二草庵摘録

本のレビューと散歩写真を中心に掲載しています。二草庵とは、わが茅屋のこと。最近は詩(ポエム)もアップしています。

写真のブレとボケを愉しむ

2011年09月10日 | Blog & Photo

写真の基本は、被写体がシャープでクリアに写っていること。だけど、ただひたすらそればかりでは飽きてしまうと、三毛ネコは考えている。
だから、アートフィルターが使える機種なら、それを積極的に使ったらいいではないか・・・と考える。
意図的にブラす。ボカす。
あるいは、偶然にまかせて、ブラしたり、ボカしたりして、そこから浮かび上がるイメージを愉しむ。それを、お好みのアートフィルターと組み合わせて、よりクリエイティヴな画像にチャレンジしてみる。
たまにはそんな撮影法があったてもいいのではないか。いたずら心を刺激してくるし、アクチュアルなイメージをとらえることだってある。

トップの一枚は、そんな中の一枚。
豪雨の夜に撮ったのだが、画面左、白い帽子・マスクをした、赤い雨合羽の人物がいるように見える(笑)。
むろん、心霊写真など信じてはいないので、そんな錯視を利用して、イメージを愉しんでいるだけであ~る。



こちらは高速道路のトンネルをくぐりながら、走行中にシャッターを押している。
前方に自家用車が一台。その他いくつかの光源が、ブレて写っている。疾走感――のようなものが表現できたのではないかと、三毛ネコは勝手に考えている(;_;)

さらにもう一枚。



これもな~んとなく気に入っている写真。
夕景の空をバックにした塔が写っているだけだけれど、この建築物はなんだったか? しか~し、これがシャープに写っていたら、たぶん、おもしろくもなんともないだろう。
走行中、右手だけでカメラをかまえ、ノーファインダーで、眼の端にチラと被写体をとらえながらシャッターを押す。すると、ときたま偶然が、名状しがたいおもしろい画像をキャッチしているのである。
もちろん90%は失敗写真。それを覚悟の遊びといっていいだろう(^_^)/

雑誌の初心者向け「撮影講座」なんかだと、
1.動体の流し撮り
2.三脚を据えた水(滝や渓流)の長時間露光
3.同じく、三脚を据えた光跡(道路や海峡)の長時間露光
4.人物の手や足の一部、または風鈴、風車をスローシャッターでブラす
・・・といったような技法が、よく紹介されている。
あるいは、ネイチャー写真なんかで、きれいな前ボケ、後ボケをあしらい、雰囲気をもりあげるなんてのも、よく見かける。面倒くさいので、わたしはめったにやらないけれども、あれはあれで、ツボにはまるとなかなかキレイなものである(笑)。

わたしの場合は、ブレとボケは、もっぱら「夜への階段」の中で使う。
節電の影響で、夜の町に人工の光はぐんと減ってしまった。
しかし、一昔前までは、夜の写真など、こんなふうには撮れなかったので、そこにはまっている。昨今のデジカメ(デジ一)では、高感度特性の改善がいちじるしく、ISO1600~6400が実用レベルになってきている。これまでは「撮りたくても撮れなかった」写真が、撮れるのであ~る。写真の領域が、こうして少しずつ拡がっていく。
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