
愛知川宿を歩いた後、豊郷へ向かった。
行きの電車で周辺を調べてた時に、タイル友の会のメンバーが以前に教えてくれた
タイル物件、伊藤忠兵衛邸を思い出したのだった。

伊藤忠兵衛記念館は明治15年に建てられた伊藤忠、丸紅の創始者、初代忠兵衛の旧宅。
主に奥さんの八重夫人による新入店員の教育の場として使われていたそう。

タイルがあるという洋式風呂へ直行。
風呂は後の明治40年代につくられたという。
当時では珍しい猫足のバスタブ。

床と壁にはタイルが貼られていて、

ヨーロッパ製のレリーフタイルは、
アールヌーヴォー風のザクロ?か花のつぼみのようなデザイン。

腰壁に貼られているのはリースとトーチのようなものがデザインされた上品な飴色のタイル。
イギリス製なのかなあ。


ガイドさんによると、この風呂場にはお湯を沸かす設備がなかったそうで、
台所で沸かしたお湯を運んできて使用したのかもと言われていた。

バスタブの猫足。


タオル掛けや石鹸置き?も洋風のもののようで、デザインが素敵だった。

洗面台は大理石と木の和洋折衷で造られてた。


タオル掛けの細工。

そしてお手洗いのこちらの小便器も釉薬の掛かり方が美しいものだった。

庭に出ると、こんな織部の敷瓦もひとつふたつ残されていた。

その後、豊郷町役場を通って、



豊郷小学校へ。
ここは以前家族と来たことがあり、その時のレポは→☆



階段手摺に設置されてるうさぎと亀のブロンズ像を見て行こう。



昼寝するうさぎ。

寝てるうさぎを抜かす亀。

酬徳記念館

吹抜けの明るい空間はカフェに。


観光案内所も併設。

アールデコの意匠が残る階段。


二階からホールを見下ろす。

下駄箱に可愛い椅子があった。

豊郷を後にし、五個荘へやってきた。
こちらも一度来たことのある藤井彦四郎邸へ→☆、
閉館前に滑り込み。
ちょうど同じ時間にやって来た、ご夫婦の方と一緒に、ガイドさんが案内してくださった。

スキー毛糸の製造販売などで成功した近江商人、藤井彦四郎の邸宅。

客間

舟底天井の廊下。

洋館はスイスアルプスを旅行した際に見た山小屋風の建物に憧れて建築。

杉皮貼りの天井に、家具調度品は英国の客船を一隻丸ごと買い取った時の
備品が使われている。



こちらの書架も客船にあったものだそう。

ポーカーテーブルは四隅に貝型の灰皿がついていて、

裏返して、灰を落とせるようになってた。

洋館のテラスのタイル。
前回はよく見てなかったので、タイルを見ておこうと思ってやってきたのだった。

ちょっとくすんだライトブルーの色合いのタイルがきれい。
この後はご一緒したご夫婦の方に、この日宿泊されるという近江八幡まで
送って頂くことができて、スムーズに帰りつくことができた。