強い台風第18号「タリム」は、12日9時には日本の南にあって、北西へ毎時35kmで
進んでいます。中心付近の最大風速は35m/sで、先島方向に向かっているそうです。
また、アメリカでは、現地時間9月10日、大型ハリケーン「イルマ(Irma)」フロリダに
上陸し、強い風と雨で広い地域に被害を及ぼしています
昨日、9月11日は、雑節の二百二十日でした。 立春から数えて220日目をそう呼び、
210日目は、二百十日(9月1日)と呼ばれ、昔、台風の予測などが出来なかった時代に、
台風の被害を警戒したり、これらの日を注目していたのでした。 旧暦8月1日の八朔と
この二百十日、二百二十日を“農家の三厄日”として、天候が荒れるのを恐れられて
いたのですね。
二百十日も二十日も共に9月上旬頃ですから、いかに9月が台風被害が多いかという
ことですが、過去35年間の台風の日本への接近(300km以内)数および上陸数を、
気象庁統計データから抜粋してグラフ化したものを下図に示しました。
台風の接近数と上陸数
(気象庁より)
確かに、7~9月に台風が集中していることがわかります。そして、上陸数では、
9月33個、8月32個で、この両月は台風要注意なんですね。 また、気象庁が命名した、
特に大きな被害があった台風一覧は下表の通りで、お馴染みの名前が並んでいますが、
9月に大きな台風が上陸しているということですね。
また、過去の最大瞬間風速の大きかった台風一覧もありました。
(ウイキペディアより)
最大瞬間風速順の台風一覧 (ウイキペディアより)
9月1日は、「防災の日」ですね。こちらは、地震で1923年(大正12年)9月1日に
発生した関東大震災にちなんで1960年(昭和35年)に制定されました。
台風には、その年に発生した順に、“台風○号”という呼び方をしていますが、
上の表にもありますように、大きな被害など特筆すべき台風には、「伊勢湾台風」
などのように、気象庁が特別に命名しています。台風にはすべて国際名が付られて
いるのです。
1999年までは、すべての台風について、アメリカ台風警報センターが命名してい
たそうですが、2000年からアジアについては、米国を含む14か国で、委員会を構成
し各国から10の名前を提案し、それを下表のようにサイクリック(機械的)に、
台風の発生順に割り付けるというやり方が採られています。
アジア台風の名前(ウイキペディアより)
日本の10個の名前は、星座や動物の名前から取って、テンビン、ヤギ、ウサギ、
カジキ、カンムリ、クジラ、コップ、コンパス、トカゲ、ハトです。 これらが
サイクリックに付けられているのです。 これらの名前を理由を付けて委員会で
了承されれば変更することは出来るようです。
近畿地方では、昨夜から未明にかけて前線の影響で、集中豪雨があり、大阪や
奈良地方は水害が起きているようです。