「宮崎正弘の国際情勢解題」
令和2年(2020)7月28日(火曜日)
通巻第6600号
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「米ドル安、香港ドル高がつづく」とジョセフ・ヤム(元HKMCトップ)
金価格。史上空前の1937ドル60セント。先行きの「ドル安」が見えた
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ジョセフ・ヤム(中国名=任志剛)は国勢金融界では有名人である。日本でも金融ビジネスに携わる人なら、たいがいは聞いたことのある名。1993年から2009年まで、香港通貨当局のトップにあった。
ということは1997〜8年のアジア通貨危機と、2008年のサブプライム危機に遭遇し、香港ドルを守った「功績」がある。現在も閣僚級として林鄭行政長官の財政アドバイザー。72歳。
さて問題は、この任志剛が、「次の異様な金融危機が視野に入った」と発言していることである。任によれば、1997〜8年の「アジア通貨危機」は強欲資本主義の投機筋が仕掛けてきた「グローバル金融の危機」であり、HKMCは、1180億HKドルを投入して投機筋に対応した。
「2008年、リーマンショックによる金融危機は「『国際金融文化』の危機だった」と任志剛は分析してみせる。
ならば次の金融危機が視野に入ったとする理由は何か。
「米国のゼロ金利が向こう二年続くとすれば、ドル安に傾くのは当然であり、一方でドルペッグ制のHKドルは、ドル預託の安定通貨であるために買われる。4月以来、29回HKMCは香港ドル高を防ぐために介入し、1093億ドルを投入した。中国のユニコーンのHK市場への上場が重なり、香港の株式市場に夥しい資金が投下されたためだ。このため米ドルが弱含みとなり、香港の金融収支における入超は140億HKドルに達した」(サウスチャイナモーニングポスト、2020年7月27日)
同日、金価格は2011年九月につけた最高値1923ドル70セントを越えて、史上空前の1937ドル60セントを更新した。
日本の小口投資家に人気の高いウィーン金貨(1トロイオンス)は田中貴金属の店頭表示で238566円(税込み)。一年前は14万円台だった。
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