温泉逍遥

思いつきで巡った各地の温泉(主に日帰り温泉)を写真と共に紹介します。取り上げるのは原則的に源泉掛け流しの温泉です。

小原温泉 ホテルいづみや

2013年10月02日 | 宮城県
 
猛暑が日本列島を灼き尽くしていた真夏の某日、小原温泉の「ホテルいづみや」に立ち寄り、日帰り入浴してきました。何と申しましょうか、「西部警察」のロケ地に出てきそうな、いかにも昭和の雰囲気漂うどっしりとした構えの外観ですね。


 
玄関まわりには国産クラシックカーが2台置かれていました。グレーはいすゞの117クーペ、水色はダットサン・ブルーバードですね。カーマニアには垂涎もの? 


 
日帰り入浴客は玄関入って左側の下足箱を利用し、帳場で直接料金を支払います。帳場の方は快く日帰り入浴を受け入れ、お風呂場の場所を親切に教えてくださいました。ロビーにはたくさんのこけしが並べられています。廊下を進んで浴室へ。


 
2つある浴室は男女入れ替え制となっており、この時は右側の浴室に男湯の暖簾がかかっていました。浴室入口のスペースにはクラシックな体重計が置かれているのですが、建物の外観、クラシックカー、そしてこの体重計…。昭和の面影にあふれる、小さなタイムスリップを体感できるホテルなんですね。


 
広いガラス窓のおかげで渓流の陽光が降り注ぐ浴室。窓の下には大きな浴槽が据えられています。床には緑色凝灰岩の石材が用いられており、足元には多孔質な岩ならではの柔らかい質感が伝わってきました。洗い場にはシャワー付き混合水栓が5基設置されています。



浴室の隅っこには「小原温泉」と書かれた湯もみ板と思しきものが立てかけられていました。でもこの日の湯船は湯もみするほど熱くはなかったですよ。


 
15人は余裕で同時入浴できそうな大きさの浴槽は、縁がワインレッドの石材で、槽内はタイル貼り。コップが置かれた湯口より注がれた源泉は湯船を満たした後、窓下の排水溝へと流下していきます。湯口から出た直後のお湯は触れないほど熱いのですが、広い湯船で熱が放出されるのか、湯船の温度は体感で42℃ほどでした。また湯口周りには白い析出が現れていますが、実際に口にしてみますとほぼ無味無臭でして、味や匂いのみならず浴感も、癖が少なくて優しいお湯でした。館内表示によれば加温加水循環消毒のない完全掛け流しとのことでして、まじりっけのない優しい効能なのか、湯上りに得られた肌のスルスル感は素晴らしいものがありました。


 
続いて露天風呂へ。山の緑に囲まれながら白石川の渓流を眺める爽快なロケーションに、4人サイズの岩風呂が設けられています。お風呂だけでなくそのまわりの足元にも石材が敷かれているのですが、猛暑のこの日は炎天下で石が熱せられ、まともに歩けないほどアツアツな状態でした。そんな石焼ビビンバ的なコンディションの影響なのか、お風呂のお湯もかなり熱く、1分も入れないほど高温でした。尤も普段はそんなことはなく、心地よい環境の下で気持ち良い湯あみが楽しめると思います。


 
お湯は内湯と同じものが竹筒から注がれていました。この源泉は昭和29年にホテルの敷地内にあるさいかちの木の根元下50メートルから湧出した自家源泉なんだそうです。ところで湯口の右側では、眠たそうな眼を開きながら不気味な笑みを浮かべるキャラの石像が佇んでいました。これって何者ですか?


さいかちの湯
単純温泉 65.0℃ pH8.3 165.6L/min(動力揚湯) 溶存物質866.3mg/kg 成分総計866.3mg/kg
Na+:208.3mg(76.98mval%), Ca++:49.3mg(20.90mval%),
Cl-:160.1mg(38.14mval%), SO4--:299.1mg(52.57mval%), HCO3-:39.5mg(5.49mval%),
H2SiO3:82.0mg,
清掃時に限り適温調整のため加水

白石蔵王駅・白石駅より白石市民バス(土日祝は運休)の小原線または七ヶ宿町営バス(土日祝も運行)の七ヶ宿白石線で小原温泉バス停下車
宮城県白石市小原字湯元9  地図
0224-29-2221
ホームページ

日帰り入浴12:00~21:00
500円
ロッカー(貴重品用)・シャンプー類・ドライヤーあり

私の好み:★★★
コメント
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