蓼科浪漫倶楽部

八ヶ岳の麓に広がる蓼科高原に、熱き思いあふれる浪漫知素人たちが集い、畑を耕し、自然と遊び、人生を謳歌する物語です。

初午  (bon)

2016-02-07 | 日々雑感、散策、旅行

 2月最初の“午”の日を“初午”といって、お祝いする習慣がありました。

 その年の最初の午の日は、当然1月にあるわけですが、稲荷大社の祭日である2月の最初の午の日を
“初午”とされ、この日、各地でお祭りが行われています。今年は、昨日、2月6日でした。

 京都、伏見稲荷大社のご祭神である宇迦御霊神が伊奈利山へ降りた日が、奈良時代、711年2月11日であった
とされ、この日が初午であったことから、全国で稲荷社を祀る行事となったそうです。 
私が子供の頃、我が家でも“今日は、初午やから・・”などといって、神棚に特別なお供えをしてお祀り
していたことを思い出しました。

         初午大祭
           (伏見稲荷大社HPより)

 

 ウイキペディアなどによりますと、初午は、古くは農業の農作祈願が始まりで、農作業が始まる旧暦2月
(春)に行われていたのが、伏見稲荷大社の祭礼と一致して、初午となり、それがそのまま新暦2月の
最初の午の日に・・というようになったとありました。 そして、商家に対しては商売繁盛を祈願したり、
その後交通安全、家内安全など広い範囲に拡大してきたのだそうです。

 また、初午は、各地でいろいろなお祭りが行われているようで、 富山県南砺市利賀村地区では、
子供達が藁でできた馬(午)の頭をもって家々を回り、家の中に上がり込み囃し歌に合わせ舞う
「利賀のはつうま」が行なわれる。 各家庭からはお礼にお菓子やみかんなどのご祝儀をもらう、
ハローウインのようなお祭りが行われており、昭和57年には国の選択無形民俗文化財に選択されているという。
 奈良県でも、この日に「旗飴(はたあめ)」という子供たちが近所の家を訪ね廻り、旗飴をもらうという
同じような習慣があり、栃木県では“しもつかれ”を食べる風習があるそうです。 
 兵庫県、出石(いずし)地方でも、江戸時代からの伝統を持つ、初午に因んだ盛大なお祭りが行われ(3月)
但馬・丹後・丹波の三たん一の大祭で、但馬三大祭りのひとつとも言われ、冬の但馬に春を告げる祭りと
位置付けられ、「出石の初午が過ぎるともう雪は降らない」といわれているのだそうです。

         昔、食したおいしい出石蕎麦
           (出石観光協会HPより)
 

 風習といえば、この初午の日に“稲荷ずし”をお供えしたり、食べる風習があるというのですね。
最近では、立春に“恵方巻き”を丸かじりする・・などといって、コンビニあたりで大騒ぎしているのを
見かけますが、これと似た感じでしょうか? 
稲荷社とお稲荷さん・・いなりずし の関連はといえば、稲荷社のご祭神は、稲荷大明神で、稲荷神社では
“狐”を神の使いとして祀られているのですね。 狐を神聖なものとして見ており、この、神の使いである
狐の好物が油揚げ・・と考えて、油揚げが供えられ、そこから、油揚げを使った料理を「稲荷」と呼ぶように
なったというのです。 油揚げの中に酢飯を入れたものを「いなり寿司」といい、初午の日に、この
いなり寿司をお供えしたり食べたりする・・。
また、伏見稲荷大社に祀られている宇迦之御魂が、
五穀をつかさどる神なので、いなり寿司の形が米俵のように見えることから、お供えするいなり寿司は
米俵を模しているというのですね。

 

 

 

 

 

 

 

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