都市と楽しみ

都市計画と経済学を京都で考えています。楽しみは食べ歩き、テニス、庭園、絵画作成・鑑賞、オーディオと自転車

袖看板について考える

2008-09-13 17:39:32 | 都市計画

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袖看板について考えてみたい。イタリアのまちづくり(宗田好史著)の148Pに(ヴェネツィア氏の歴史的市街地における広告物規制から)を見ると突き出し看板や壁面文字、案内板などは許可されているが、屋上看板や野点看板、ポール看板の独立看板、袖看板はその概念すらない。20年前のボストンにもデザインコードがあったが、これらの看板は規制の対象にすらなかったように思う。(現在手元にないため不確かです)<o:p></o:p>

特に屋上看板と袖看板は日本に多い。袖看板についてあるが、要件を満たす高さの上であると、1m以内で歩道か道路への突き出しが要件を満たした上で許可される。袖看板は、①建築基準法の「工作物」扱い(高さ4mを越える場合)、②屋外広告物法(条例に定めてある仕様の適合、許可申請等)③道路法(道路上の場合道路管理者への占有申請が昼用)の要件と費用支払いがある。<o:p></o:p>

しかし、袖看板は多い。何故かというと①テナントがその名称を出し案内としたい、②ビルとしてない場合テナント誘致に支障をきたす懸念があるという背景がある。<o:p></o:p>

その結果、街路からの景観では、袖看板が十重二十重に見える。景観の優れた銀座本通でも創である。だが、袖看板および屋外看板(多くは建物の屋上にある)は景観を害していると感じる。(道頓堀くらいふぐ、エビ、カニなどあるとアジア的で一種の名物になるかもしれない。ボストンでもチャールズ・リバー沿いにあるCITGOの看板は名物に指定されている)<o:p></o:p>

しかし、袖看板には安全性の問題もある。地震のとき道路への落下の危険性もあるし、現実に落下した看板もある。規制すべきだと考えるが、すべての看板を規制するのにはコストがかかる。それなら、占有料は道路管理者が定める料金で議会が決めるのが多いと思われるが、それを相応に値上げする対応が考えられる。その追加収益があれば(というのも看板の数の減少と単価のアップの結果は減少かも知れないので)を震災対策に回すというのはどうだろうか。屋上看板もいわゆる賑わいへの「ただ乗り」であるから、更に広告条例で規制するなり、広告費用を徴収してはどうか。あわせて、でき得れば壁面の広告も規制が欲しい。というのも、壁面のすべてが広告のようなビルも散見される。景観は公共物としての認識が欲しい。まちを守っていく、お互いに協力するといった認識がこれから商業者やオフィスの利用者にも欲しいものである。<o:p></o:p>

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dekannbann
コメント
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