二草庵摘録

本のレビューと散歩写真を中心に掲載しています。二草庵とは、わが茅屋のこと。最近は詩(ポエム)もアップしています。

場所(ポエムNO.2-61)

2015年06月14日 | 俳句・短歌・詩集
麦藁帽子をかぶったひとりの男が手を振っている
いつまでもいつまでも。
泣いているのか 笑っているのか
距離があってよくはわからないが
三日月をプリントしたTシャツを着ている。

さよなら さよならといっているように見える。
ぼくはそこから離れていく。
遠くなっていく。
ある日 ある場所でぼくを見送ってくれた
その男のかたわらから。

桐生だったか本庄だったか とにかくそのあたりの街角を
カメラ片手に歩いていた その日その場所。
つらい記憶をすて 夢のかけらをひろうために。
ああ まだ手を振っているあの男はだれだろう
だれだろう?

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