二草庵摘録

本のレビューと散歩写真を中心に掲載しています。二草庵とは、わが茅屋のこと。最近は詩(ポエム)もアップしています。

フィルムカメラlove2019 ~ニコンFE2の巻

2019年03月31日 | Blog & Photo
  (わが家、東の物置の一隅。ほこりまみれの灯油置き場となっている)


まもなく3月が終って4月となるが、何となくもやもやした気分をもてあましながら、新刊書店や古書店をふらふらしたり、気をとりなおしてカメラを手にし、そこいらを歩いたり。
そして夜は、老いた両親を相手に晩酌。
いつもの赤ワイン、水割りでほろ酔いとなってそのまま寝てしまう。
先日は忙しいあいまをぬって顆粒タイプの除草剤を少し散布、だからこの雨がありがたい・・・などと思っている。

別れを告げなければならない人がいる。
平成という時代も去っていくが、わたしも「現役」から足を洗う(^^;)
昨夜NHKが放送した美智子皇后の特番を見ながら、目頭が熱くなった。
自分自身のことには何の感傷も抱かない。だけど、平成という時代を、一人の女性が重い荷物をひっそりと背負って生きてきたことを想像すると、「感無量」の思いが胸にのしかかってきた。

わたし自身が古い人間なのだ。くる人があり、去っていく人があるのは、世の習いなので、平凡な人の平凡な感慨・・・にすぎないが。

冷蔵庫にはブローニーと35ミリ判を合わせ、十数本のフィルムが眠っている。
それを今年も、遅々たる歩みではあるけど、使っていこう(^^♪ 
堪能するなら、毎月5~6本撮ればいいとはわかっている。
しか~し、何度もいうようだが、時間がかかるし、お金もかかる。よろこびは、小出しに味わう方が粋というものだろうと、自分にいいきかせながら。











本当は露出もマニュアルの機材を使った方が、意図した通りの写真が撮れる。それはわかっているが、ズボラなわたしはAEに頼りたくなってしまう。
欲しいカメラのリストを、ネットで検索してよくぼんやりと眺めているが、そのほとんどはフィルムカメラ|;゚ロ゚|w

だからアナログ的で、古い人間なのだ。読んでいる本も、古い時代のものばかり。
だって、手応えが違うのだから。
デジタルのようにはよく写らない。ネガを愛用しているから、輪郭も発色も曖昧。
そこにフィルムのテイストがひそんでいる。ピントは自分で合わせなければならない。
そのとき、眼球の表面にふれてくるものとしての被写体に対する愛。

デジタルのiモードで、カメラまかせで撮影するのとはずいぶん違う。
そこに惹かれ、執着する。
何台ものカメラが手許にあるけど、今回使用したのは、ニコンFE2と50ミリF1.4のレンズ。だれかわかってくれる人があるかしら、単焦点レンズの潔さlove・・・なのだ。


   (満開のカワヅザクラをを背景にしたニコンFE2と50ミリF1.4レンズ♪)

このあいだ、古書店で片岡義男の「東京を撮る」(アーツアンドクラフツ 2000年刊)を買ってきた。そこで片岡さんが使っているのは、機種はわからないが、AEカメラと50ミリF1.4レンズ1本だけだという(フィルムはリバーサル)。
すべて街撮り写真で、なかなかのセンス(^^)/
「そうだよな、50ミリレンズだけでこれだけ撮れるんだ」
わたしは自分で納得し、ほっこりした気分を味わいながら、日溜りで本を片手にうたた寝。
そして夢の中に、昔憧れたカメラたちがたくさん出てきたのさ。



※ニコンFE2の発売は1983年(昭和58年)。ニコンもわたしも若かった。
http://kintarou.skr.jp/sanpo/cameralensHistory.htm

※さっき調べたら、片岡義男さんはオリンパスOMシリーズを愛用しているという。

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