塩原温泉で公共に開かれた露天風呂といえば福渡温泉の「岩の湯」やその奥の「不動の湯」が有名ですが、JRバスのターミナルがある古町温泉にもこじんまりとした露天風呂「もみじの湯」があります。
バスターミナル斜前には、文芸的な視点で塩原を捉えた観光施設「塩原もの語り館」が建てられていますが、この建物の裏手を流れる箒川に架かる「紅の吊橋」で川の対岸に渡ると、お目当ての露天風呂がすぐ目の前に現れます。小判形の浴槽ひとつに棚があるだけで、一応簾が掛かっているものの対岸の「もの語り館」からはほぼ丸見えで、露天風呂の裏を通る遊歩道に至っては遮る物すらなく、こうした外部からの視線の問題や混浴という点で、女性にとっては入りにくいかもしれません。
浴槽は真ん中でふたつに区切られ、一方は源泉が直接注がれて熱め、もう一方は幾分冷めたお湯が流れてくるので適温となっていました。落ち葉などが入ってくるのは仕方ないとしても、湯船の底のヌルヌルはあまりお手入れされていないことを示しているのでしょうか。無色透明無味無臭のお湯は弱いキシキシ感があり、湯上り後はさっぱりします。川を吹く風がお湯で火照った体を冷ましてくれるので、泉質由来のさっぱり感と相俟ってなかなか爽快です。
「もの語り館」に車はとめられ、バス停からも近く、かといってあまり混雑していないという、人目さえ気にしなければ意外と使い勝手の良い露天風呂かと思います。
泉質表示なし
栃木県那須塩原市塩原 地図
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日の出~日没
100円
私の好み:★★