紅蓮(ぐれん)のポケット

子どもの本の作家・三輪裕子のふつうの毎日
2015年夏。三宅島で農業を始め、東京と行ったり、来たりの生活になる

時間の流れ

2005-01-24 12:04:25 | 9・昔の風景
昔は時間がゆっくりと過ぎていった。
まだ小学生になる前の子どもの頃。
家の近くを井の頭線が走っていた。
吉祥寺と渋谷を結ぶ、わずか25分の短い電車。
家は途中の久我山にあったので、渋谷まで、たったの20分。
その20分が、がまんできないほど長かった。死にそうなほど退屈した。

時は過ぎ、小学6年生の頃、遠足で渋谷のプラネタリウムに行った。
同じ電車に乗って驚いた。あんなに長かった電車が、うそのように短く、退屈もせずに、渋谷の駅に着いてしまったのだ。

歳が上になるにつれ、世界は広がり、時間の過ぎるのは早くなる。

(近くの橋から、井の頭線を見る。真ん中が私)