立命館大学からバスで、唯一ツアーが当たっていた京都大学東南アジア地域研究研究所図書館へ向かうも、かなりの渋滞でなかなか到着せず、
ぎりぎりでやって来た。
建物は、明治22年に建てられた旧京都織物株式会社本社棟だったもので、
赤煉瓦造りの2階建ての2棟の建物は、渡り廊下で繋がれている。
渡り廊下の1階部分。
中庭に続くアーチの扉。
北棟の外壁に残る銘板。
向かいに建つ稲盛財団記念館の2階の窓から。
同じく2階の窓から。
中庭。
南北両棟の間の中庭。
内部は撮影禁止だったが、大理石と、内側が窯変の美しいタイル貼りのマントルピースなどもあった。
ツアーが終わったら2時になっていて、さすがにお腹が空いてきたので、
通りがかりにあった新福菜館でランチ。
チャーハン&ラーメンの小を。
そしてやって来た京都市考古資料館。
建物は大正3年に本野精吾設計により、西陣織物館として建てられた。
3階の旧貴賓室が特別公開されていた。
西陣織の壁のグリーンのクロスは上品な色合い。
白い大理石のマントルピースは二つ設置。
裏の棟への渡り廊下が吹き抜けの階段の上にかけられている。
京都市考古資料館の向かいにある和菓子屋、本家玉壽軒の持ち送り?
こんなに長い持ち送り初めて見た。
そして旧西陣小学校を目指して歩く。
いい感じのタイル貼りの腰壁。
陶板がコンクリートの塀に大胆に貼られたお宅。
厚みがあり、存在感のある大きなタイルと、その1/4ほどの大きさのタイルが
ぽつりぽつりと貼られてる。
濃紺とグリーンの発色がきれい。
こちらは黒からグレー
面格子越しの鍾馗さん
格子が美しい町家にちょっと洋風な柵。
カフェかな?と思ったら、お花屋さんだった。
自転車もひっくるめて可愛い。
旧西陣小学校へ到着。
昭和11年建築。こちらの木造の本館のみ見学することができた。
面格子付きの八角形の窓が二つ並んでいたのが印象的。
アールの柱に挟まれたエントランス。
内部は撮影禁止だったが、こちらの玄関のたたきには、グリーンの市松模様のモザイクタイルが貼られていたり、木造の内部は美しく、校長室のソファのファブリックなども可愛いかった。
こちらの鉄筋コンクリート造りの校舎は、立入禁止。
更に、紫明会館を目指して歩く。
砂糖の結晶がついたお菓子のようなタイル。
ほんのり、オレンジ色が明るいタイル。
こちらの白いタイルは、ベージュからブルーがかったものまで
表面に動きがあって、見飽きない。
下部のダークな茶系のタイルも窯変がきれい。
バーかスナックのお店の壁面にステンドグラスが嵌められていて、
周囲はマントルピースの枠の転用みたいだった。
このモザイクタイルも渋い。
そばに咲く、カーネーションともいい相性。
モザイクタイルの貼られた腰壁と植木鉢たち。
面格子と、ガラス戸の向こうにうっすら見えるカーテンの柄ともぴったり。
元タバコ屋さんの店先。
ショーケースの下部にはパズル風のタイルが貼られてた。
紫明会館へやって来た。
京都師範学校の創立50周年を記念し、昭和7年に同窓会館として建てられた建物。
現在はデイサービス事業や市民への貸しスペースとして活用されている。
丸窓の面格子。
アイアンのラインがとても凝っていて素敵なデザイン。
エントランスホールは、床も腰壁もタイル貼り。
正面の三つ並んだアラブっぽい形の窓や窓の下の装飾がおもしろい。
複雑な形透かし彫り。
扉上部には、十字のあるステンドグラスが嵌められ、
こちらの扉上の装飾も入口の飾りと似たパターンで、三つの尖塔アーチの小窓がついていた。
1階にあった広間は、元食堂だろうか?!
アーチ窓が並ぶ明るい部屋では、彫塑作品展が開催されていた。
壁面は、渦を巻くような跡のある塗壁。
彫像作品が部屋の雰囲気にマッチしていた。
2階にある和室。
3階の講堂。
縦長のアーチ窓が並ぶ。
壁付け照明
八芒星をモチーフにした壁付け台
紫明会館からは日本福音ルーテル賀茂川教会へ。
昭和29年にヴォーリズ設計により建てられた教会。
赤い屋根がかわいい。
入口のアーチの扉
玄関のたたきには、布目タイルが貼られていた。
木造トラスの小屋組、アーチ窓が並ぶシンプルな内装。
バラ窓もシンプルだった。
その後、地下鉄で移動し、京都市役所前駅で降りると、床いっぱいに大小の大理石モザイクが貼られたスポットがあった。
美しい~と、思わず立ち止まって見入ってしまう。
抽象的な幾何学模様で、白からグレーの大理石が使われ、所々にブルーが
入っている。
緑のも混じっていたり、
京都の通り名が真鍮板で表されていて、
全体を見ると、京都市内の地図のようになっているようだった。
かなりの大作で、デザインも緻密で素敵だった。
そして、京都市役所へ。
市役所前の広場では、プロジェクションマッピングの設営が行われていた。
市役所では、議場や正庁の間が公開。
創建当時の意匠を復元した壁面織物は芍薬の花と葉がモチーフだそう。
エントランスホール
京都の風景や四季を表したステンドグラス。
川や山の色など、単色ではなく、微妙な色合いが表現されている。
紅葉した山並みもきれい。
タイルに囲まれたエントランスホール。
エレベーターホールは、扉が、京都市産技研で開発されたという生漆「黎明」が採用され、美しい蒔絵が施されている。
正庁の間
最後にやって来たのは、カトリック河原町教会。
昭和42年、カール・フロイラー、富家宏泰設計により建てられた教会。
ステンドグラスは、スイスのハンス・シュトッカー製作。
こちらは、天地創造のイメージで造られたものだそう。
両サイドの窓ガラスが、大小ランダムな大きさになっていて、
その窓枠に合わせて、ステンドグラスが入れられている。
片方の窓面はこんな感じ。
いくつかある細長い窓枠の部分が開閉できるようになってるみたい。
天井は、大胆に二つに分かれたような形になっていて、後方の2階、パイプオルガンのあるところは、吊り下げられたノアの箱舟みたいな雰囲気だった。
これにて、京都モダン建築祭参戦1日目は終了。
次は来週に参戦予定。