※当記事をアップした後にリニューアルされたようです。当記事はリニューアル前の様子を取り上げています。
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青森県から富山県にかけての日本海沿岸には、黄土色に濁るか或いはアブラ臭を放っている塩辛い温泉が点在しておりますが、秋田県能代の船沢温泉もその典型例です。こちらは2011年の冬に一旦は休業を決めましたが、その後震災で入浴が困難となった人々を受け入れるために時間限定で復活し、その後更にリニューアルを経て現在に至っております。
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玄関を上がった先にある食堂のカウンターで料金を支払います。カウンターのまわりでは土産物や食品類などが陳列販売されているのですが、この時対応してくださった女性スタッフさんがまさに秋田美人で、お風呂のことをつい忘れ、思わず見惚れてしまいました。
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公衆浴場的な利用を想定しているのか、脱衣室は棚や籠がたくさん並んでいて結構広く、真ん中には腰掛けが置かれ、この日は業務用の大きな扇風機がグルグル回っていました。浴室側はガラス張りとなっており、室内ながら明るくて開放的です。またリニューアルして間もないこともあってか、全般的に綺麗で明るい雰囲気です。
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お風呂は内湯のみですが、綺麗な浴室は天井が高くて床面積も広く、換気の良さも相俟って、屋内空間にありがちな閉塞感はほとんどありませんでした。洗い場にはシャワー付き混合水栓が6基設置されており、お湯は真湯が出てきます。6基のうち、なぜか最右だけはパーテーションで区切られていました。
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室内にはテレビ付きのサウナや水風呂も完備。
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窓の外に小屋はボイラー室?
そしてその先に見えるのは源泉小屋?
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温泉が張られている浴槽は余裕で10人以上同時に入れそうな大きさがあり、縁から洗い場へ向かってお湯が溢れ出ています。リニューアルされてまだあまり月日が経っていないにもかかわらず、オーバーフローが流れる床タイルは、温泉成分の付着によってオレンジ色に染まっていました。源泉温度が低いためにお湯は加温されていますが、れっきとした放流式の湯使いとなっています。
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お湯は塩ビのパイプから瓶に落とされ、そこから更に湯船へと注がれています。瓶の中に詰め込まれている石にはサンゴのような形状をした析出が現れており、温泉成分の濃さがビジュアル的にも一目瞭然です。
お湯はやや緑色がかったオレンジ色の濁りを呈しています。加温によって濁りが強くなっているのでしょうね。浴室内にはお湯から放たれたヨード臭や臭素臭が漂っており、塩ビの湯口に鼻を近づけると、これらの匂いの他にツンと鼻孔を刺激するアンモニア臭も嗅ぎ取れました。また、お湯を口に含むと強烈に塩辛く、金気味や苦味も含まれていました。おそらくこの温泉にはいろんな味が混じっているものと思われますが、強烈な塩辛さが他の味をかき消しているようでした。
入浴中はツルスベ感に引っかかる浴感が混在しており、塩分の濃さゆえお湯に浸かっていると徐々に体力が奪われ、うっかり長湯するとたちまち湯当たりしてヘロヘロになること必至でしょう。また湯上がりには真湯で体についた温泉を洗い落とさないと肌がベタついてしまうでしょうけど、厳冬期にはむしろ熱の湯としての本領が発揮され、まるで体内に「あんか」が埋め込まれたかのように、いつまでも温浴効果が続くものと思われます。
非常に個性的且つ凶暴なお湯ですので、入浴方法にはひと工夫が求められますが、これだけ濃い温泉に入れるところは珍しいですし、お風呂自体も綺麗で使い勝手が良いですから、近くへお寄りの際には一浴をおすすめします。
ナトリウム-塩化物強塩泉 31.0℃ pH7.4 溶存物質34011.8mg/kg 成分総計34076.3mg/kg
Na+:12030mg(91.25mval%), NH4+:73.3mg(0.71mval%), Mg++:111.5mg(1.60mval%), Ca++:444.9mg(3.87mval%), Fe++&Fe+++:1.5mg,
Cl-:20040mg(98.78mval%), Br-:107.5mg(0.24mval%), I-:63.6mg(0.09mval%), HCO3-:309.9mg(0.89mval%),
H2SiO3:110.6mg, HBO2:150.6mg, CO2:64.5mg,
加温あり(入浴に適した温度に保つため)
加水・循環・消毒なし
森岳駅もしくは能代駅より秋北バスの森岳駅前~(能代)組合病院線で小野沢バス停下車、徒歩4分(400m)(土日祝は便数僅少)
秋田県能代市浅内船沢73-125 地図
0185-54-4838
ホームページ
日帰り入浴10:00~21:00
400円
シャンプー類・ドライヤーあり
私の好み:★★+0.5
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青森県から富山県にかけての日本海沿岸には、黄土色に濁るか或いはアブラ臭を放っている塩辛い温泉が点在しておりますが、秋田県能代の船沢温泉もその典型例です。こちらは2011年の冬に一旦は休業を決めましたが、その後震災で入浴が困難となった人々を受け入れるために時間限定で復活し、その後更にリニューアルを経て現在に至っております。
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玄関を上がった先にある食堂のカウンターで料金を支払います。カウンターのまわりでは土産物や食品類などが陳列販売されているのですが、この時対応してくださった女性スタッフさんがまさに秋田美人で、お風呂のことをつい忘れ、思わず見惚れてしまいました。
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公衆浴場的な利用を想定しているのか、脱衣室は棚や籠がたくさん並んでいて結構広く、真ん中には腰掛けが置かれ、この日は業務用の大きな扇風機がグルグル回っていました。浴室側はガラス張りとなっており、室内ながら明るくて開放的です。またリニューアルして間もないこともあってか、全般的に綺麗で明るい雰囲気です。
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お風呂は内湯のみですが、綺麗な浴室は天井が高くて床面積も広く、換気の良さも相俟って、屋内空間にありがちな閉塞感はほとんどありませんでした。洗い場にはシャワー付き混合水栓が6基設置されており、お湯は真湯が出てきます。6基のうち、なぜか最右だけはパーテーションで区切られていました。
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室内にはテレビ付きのサウナや水風呂も完備。
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窓の外に小屋はボイラー室?
そしてその先に見えるのは源泉小屋?
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温泉が張られている浴槽は余裕で10人以上同時に入れそうな大きさがあり、縁から洗い場へ向かってお湯が溢れ出ています。リニューアルされてまだあまり月日が経っていないにもかかわらず、オーバーフローが流れる床タイルは、温泉成分の付着によってオレンジ色に染まっていました。源泉温度が低いためにお湯は加温されていますが、れっきとした放流式の湯使いとなっています。
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お湯は塩ビのパイプから瓶に落とされ、そこから更に湯船へと注がれています。瓶の中に詰め込まれている石にはサンゴのような形状をした析出が現れており、温泉成分の濃さがビジュアル的にも一目瞭然です。
お湯はやや緑色がかったオレンジ色の濁りを呈しています。加温によって濁りが強くなっているのでしょうね。浴室内にはお湯から放たれたヨード臭や臭素臭が漂っており、塩ビの湯口に鼻を近づけると、これらの匂いの他にツンと鼻孔を刺激するアンモニア臭も嗅ぎ取れました。また、お湯を口に含むと強烈に塩辛く、金気味や苦味も含まれていました。おそらくこの温泉にはいろんな味が混じっているものと思われますが、強烈な塩辛さが他の味をかき消しているようでした。
入浴中はツルスベ感に引っかかる浴感が混在しており、塩分の濃さゆえお湯に浸かっていると徐々に体力が奪われ、うっかり長湯するとたちまち湯当たりしてヘロヘロになること必至でしょう。また湯上がりには真湯で体についた温泉を洗い落とさないと肌がベタついてしまうでしょうけど、厳冬期にはむしろ熱の湯としての本領が発揮され、まるで体内に「あんか」が埋め込まれたかのように、いつまでも温浴効果が続くものと思われます。
非常に個性的且つ凶暴なお湯ですので、入浴方法にはひと工夫が求められますが、これだけ濃い温泉に入れるところは珍しいですし、お風呂自体も綺麗で使い勝手が良いですから、近くへお寄りの際には一浴をおすすめします。
ナトリウム-塩化物強塩泉 31.0℃ pH7.4 溶存物質34011.8mg/kg 成分総計34076.3mg/kg
Na+:12030mg(91.25mval%), NH4+:73.3mg(0.71mval%), Mg++:111.5mg(1.60mval%), Ca++:444.9mg(3.87mval%), Fe++&Fe+++:1.5mg,
Cl-:20040mg(98.78mval%), Br-:107.5mg(0.24mval%), I-:63.6mg(0.09mval%), HCO3-:309.9mg(0.89mval%),
H2SiO3:110.6mg, HBO2:150.6mg, CO2:64.5mg,
加温あり(入浴に適した温度に保つため)
加水・循環・消毒なし
森岳駅もしくは能代駅より秋北バスの森岳駅前~(能代)組合病院線で小野沢バス停下車、徒歩4分(400m)(土日祝は便数僅少)
秋田県能代市浅内船沢73-125 地図
0185-54-4838
ホームページ
日帰り入浴10:00~21:00
400円
シャンプー類・ドライヤーあり
私の好み:★★+0.5