やがて朝がやってくる。人間が人っ子ひとり見あたらない静かな
・・・壊滅的な朝が。きみはそれを想像しながらにんまりと悪魔的な笑みをもらす。「つけがまわってきたんだ。にもかかわらず まだこの地球に借りをつくるつもりなんだね」影法師のように存在感のない背中の曲がった男が小声でささやき姿を消す。夢のような現実。「人間がこの地球をつくり出したのではなく地球が人間をつくり出したのだ。そのことは忘れないほうがいい」影の男はそういっていたな。
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ところでトップに掲げたのは、一昨日BOOK OFFの散歩で手に入れた本、2冊。左)芭蕉自筆 奥の細道(岩波書店)《今世紀最大の発見!250年ぶりに姿を現した幻の自筆本。芭蕉研究に新たな問題を提示する一級資料。創作方法の秘密を解明するおびただしい推敲の跡》(本書帯文)半値だったので、この帯文につられて買った(笑)。原本表紙は「おくの細道」という表記になっている。「序」は尾形仂さん、解説は櫻井武次郎さん、上野洋三さんが書いておられる。刊行は1997年。芭蕉の紀行文と、子規の随筆はオーバーにいうと、目下わたしの「座右の書」となりつつあるのですね。ナハハハ。
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寝ようとしていると、玄関あたりで猫の鳴き声。「ははあ、テンちゃん、きたな」わたしがドアを開けてやると、大抵そのまま二階へ駆け上がっていく。ここは滞米中で主がいない娘のベッド。一晩中外にいることもあるが、寒さが厳しい夜は、パトロールのあとはここが塒(ねぐら)。おやすみ(=_=)「あー、こっちも眠いや」 . . . 本文を読む