蓼科浪漫倶楽部

八ヶ岳の麓に広がる蓼科高原に、熱き思いあふれる浪漫知素人たちが集い、畑を耕し、自然と遊び、人生を謳歌する物語です。

素晴らしい天の川  (bon)

2017-12-17 | 日々雑感、散策、旅行

 暮れの12月に「天の川」とはこれ如何に? そうですね、天の川といえば夏の夜空の
お話ですが、一昨夜、MACの会での講演で、数々の天の川映像の紹介があり4K超高感度
カメラで撮影された画像に少なからぬ感動を覚えました。
  実際に撮影された講演者は、高度 4,000mクラスの山上での夜の気温はかなり低く、
ちょうど今頃の部屋で暖房を止めた雰囲気にすれば もっと臨場感があるのでは?などと
冗談が出ました。

 折しも、この2~3日(12月14~15日)は ふたご座流星群の極大時を迎えていて、
夜空に気が向いているのでした。しかし、自宅のベランダからでは、寒さは我慢できても、
街の明かりで、毎回チャレンジしてもあまり成果が期待できないので今回は諦めました。

 ネットでは、『 2017年のふたご座流星群の流れ星が 最も多く流れる「極大時刻」は、
12月14日15時(午後3時)ごろと予想されています。この時刻は日中ですから、実際には
その前後の時間帯が一番見やすいことになります。つまり12月13日の宵から14日の明け方
にかけてと、14日の宵から15日の明け方にかけての2夜が、最も観察に適しているといえ
ます。』とありました。

 

 それで、感動した映像とは、南半球の天の川、オーロラ、ハワイ島マウナケア山から
の天の川、アメリカ大陸での皆既日食の一部始終、さらには、ニュージーランドワイトモ、
カルスト地形にできた巨大洞窟内の 土ボタルなどなど、いずれも天空に散らばる無数の
星たちに堪能したのでした。

 講演された方は、星・宇宙・天文・自然をフィールドにした 映像プロダクションの
社長さんで、テレビのドキュメンタリー番組の制作として活躍されていて、上映された
映像のほか、撮影に至る苦労話など生々しい体験談が,一層映像の迫力を倍加させてい
ました。

          天の川(ネット画像より)             
      


 天の川は、我々は、“川または河”といいますが、欧米では“Milky Way”とよばれ、
いずれも明るい星の帯を指していますが、この天の川に黒く中州のような模様を中心に
見て、オーストラリアなどではカエルやヘビなどの動物にたとえるそうです。 この、
中州のような暗い部分は、星がないのではなく、暗黒星雲があって、その向こうの星を
隠しているためなんだそうです。

 上映された超高感度撮影の動画、天の川は、それこそ初めて見るその星の数々の集まり、
ところどころの黒い影のような模様も鮮明に映し出されて、その向こうに吸い込まれて
行くようでした。

 オーストラリアの映像では、シルエットのバオバブの木も印象的でした。

    バオバブの木(ウイキペディアより)
        

 

 ニュージーランド マウントクック山頂付近でのオーロラも素晴らしいでした。緑や
赤などの色がカーテンのように動く映像ではなく、忠実に撮影された実際の映像は、
むしろ白っぽいカーテンが揺れているような感じでした。北斗七星が地平線あたりに
ありましたが、ヒシャクの先の延長線にある北極星は地球の影の中でした。 ここは、
南半球でした。


 また、南米ボリビアから チリ全土を 1か月かけた撮影は、数々の有名な天文台と
天の川のコラボ映像と世界最大ともいわれる塩湖を鏡のようにした、ダブルの満天と
天の川。  さざ波がくると鏡の役目が果たせず 上部映像のみで、風がやみさざ波が
止まると瞬時に再びダブル満天が映し出された素晴らしい自然の演出を捉えた映像。
見ごたえがありました。

  今年8月21日(現地時間)、99年ぶりの 全米横断皆既日食の一部始終を撮影した
映像の紹介がありました。 日食が始まりそれが終わるまでの約3時間の映像が、コマ
落としのような画像、点々と変化する日食の状況画像など、生々しく変化する様子が
映し出されていました。ダイヤモンドリングが始まりと終わりの2回あり、皆既状態
では、コロナ、プロミネンスなど 昔学習した内容がそこにあるのでした。 貴重な
映像でした。

 

 もう一つ、洞窟の中の、星空のような光景の映像が紹介されました。
 ニュージーランド、ワイトモの洞窟、奥深く数日間 洞窟内でのテント宿泊による
映像でした。 洞窟の天井一面に、青く光る土ボタルの様子が、まるで天空にちりばめ
られた星たちのように映し出されていました。

     土ボタル(VELTRA HPより)
      
 

 土ボタル(glow worm)というのは、ネットによれば、実は、『日本で見られる蛍の
仲間ではなく、ヒカリキノコバエの幼虫です。幼虫は、それぞれ蜘蛛の巣のような罠を
作り、ベトベトした粘液を 釣り糸のようにたらします。そして、洞窟に迷い込んだ
小さな虫が、青い光をめがけて罠に飛び込んでくるのを待っているのです。
 
卵から成虫になるまで、約10か月のライフサイクルのなかで、青く光る幼虫の期間は
比較的長く9か月ほど。その後さなぎになり、成虫になると3日ほどで死んでしまいます。
ヒカリキノコバエの成虫には 口や消化器官がなく、餌を食べることができません。次の
世代を残したら、その役目は終わりです。』

 この土ボタルは、繊細で、フラッシュの光や大きな音に弱ってしまうので、超高感度
カメラによって、静かにはかない命を思いやる気持ちで撮影されたのです。

 
 数々の貴重な そして感動的な映像を、ワインなど傾けながら和やかな雰囲気の中、
1時間弱ほど楽しませていただきましたが、これらの映像を手に入れるには、世界の
そして高い山、深い洞窟、寒さ、さらにはその瞬間を計算しながら待機する忍耐などなど
語りつくせない努力と技術の成果だったのです。 4000m級の山上では、むしろ肉眼の
解像度は低下するらしいので、超高感度カメラにより撮影された映像のみが実際の姿なの
だそうです。
 堪能しました。

 


 Youtubeを探していましたら、ハッブル望遠鏡を中心とした映像がありましたので、雰囲気の一部をご覧ください。天の川銀河宇宙です。

 

 

ハッブル望遠鏡に寄せて

 

 

 

 

コメント (3)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする