温泉逍遥

思いつきで巡った各地の温泉(主に日帰り温泉)を写真と共に紹介します。取り上げるのは原則的に源泉掛け流しの温泉です。

秋の宮温泉 太郎兵衛

2013年10月06日 | 秋田県
 
秋の宮温泉の老舗旅館「太郎兵衛」で日帰り入浴利用してまいりました。こちらのお宿は早朝から入浴利用ができるので、旅行者にとってはありがたいですね。駐車場に車をとめますと、宿のおじいさんが玄関に立って私を出迎えて下さいました。建物自体はかなり年季が入っていますが、館内は綺麗に維持されています。


 
玄関から右側へ伸びる廊下を進んだ先に男女別の浴室があり、手前側が男湯です。脱衣室には棚が括りつけられているだけで、鏡すら無く、至ってシンプルです。こういう施設のお湯は「当たり」である場合が高いので、浴室へ入る前から期待に胸が膨らんでしまいます。


 
浴室も装飾性の少ない実用的な造りですが、コンクリの床一面に塗られた国電時代の京浜東北線みたいな色が目を引きます。訪問時は床が完全に乾いていたので、多分私がこの日の一番風呂だったのでしょうね。洗い場にはシャワー付き混合水栓が1基設置されていました。



地味な雰囲気の浴室にあって、男女の仕切りはガラスブロックとコンクリブロックが交互に(市松状に)組まれており、向こう側が見えるか見えないかという、ちょっとしたエロチックな意匠が施されていました。この仕切塀は意外と低く、高身長の人だったら向こう側が覗けちゃうかも。きっとこの仕切塀は浴室が出来上がった当時からある古いものでしょうから、かつての日本人はこの低い仕切りで十分カバーできるほど平均身長が低かったということなのかもしれません。


 
浴槽は5~6人サイズで、天井を這ってきた配湯パイプが湯船へと潜り、槽内底部にて源泉が投入されています。館内表示によれば清掃時のみ加水されるそうですが、利用時には加水されている様子は無く、鮮度感も良好でしたから、完全掛け流しに近い状態だったものと思われます。

お湯は無色透明で薄い塩味を有し、食塩泉にありがちなフンワリとした温泉臭(香ばしい出汁の匂いを薄めたような匂い)を漂わせていました。湯船に浸かるとちょうど良い湯加減で、弱いツルスベ感があり、湯上がりもしばらくは温浴効果が続いて、汗がなかなか引きませんでした。
昔ながらの湯治宿風情が漂う静かなお宿で、新鮮な掛け流しのお湯を楽しめる、素敵なお風呂でした。


ナトリウム-塩化物温泉 71.5℃ pH7.6 動力揚湯 溶存物質1.27g/kg 成分総計1.29g/kg 
Na+:365.6mg(84.31mval%), Ca++:33.4mg(8.85mval%),
Cl-:594.5mg(88.59mval%), SO4--:39.0mg(4.28mval%), HCO3-:79.4mg(6.87mval%),
H2SiO3:107.3mg,
清掃時に限り温度調整のため加水

秋田県湯沢市秋ノ宮湯ノ岱64  地図
0183-56-2036

6:00~18:00
300円
シャンプー類あり

私の好み:★★
コメント
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