フィールドノート

連続した日々の一つ一つに明確な輪郭を与えるために

3月4日(金) 晴れ

2016-03-05 11:32:29 | Weblog

8時、起床。

トースト、目玉焼き、サラダ(鶏のササミ、トマト、ベビーリーフ)、紅茶の朝食。

早稲田社会学会の機関誌『社会学年誌』57号が出来上がってきた。

私が真っ先に詠んだのは、同僚の竹中先生の論稿、「「おひとりさま」と「経験」-自閉症者の孤独について」だ。大変興味深く読んだ。

論文の冒頭の「サマリー」を紹介しておく。

「近年、発達障害の一つである自閉症は、社会学においても注目され始めている。ある社会学者は、自閉症者が生活していく上での「離脱の戦略」(社会から距離を置くこと)の必要性を主張している。ところが従来、「離脱の戦略」の重要性は、他の領域でも主張されてきた。それは、単身の高齢者に関する上野千鶴子の「おひとりさま」論である。「当事者主権」という上野の主張は、自閉症者と社会との関わりに関して参考になる要素を含んでいる。/しかし、上野の議論だけでは、自閉症者に特有の孤独の問題の検討は不十分である。そこで、中年期以降の自閉症者の悩みが「森有正的」であるという臨床家の指摘を参考にして、森有正のエッセーに注目する。森は、「感覚」や「経験」をキーワードとして用いて、主体と孤独について考察を行ったが、彼の主張には、自閉症論の視点から見て、興味深い論点が含まれている。近年登場してきた自閉症当事者研究とも共通する面がそこにはある。/上野の社会学的な「当事者主権」の主張と、森の哲学的な「経験」論とは一見無関係に見えるが、自閉症という視点から見れば、接点を見出すことができる。この接点から、中年期以降の自閉症者の孤独という問題に関するヒントを見出すことができるだろう。」(117頁)

ここでフォーカスされている「中年期以降の自閉症者の孤独という問題」は、確かに特殊なテーマであるけれども、「現代人の孤独という問題」という一般的なテーマを考える上で、とても示唆的な面を持っている。

午後2時を過ぎた頃、、散歩に出る。

「いっぺこっぺ」のカツカレーが食べたかった。この時間になると店の外に行列はない(お隣のとんかつ屋「檍」はすでに中休みの時間に入って「準備中」の札が出ている)。

ロースカツカレー(1000円)。みんなこれを注文していた。

初めからカレーがかかって出てこないところがポイントである。私は基本的に塩で食べるが、ときにソースで食べたり、カレーで食べたりもする。薄く何切れにもスライスされているので(ここもポイント)あれこれ楽しめる。

ロースカツ定食とカレーライスをハーフ&ハーフで注文したようか感覚だ(ただし味噌汁とお新香は出てきませんが)。カレーが不要という人は、お隣の「檍」に入るのがいいが、行列が長いので、こちらでロースカツカレーのカレー抜きを注文すればいい(まだ見たことないけど)。

「まやんち」はすぐ隣のビル。「桜スイーツ」がメニューに加わった。期間限定だから食べなきゃ。

桜スイーツ盛り合わせとポットの紅茶(ニルギリ)を注文。

 桜スイーツは4種類のスイーツで構成されている。二段のスタンドタワーの上段は桜あんを使ったパウンドケーキと桜クリームをつかったマカロン(抹茶)。

下段には、塩漬けの桜の花びらを貼り付けたダックワーズ(私はこれが一番好きだ)と、桜のアイスクリーム。

加賀棒茶で煮だしたミルクから作られた自家製アイスクリームに桜の花びらが入っている。

花見の前に、下で桜を味わった。ごちそうさまでした。

駅ビル東館の「くまざわ書店」で本と雑誌を購入。

佐伯啓思『さらば、資本主義』(新潮新書)

榊原英資・水野和夫『資本主義の終焉、その先の世界』(詩想社新書)

園田寿・臺宏士『エロスと「わいせつ」のあいだ』(朝日新書)

及川卓『ジェンダーとセックス 精神療法とカウンセリングの現場から』(弘文堂)

齋藤美奈子+成田龍一(編)『1980年代』(河出ブックス)

木皿泉『昨夜のカレー、明日のパン』(河出文庫)

 

 

 

「電車の旅」を特集した雑誌(『OZ magazine TRIP』、駅で3月末の松本旅行の切符も購入。

 

「phono kafe」に顔を出す。

小豆茶だけのつもりだったが、メニューに春巻きがあったので、ついつい注文してしまう。

大原さんが手に花をもっていたので、「この花は私です・・・」といいながら、ポートレートを撮る。

大原さんは私の言葉の意味がわからず、ポカンとしている。「桜田淳子ですよ。『花物語』、知りませんか。「この花は私です」という台詞から始まるんです」と私が説明すると、「世代が違うからわかりません(笑)。鳩の歌なら知ってますが・・・・」と言った。

鳩の歌? もしかして『私の青い鳥』のことですか。あれは鳩ではありません。「ようこそ、ここへ、クッククックー」です。鳩だと「ポッポポッポー」になっちゃう(笑)。

夕食は鰹の刺身、椎茸のバター炒め、豚汁、サラダ、ご飯。

鰹の刺身は生姜醤油を付けてと、ポン酢とニンニクに漬けての二種の仕方で食べる。

妻が私の買ってきた本を見て、「定年後は年金と貯金で生活していくのですから、この調子で本は買えませんよ」と言った。はい、定年後は蔵書を読んで暮らしますから。