京都モダン建築祭、11日後半、ずっと歩きなので、いろんなものが目に入って、なかなか進まず。
とりあえず、次は平安女学院大学までの間の寺江家住宅を目指す。
lettersの文字が入った金物と洗い出し仕上げの壁面、木製サッシに、型板ガラスが味わい深い。
「郵便新聞受」ツヤのある木製のサッシに、石製の腰壁。
このドアノッカーも以前見つけて、日本にもこんな個性的な細工のものがあるんだと驚いた。ポルトガルのポルトでいくつか見かけたものと同じく手の形をしてる。
遠藤剛煕美術館の入口扉。
向かいの自宅?の方にも手の形のノッカーが。
青緑がきれいなタイル、
そのそばにモザイクタイル貼りの地蔵祠。
そして、渋い型押しタイルの貼られたショーウィンドウ付きの元商店?
タイルに入ったラインは、元成徳中学校のエントランスのタイルのと似てる。
地蔵祠付きのこちらの建物に貼られたタイルも
きらきらと輝く結晶釉が美しい。
艶やかなブルー
艶やかな茶系のタイルと面格子。
この色むらとツヤ!
この持ち送りもかわいい〜
こちらも以前何度か通ったことのあるオレンジのマーブルモザイクが素敵なシフォンケーキのお店「檸檬」
まだ一度も立ち寄ったことがなかったので、ついでにひと休みしていこう。
郵便受けとモザイクタイル。
うなぎの寝床のように細長い店内は、カウンターと、奥にテーブル席が3つほど。
更にその奥には、坪庭もある。
お店の方に伺うと、元美容院だった建物で、シフォンケーキのお店は、10年くらい前から始められたとか。
ブリュレシフォンケーキのセットを頂く。
アイスクリーム付き。飲み物はレモネードに。
このすりガラスとの市松模様になった出窓も美容院時代のままだとのこと。
素敵にリノベーションされ、活用されててうれしいなあ。
造酢店の建物。
2階がモザイクタイル貼りに。
ここは、好きなタイルと面格子の組み合わせ。
タイルには不思議な結晶が現れてる。
旧寺江家住宅に到着。
昭和10年に建てられた店舗兼住宅。
通りに面した部屋は洋風の造りに。
部屋と並行して通り庭があり、おくどさんなども並んでいた。
お茶席などもあったようだが、時間が押してきていたので次へ向かう。
歩いてるとちらりと見えた、町屋を改装したお店の、店内のタイルが目に入る。
準備中のところ、お声を掛けて見せて頂いた。
タイル尽くしの素敵な店内。
一見古いタイルをそのまま活かして使われてるのかと思いきや、お店のオープン時に新しく貼られたものだそう。
カウンター中の調理台周りもタイル貼り。
色といい、雰囲気といい素晴らしい。
縦ラインの型押しタイルに、竹のような雰囲気のレリーフタイルがアクセントに入れられている。
メニュー表も陶板でできているというこだわりよう。
なんと素敵なお店だろうか、、
おでんや天ぷらの「月蜥蜴」というお店。
夕方からの営業のようでなかなか行きにくいけど、ぜひとも一度は行ってみたい。
タイル貼りの腰壁に面格子、型板ガラスと三拍子揃った窓辺。
型板ガラスの模様と面格子の丸い模様がリンクしてていい感じ。
このタイルの窯変具合にはうっとり。
新しいスクラッチタイルだけど、並べ方にもこだわりが。
亀甲型のタイル。
表面に刷毛目がついていて、一枚ずつ違った表情。
そして平安女学院大学へやってきた。
有栖川宮旧邸有栖館へ。
建物は、京都地方裁判所の仮庁舎として使用された後、現在の場所に移築され、京都地方裁判所の所長宿舎として2007年まで使用され、
2008年からは、平安女学院により活用されている。
広間から見える庭園は、十一代目小川治兵衛の作庭だそう。
ちょうど学生によるガイドツアーが始まったので参加。
聖アグネス教会は、明治31年にJ.M.ガーディナー設計により建てられたゴシック様式の煉瓦造りの教会。
いつも外観を眺めるばかりで、なかなか聖堂内へ入れる機会がなかったのでうれしい。
上下二段に分かれて、尖塔アーチ窓に入ったステンドグラスが華やかな聖堂内。
花模様がモチーフの赤と黄、やわらかなグリーンで彩られたステンドグラスはシンプルながら可愛い雰囲気。
バラ窓も。
祭壇のそばのステンドグラスだけ、色味も違って、もう少し手が込んだもののように見えた。
平安女学院大学明治館へ移動。
明治28年A.N.ハンセルによりクィーン・アン様式で建てられた煉瓦造りの建物。
曲線を描いた妻壁が特徴的。
階段ホール
講堂は、船底天井にハンマービームの小屋組みが美しい。
寄木貼りの床は、復元されたもので、一部建築当初のものが残されている。端の色の濃い部分。
煉瓦をそのまま露出させた部屋もあり、黒板やオルガンも当初からのものだそう。
敷地内には、菅原道真の産湯に使われたという井戸が残されていた。
網目状のものは、元々井戸の蓋だったものだそう。
最後に訪れた京都府庁旧本館。
明治37年に松室重光設計により建てられた煉瓦造りのネオ・ルネッサンス様式の建物。
大理石の手摺が美しい階段ホール。
こちらは正庁。
式典などが行われていた広間。
緻密な漆喰装飾が施された天井。
旧知事室。
大理石とタイル貼りの暖炉。
暖炉前の衝立も良いなあ。
銅板転写タイル
旧食堂の暖炉もタイル貼り。
京都府庁旧本館でモダン建築巡りは終了。
その後、京都へ来たら度々寄ってるリサイクル着物の戻橋へ。
近くの洋館の医院。
門が開いていたので、玄関をちらりと覗くと改装中のようだった。
この後、戻橋で着物を3着買い(スカートにリメイク用)
荷物が重くなったので、この日の散策も終了。
バスに乗って駅へ向かった。
よく歩き、建築を見て、タイルもたくさん見れて満足の一日だった。