今月の建築巡り講座で訪れた「眼科・外科医療歴史博物館」
町屋がそのまま博物館となってる建物は、眼科医にして医学史家であった奥沢康正氏が
大正元年に医院併用住宅として建てたもの。
元診察室であった部屋がそのまま展示室となっていて、貴重な医療器具などが展示されている。
目の洗浄用に使われてたというガラス瓶。
C字でなくE字の視力検査表。
持ち手が象牙で作られているという貴重な器具類。
こちらは日本に2台しかないという眼球を診察する器具。
患者さんと医者以外に8人も一緒に見れるという医学生の勉強用の診療器具だとか。
実際は5人くらいでいっぱいだそうだけど、画期的・・
受付の窓口。
窓口の後ろには薬瓶がずらりと並ぶ薬棚が。
紙で作られてるという人体の内臓模型もリアル。
これは蘭引という蒸留水を抽出するための道具。
小児の便見本もリアル・・
二階もさまざまな資料がたくさん並んでいた。
こちらは約40年前の日本初のコンタクトレンズ。
白目も覆うくらいの大きく分厚いコンタクトレンズ・・見るからにイタそう。
これから比べると今のコンタクトはずいぶん進化したものだなあ。
そして驚いたのは三階へ行く階段・・
なんとこの本棚の後ろに階段が隠れているのだ。
まるで忍者屋敷のよう。
隠し階段、隠し部屋など確保されていた理由がいろいろあったようだ。
「冬虫夏草の文化誌」という著作がある奥沢氏、三階には奥沢氏の冬虫夏草のコレクションがたくさん並んでいた。
いろんな昆虫に寄生したキノコが・・不気味
二階から一階へ降りる裏階段には人一人やっと通れるくらいの幅の小さな階段も見られた。
前庭にあったレトロな看板。
さまざまな昔の医療器具と複雑な町屋の造りを興味深く拝見させて頂くことができた。