(ジョウビタキ♂ 2015年2月)
老いてよろよろと歩くアヒルのように
立ち居振る舞いを変えるたび
きみは顔をしかめながら近く
・・・ではなく遠くを眺めるように目をほそめる。
そうすれば二十歳のころのあの夏に帰れるとでもいうように。
親しかった友人が二人亡くなって
身辺ががらんとしてしまったな。
美人だった女の子も皺だらけで
犀のように角をふりふり突っかかってくる。
「あんたねえ もう少ししゃんとしたらどうよ!」
「悪かったね。もう何日もぶっつづけに二日酔いなんでね」
ドストエフスキーやカフカを読んだときの
あの強烈なテキーラみたいな泥酔感覚がなかなか抜けない。
日常の立ち居振る舞いをマヒさせるような酔い心地。
気がついたら
気がついたらすっかり年取っていてね。
「あんたねえ もう少ししゃんとしたらどうよ!」
自分でそういいたいくらいさ。
せめてアヒルじゃなくジョウビタキにあやかって
この夏の空をぴゅうと飛ぶことができたら
できたらねえ。
老いてよろよろと歩くアヒルのように
立ち居振る舞いを変えるたび
きみは顔をしかめながら近く
・・・ではなく遠くを眺めるように目をほそめる。
そうすれば二十歳のころのあの夏に帰れるとでもいうように。
親しかった友人が二人亡くなって
身辺ががらんとしてしまったな。
美人だった女の子も皺だらけで
犀のように角をふりふり突っかかってくる。
「あんたねえ もう少ししゃんとしたらどうよ!」
「悪かったね。もう何日もぶっつづけに二日酔いなんでね」
ドストエフスキーやカフカを読んだときの
あの強烈なテキーラみたいな泥酔感覚がなかなか抜けない。
日常の立ち居振る舞いをマヒさせるような酔い心地。
気がついたら
気がついたらすっかり年取っていてね。
「あんたねえ もう少ししゃんとしたらどうよ!」
自分でそういいたいくらいさ。
せめてアヒルじゃなくジョウビタキにあやかって
この夏の空をぴゅうと飛ぶことができたら
できたらねえ。