな、つまりは喉越しが良く、腰のある麺が好きだ。京都が誇る、茹で置きの麺もお出汁を絡ませるが、喉越しが悪いので好まない。お出汁も、昆布の効いた、醤油の薄い、旨味のあるものがよい。これと違い、讃岐の麺にはイリコと讃岐や小豆島の醤油の荒々しいお出汁が合う。<o:p></o:p>

山元麺蔵ではなくて、お隣の岡北で食べたほうが良かったかな。ここは長閑でありながら、隙の無い仕上がりの麺が楽しめる。

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松葉屋のおじやうどんの大も、こういう秋の空の空腹の時には食べたいものです。強めのお出汁が煮含めた椎茸、お揚げ、ご飯、うどん、紅生姜なんとも合います。レンゲが止まらなくて、食べた後は大汗となっています。岡北でもやってくれないかな。富美家にはあるんだけれど。<o:p></o:p>

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社家町の静けさと土塀

2008-09-14 19:11:12 | 都市生活

やっと秋めいてきた。日差しも優しくなり、空も高い。京都の楽しみの一つに古い町並みの散策がある。今朝は上賀茂神社の社家町に自転車で巡ってきた。社家町は、上賀茂社の神官の住まうお屋敷と明神川の風景が良く、そして太田神社とお漬物のすぐきでも有名な京都の北の山際にある。京都の都心から鴨川を上がって15分くらいである。スケッチがあるのでよろしけば( http://www15.plala.or.jp/n7ohshima/shakachou_1.jpg )

ここで気がついたのは静けさである。音がしない。自転車のフリーホイールの爪音のみ聞こえる。静謐とはこのことかと思った。都心居住は音が多い。朝は、カラス、朝刊のバイクからはじまり、夜は自動車のアラーム、人の騒ぐ声などである。この社家町は人通りも無く、生活の音も感じられないくらい静かである。気分はそのおかげか大変なごむ。景色も古い町並みであり、目だった色や看板も無く、視覚的にも「騒音」が感じられない。逆に、都心居住での音は何かとストレスになるのかもしれない。

彷徨っていて、社家町の土塀は、何故か上が土か土色の漆喰(または鏝仕上げのできる土でしょうか)で、出っ張っていて、その腰は石組みのものが多い。普通は、下の石組みが出ていて、上は白い漆喰仕上げなどが多い。何かの様式であろうか。この色が落ち着いているのでより穏やかな風景なのかな。

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