二草庵摘録

本のレビューと散歩写真を中心に掲載しています。二草庵とは、わが茅屋のこと。最近は詩(ポエム)もアップしています。

コンビニの握り飯を頬張りながら  2022-10(7月23日)

2022年07月23日 | 俳句・短歌・詩集
   (2022年1月撮影)



コンビニの握り飯を頬張りながら
きみは何をいったい頬張っているのか
・・・と考えこんでしまうことがある。
つぎの一歩をどこへ向かって踏み出したらいいのか
四方を眺めながらしゃがんでしまうことがあるように。

ディテールばかりで成り立っている世界という巨大なキャンバス。
そこにいろいろなカラーが万華鏡さながら散らばっている。
さわやかな純白もあれば
ねばねばの黒もある。
善と悪は知恵の輪のように絡み合って

知恵の輪のように絡み合って
時代を担うすぐれた智慧者がつぎつぎ挑みかかってもはずれない。
年を取ったきみやぼくは
もう とっくの昔にはずすことをあきらめてしまった。
一日は短いようで長いし

長いようで短い と理解できたのは
ついこのあいだのこと。
どこかあちらで 生まれたばかりの赤ん坊が泣きはじめた。
あれは何で泣いているのか?
生まれてしまった幸運は

生まれてしまった幸運は
生まれてしまった不運とつながってうねっている。
たとえばメビウスの輪には表も裏もないけど
人間には表も裏もあって
お臍がある側が表なんだってさ。

そしてコンビニの握り飯を
もう一つ。
・・・そして そして。
こんなことをしているうちに
今日も日が暮れる。

きみのまぶたの切岸でカラスどもが
つぎつぎ飛び立ってゆくね。
生活の底辺には カラスの色と形をもった感情ってのがある。
それは翼さえもっている。
試しに飛ばしてみようか。

うーん 短い詩を書くのは容易じゃねえなあ。

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