m's diary

タイル巡り♡タイル制作♡建築巡り♡町歩き

タイル尽くしの外装&和洋折衷の魅力的な内装の喫茶オープン他

2022-04-29 | 純喫茶&リノベカフェなど

この日は、鴻池組旧本店の見学会に当選し、遅めの時間帯だったのでその時間までいくつかはしごを。
まずは、ちょうどこの日から始まった大阪歴史博物館での「タイルと大阪」展へ。


博物館所蔵の近代建築を彩っていたタイルがいろいろと展示されていた。

阪急百貨店大食堂の腰壁に貼られてた網代模様のタイル。
山茶窯製のものだそう。
茶褐色のタイルは第1期、2期工事時の外装タイル、クリーム色のは第3期以降のものだそう。



大阪市交通局旧庁舎の外装に使われていたというスクラッチタイル。
曲線のスクラッチがおもしろいなあ。


同じく大阪市交通局の階段室腰壁や床に使われてたという泰山製の布目タイル。



こちらも味わい深い布目タイルは宇野美術タイル制作の大阪府立天王寺高等学校旧本館玄関広間タイル。


パステルトーンの色合いと、結晶釉が美しい、美章園温泉に隣接する
住宅階段室に貼られていたというモザイクタイル片



旧愛日両学校正面玄関床に貼られていたというモザイクタイル。
他にも展示物いろいろ楽しめた。


博物館から大阪城のお堀を眺める。


7階の常設展示では大大阪時代のリアルなパノラマ展示があった。


道頓堀、千日前のネオンや町並み。


ヨネツ子供洋品店の再現展示。



郊外住宅のくらしなどなど


その後、弁天町から喫茶オープンを目指して歩く。
びんみんさんの投稿を見て前から行ってみたかった喫茶オープンが鴻池組旧本店から近いということに気づいて、この日に行こうと思ってた。


途中で出会ったタイルは、布目地に、虫食いのような跡が独特の面白いタイル。


タイル表面についたぼこぼこした粗目の表情が味わいのある、飴色が素敵なタイル。


この深いブルーのタイルは、よく見ると金色の点々が結晶のように現れていてきれいだった。


2階、3階のブルーのタイルがきれいな民家。



そして、春日出商店街へ入ったところで、喫茶オープンが現れた。
が、、お店はやってる気配なし;
なんとこの日、水曜は定休日だった・・


しかし、半分閉じられた扉の向こうに人の気配がして
声をかけてみたら、ママさんが出て来てくださり、
タイルが好きでこちらの喫茶店へやって来たという私を歓迎して下さって
しばしタイル前で立ち話。


元々は隣にある酒屋さんを営んでいたそうだが、先代のお父様が友人から、
これからの時代は喫茶店だ、とすすめられて、酒屋の隣で昭和31年に始められた喫茶店で、お父様自らがこだわってデザインしたものだそう。


特にこの様々な色が入り混じったタイル壁は圧巻。
よく見ると、さまざまな形のタイルをモザイク状に貼った部分があったり、
厚みがバラバラなタイルを自由に用いて凸凹感を出したところがあったりと
見ていて飽きない壁面。


タイル壁面の下のグリーンのテント、面格子に蔦が絡まる窓辺も素敵だなあ。


そして、定休日にもかかわらず店内も見せて頂けた。
普段は2階におられるのだが、私が訪れた時間にたまたま下に下りて作業をされてたとのこと。超ラッキーだったようだ。


店内も本当に素敵で、天井や壁につく柱には手斧削りが施されていて、
洋の雰囲気があるかと思えば、



暖炉上にはこんな竹を取り入れた意匠もあり、
和洋折衷のお父様の独特なセンスが見られる。


パーテーションのデザインは、小さなツブツブは珈琲豆を表しているのだとか。



椅子も全て特注で、座り心地がよく、いつまでも疲れないと言われていた。


Y字の柱には仏像の顔が掲げられ、


そのちょうど裏側には鹿。
鹿の角は刀置きのようになってておもしろい。


そして、外から見た時に蔦が絡まる面格子のあったところには、
内側にはこんな障子が入ってた。
ここは和風に仕上げられていて、ほんとに和洋折衷具合が絶妙。


更にカウンター上には皮付の桜の木の丸太が並べられていて
これがつやつやとした渋い色合いをはなっていて、とても素敵だった。



壁は漆喰部分もあったが、こちらのトイレのドア周りは布製のシックなもの。


扉を開けると、床面は、こんなタイルが貼られてた!


手洗い上の照明もおしゃれだなあ。


入口扉の引手も素敵。
お店の内外の細かいところまで、お父様のこだわりが詰まっていて、
娘さんがそのお店にとても愛着を持たれ、大切に守られている様子が伝わってきて、とても感激した。
見せてもらえてとても感謝してるのはこちらなのに、逆にとても喜んで頂けて恐縮。



最後にはちょっと待って!と、ママさん直筆のこんなミニ色紙まで頂いてしまった。
この日は本当はお店は閉まっていて、またいつ来れるかわからない状態だったのが、奇跡的にママさんと会い、お話できて、お店を見せて頂くことができた。
まさに一期一会のうれしい出会いだった。



鴻池組見学の前に気持ちは満たされ、もうすでにお腹いっぱいになってしまった。


更に鴻池組へ向かって歩いてる途中に見かけた美容室。
一見派手すぎるテント看板


大中小の丸窓がポップなお店


3階までタイルがびっしり。
3階には錆びた面格子も見える。


楓模様の型板ガラス。


型板ガラスも面格子も鉢植えの緑もバランスよく素敵なお家。

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