旅と歴史

全国各地の史跡を取り上げて紹介しています。

出羽三山神社

2013年06月03日 | 旅 歴史
 山形県鶴岡市羽黒町手向手向にある出羽三山神社です。
 出羽三山神社は月山頂上の月山神社、羽黒山頂上の出羽神社、湯殿山中腹の湯殿山神社の3つを合わせ通称で「出羽三山神社」といっています。月山神社と湯殿山神社は、羽黒山の出羽神社に合祭し、恒例の祭典は「三神合祭殿」で行われます。
 開山は、推古元年(593)崇峻天皇の御子の蜂子(はちこの)皇子と伝えられています。崇峻天皇が蘇我氏に害された時、蜂子皇子は難を逃れて出羽国に入り、そこで、三本足の霊烏の導きによって羽黒山に登り、苦行の末に羽黒権現の示現を拝し、さらに月山・湯殿山も開いて三山の神を祀ったそうです。
 出羽三山の中でも羽黒山は山伏修行の中心的な山で修験霊場として有名です。羽黒山は、中世には別当寺大宝寺が鶴岡に城を構え、衆徒5千を擁したといわれています。高野山や比叡山をしのぐ修験道の東国33ヶ国の総本山でした。
 「行の山」「浄めの山」として古くから羽黒派古修験道の総本山、出羽三山は10大寺、8堂伽藍、寺領は6万6千貫で住坊8千余りの巨大な山岳寺院でした。永い歴史と伝統を持つ出羽三山信仰は他に例を見ない「多様にして限りなく深い信仰世界」を育て上げました。
 出羽三山は神仏習合時代は真言宗を中心に8宗兼学の山となり、江戸時代に入って天台宗に改め、明治維新後は神仏分離して古への神奈備山に帰りました。
 約2kmの登拝参道には、多くの摂社末社が鎮座しています。両側には巨杉が林立、森厳さに人を誘うようです。出羽三山神社は山伏修行の聖地で現在も多くの修験者、参拝者を集めています。
 毎年7月15日に「花まつり」が行われます。三山神社の例大祭で各神社の神輿の渡御が始まります。この神輿の前に稲の花をかたどった造花の献灯がつきます。
 3基の神輿が神池を一巡すると、境内に集まった参拝客が五穀豊穣と家内安全の効験あらたかとされる献灯を奪い合うのです。
 8月31日の夜は八朔(はちそう)まつりがあります。山伏たちによって点火された護摩が、羽黒山頂に赤々と燃えさかり、多くの見物人で賑わうそうです。
 12月31日の夜は松例祭(しょうれいさい)が催されます。つつがむしという1333束の草束と綱でつくられた大松明(たいまつ)が神事のあと、細かく切られてまかれます。
 これが災難除けになるといわれ、それを奪い合う参拝客で雑踏するのだそうです。古式で執り行い、修験の本場羽黒山にふさわしい祭事であるようです。

下記のサイトにもお立ち寄りください!
http://ogino.okoshi-yasu.com/


日本一周 ブログランキングへ

にほんブログ村 旅行ブログ 日本一周へ
にほんブログ村

日記@BlogRanking
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする