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大分県の温泉といえば別府と湯布院が知名度において双璧をなしていますが、その湯布院から程近い湯平温泉は湯布院よりも古い歴史を有しており、いまでは鄙びた静かな温泉地となっていますが、かつては湯治場として別府温泉に次いで九州で第2位の入湯客を誇っていたそうです。花合野川沿いの谷間に形成された温泉街には江戸時代に作られた石畳が敷かれていて、石畳の細い一本道には甍を競うように旅館や古びた商店が立ち並んでおり、まるで絵葉書の中に入り込んだかのようなしっとりとした世界が待っています。
さすが歴史のある温泉地だけあって、湯平温泉は5ヶ所の共同浴場を有しています。今回紹介するのは石畳のちょうど中ほどに位置する「中の湯」です。平成19年3月に全面改築された新しい建物ながら外観は周囲の景色と溶け込んでおり、正面や屋上にテラスやベンチを設けるなどして憩いの場となるような配慮もなされています。内部も簡素な構造ながら清潔感にあふれており、コインロッカーも設置されていました。
改築前は男女別のお風呂だったそうですが、改築後は湯船がひとつだけとなり、このため日によって男女入れ替え制を採っています。ちょうど私の訪れた日が男性入浴日の偶数日だったため、運よく入浴することができました。無人なので、お地蔵さんの脇に据え付けられた料金箱にお金を投じます。浴室からは花合野川の流れと山の緑を眺めることができます。檜の浴槽には源泉が滔々と掛け流され、湯船の縁から静かにお湯が溢れ出ていました。ごく薄い黄色を帯びたお湯は綺麗な透明で無味無臭、弱いつるつる感があり、湯上り後はさっぱりします。川を眺めながらいつまでも浸かっていたいお湯です。このような共同浴場を愛する文化はいつまでも大切に残していっていただきたいものです。
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花合野川を見下ろす浴室
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清潔感のある脱衣所
(成分表示は無かったようでしたが、私の見落としでしょうか)
大分県由布市湯布院町湯平
0977-86-2367(湯平温泉観光案内所)
湯平温泉ホームページ(地図もこちらをご参照下さい)
6:00~22:00
奇数日:女性限定 偶数日:男性限定
200円
私の好み:★★