蓼科浪漫倶楽部

八ヶ岳の麓に広がる蓼科高原に、熱き思いあふれる浪漫知素人たちが集い、畑を耕し、自然と遊び、人生を謳歌する物語です。

赤門から仏門へ   (bon)

2013-03-28 | 日々雑感、散策、旅行

 ちょっと面白い表現ですが、赤門(東大)から仏門(真宗)に入られた若い僧侶のお話です。

 いつも届く会報の別冊に、いろんな方の論文や体験話などが掲載されているのですが、
この3月号に“仏教を「やる」・・”というテーマで、若者の交流会でのお話が記事として掲載されていました。
その記事の出だしの自己紹介部分にある“赤門から仏門へ”をそのままタイトルにいただきました。


 お坊様の名前は、松本紹圭さんといい、2003年に東京大学(文学部思想文化学科)を出られ
すぐに仏門に入られたまだうんとお若い方です。
とくにお寺で生まれた方ではなく、考えがあって仏門に入られたそうです。

大変ユニークな方で、この記事に取り上げられている内容も現代的で面白い切り口なので、
ここに部分ですがご紹介したいと思いました。
以下には、抜き読み的に抜粋させていただきました。


なぜお坊さんになったか  一つ目は、氏は北海道の漁村でお生まれでお寺の跡継ぎではないが
祖父が近所のお寺で住職を務めていた。 
二つ目は、宗教への問題意識が強かった。
三つ目がユニークなんですけれども、大学を卒業後は普通に就職するつもりで広告代理店か、
ウエブ、インターネット関連に行こうか迷っていたが、結局お坊さんになりたいと決めた。
そして、当時ようやく社会のインフラが整って、これからはコンテンツの時代だ・・といわれていて、
メディアに興味があったので「仏教には千年かけて蓄積されたコンテンツがある」
「仏教コンテンツのプロデューサーになろう」。そんな発想だったとか。

お寺イノベーション  ①お寺カフェをオープン  氏が所属する光明寺は、東京タワーの見える
神谷町のオフィス街にあるが、ここに“神谷町オープンテラス”というカフェの様なスペースを設け、
かれこれ8年になり神谷町のコミュニティーとしてもかなり定着しているという。

神谷町オープンテラス
     

 
②本堂でヨガ教室やライヴを開催  お寺とかかわりを深めたいと思っているような人向けに、
月一でヨガ教室、さらに定期的な音楽イベント“誰そ彼(たそがれ)”を開催。本堂でアーティストが演奏し、
合間にお坊さんの法話が入り、最後には参加者全員で読経する・・。本堂の外のテラスでは、
お坊さんによる精進料理が用意されお酒も供される。
③お寺フューチャー・センター 社会が抱えている問題を自由に議論する場をつくろう  
④ソーシャルメディアの活用  インターネットHP「彼岸寺」サイトを立ち上げてかれこれ10年。
スタッフも京都、東京、北陸にいて編集作業をしている。ポッドキャストでは音声番組もやっている。
YouTube匠の音ライブ/神谷町光明寺

MBA取得とお寺経営塾  2010年にインド商科大学院でMBA。 帰国後、京都で僧侶を養成する経営塾
「未来の住職塾」を開講している。お寺のマネジメントスクールです。
お寺のプライスヴァリュー、お寺のパフォーマンスヴァリュー、お寺のリレーショナルヴァリュー 
そのような視点から捉えられている。

まだまだいくつもの話題がありますが、最後に、

お寺のすべきマーケティング活動  があります。 つまり、顧客の立場に立ったマーケティングを
考えなければならないと。“如何にして相手の心を掴むか”は、お寺にとって普通の企業以上に重要なことだ。 
これからの住職は、①教えのセールスマンから、ライフスタイルのマーケッターになること
②様式やプロセスではなく、“成果”に焦点を合わせること  が必要になってくる。と言い切っておられ、


最後の締めくくりとして、「歎異抄」から、“よろずのこと、みなもって、そらごとたわごと、
まことあることなきに、ただ念仏のみぞまことにておわします” 
つまり、今まで当たり前と思っていた世界の確かさ、実は随分脆いものなのではないか。
しかし、そんな嘘と偽りの世界にへばりつき、迷いの日々を送っている・・そう気づかせてくれるのがこの念仏なんです。 
“所詮、そらごとたわごと”という上手な距離の取り方が可能になり、問題の本質に切り込む勇気が湧いてくる。
・・と自信の一端を覗かせながら、

そして、“心の自由こそ何よりの宝物”であると・・締めくくられています。

抜き読みなので、分かりずらい所がありますが、ユニークな若い僧侶のご紹介でした。



<!-- Healing Music Medley -->








コメント (2)
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