蓼科浪漫倶楽部

八ヶ岳の麓に広がる蓼科高原に、熱き思いあふれる浪漫知素人たちが集い、畑を耕し、自然と遊び、人生を謳歌する物語です。

七十二候  (bon)

2012-05-20 | 日々雑感、散策、旅行

先日の新聞の書籍広告欄に七十二候の文字が目に留まったのです。
キャッチコピーは、「日本の七十二候を楽しむ ~旧暦のある暮らし~」というものであった。
  
中身に入る前に、ちょっと前座を・・・
 これもネットからの受け売りですが、「季節」「気候」といえば気象学の分野で天文とは直接
関係なさそうに思えますが、「季」は四季、「節」「気」は二十四節気「候」は七十二候のことで、
いずれも太陽黄経を示す暦のことです・・といっています。

 「太陰暦を採用していた時代には、時計が無く夜間照明が月しかないですから、太陽の位置や
月の形を見て時刻や日付を知ることは庶民の生活にとって必要な能力だったようです。

 ところが毎日の生活は月を見るとしても、農耕に必要な季節は太陰暦からは得られません。
なぜなら、太陰暦の1年は354日程度しかなく毎年11日も年初が早まってしまい、3年も経つと
1ヶ月以上も季節がずれて種まきや収穫をいつするのかわからなくなってしまいます。

そこで太陽暦を取り入れた太陰太陽暦が作られたのですが、中国や日本で用いられた「旧暦」というのは
太陰太陽暦のことです。それでも19年に7回も1年が13ヶ月あるという暦では農耕には向きません。
季節変化は地球と太陽の位置関係で決まるので、完全な太陽暦を用いるべきですが、他の事情が
それを許さないので 太陽の天球上の位置を示す季節、気候が導入されてカレンダーに書かれていたのです。

 江戸時代の庶民はカレンダー(暦)を買ってきて そこに書かれている節気を参考に種まきや収穫の日取りを
決めていたのです。もちろん現在の暦は太陽暦ですから 節気を気にする必要はありません。
立春はいつも2月4日と決まっているからです。

 地球から太陽を見ると 天球上を移動していくように見えます。実際は地球が太陽の周囲を公転
しているのですが、太陽が動いていると考えても問題はありません。太陽が動く天球上の道筋を
「黄道」(こうどう)といいます。地球の赤道を天球に投影した大円を「天の赤道」といいます。
天の赤道と黄道は約23.5度傾いています。太陽が黄道上を動き、天の赤道を南から北へ横切る点を
「春分点」といいます。「春分点」は天球上の天体の位置を示す基準となる点です。

 太陽は春分点を出発して1年で天球上を1周して春分点に戻ります。これを360等分して
春分点からの角度を示したものを「黄経」といいます。季節や気候は太陽の黄経を示しているのです。」

 旧暦で行なわれていた年中行事を現在のグレゴリオ暦で行うのは確かに季節感がずれているのですが、
それは年初の日付(元旦と旧正月)が1ヶ月以上ずれていることが問題なのであって、太陰暦のほうが
季節感があるなどという主張は明らかに誤りということになります。

 とにかく七十二もあるので、本文が長くなってしまいますがお許しください。
まず、この七十二を眺めていただいて、その中身のいくつかについて楽しんでみたいと思います。
 本稿とは全く関連がありませんが、今年のベランダバラをアップします。


 さて本題に入ります。前座が長く申し訳けありません。
七十二候とは、二十四節気をさらに5日単位ぐらいに3等分して、初候・次候・末候に分けたものが
七十二候といい、天気の変化や動物や植物の生態を表現して分かり易くしています。
 しかし、細かく分けすぎてあまり用いられていないという見方もあります。
なので、24×3=72 となるわけです。ついでに言うと、この二十四節気には、「雑節」つまり、
節分、彼岸、社日、八十八夜、入梅、土用、半夏生、二百十日、二百二十日・・など、9つが加えられています。

 太陰暦の時代の人々の知恵で、農作業などの節目をこのようなカレンダーで判断していたのですね。

以下はネットから転写した七十二候を挙げておきます。この中で、いくつかを紹介してみます。

例えば・・・
2/4頃(第1候)東風解氷(はるかぜこおりをとかす)、2/24頃(第5候)霞始たなびく
(かすみはじめてたなびく)、3/25頃桜始開(さくらはじめてひらく)、5/31頃麦秋生
(ばくしゅういたる)、7/1頃 半夏生(はんげしょう)、8/8頃 涼風生(りょうふういたる)、
10/24頃 霜始降(しもはじめておりる)、12/12頃熊蟄穴(くまあなにちっす)など分かり易くて面白いですね。
古くから季節を知る手がかりとして親しまれてきた自然の暦は、現代の暮らしに必要な季節感を
取り戻すきっかけにもなります。

七十二候です。(ネットから転写しました。)





Youtubeに暦の話があり、私のような常識に疎い人間にも分かりやすく説明している。(mak)

<!-- 暦の話 -->







コメント (4)
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