蓼科浪漫倶楽部

八ヶ岳の麓に広がる蓼科高原に、熱き思いあふれる浪漫知素人たちが集い、畑を耕し、自然と遊び、人生を謳歌する物語です。

『嫌われる勇気』  (bon)

2022-02-25 | 日々雑感、散策、旅行

      NATO加盟をめぐる問題で、どうしてこのようなことが起きるのか? ロシアの思惑は何なのか?
   何が真実なのか? テレビ映像ではウクライナ各地で火の手が上がっている。 ロシアは世界を
   相手にした行動に出てしまった。 プーチンはかってのヒットラー張り?

 

 

 人に嫌われまいとして気を配り、嫌がられないように振舞うなど、本来自分が思っ
ていることを二の次に抑えて過ごすことは自分の人生に嘘をついていることであり、
本来の自己を偽っているのです。 
そうではなく、嫌われてもいい、本来の自分の
姿ですごす・・そんな勇気を持とうではないか! この本は、そのような、気づき
を与えてくれているのだと思います。 しかし、本文には「嫌われる勇気」という
言葉は出てこないのですが、そんな風に自己をもっと大事に、自己に忠実になろう
ではないか・・といっているのです。

 2013年に出版されて、2021年9月現在で第60刷、世界累計で500万部を超えるベスト
セラーのこの本は、現代社会を生きる中で如何に悩める人々が多いかを示している
ともいわれていますが、確かに高度に発達した社会は、多くの人とのかかわりの中、
目まぐるしく複雑でテンポ速く、大変なのかもしれません。

        (ダイヤモンド社)

 哲学者でカウンセラーの岸見一郎氏(アドラー心理学の伝承)と、氏を信奉する
ライター古賀史健氏(書籍ライティング)共著による、哲人と悩める青年との会話
形式で難解な心理学(哲学)を平易な言葉で「人々が幸せになるために」を解き明
かしているのです。

 どこか宗教くさいところや翻訳本みたいな匂いを感じるところもありますが、全
体に、ハッと心にしみる言葉や、ずばり言い切ってしまう歯切れの良さに改めて引き
込まれてしまいました。

             

 根底に流れているのは、アドラーの心理学による教えだそうですが、突き詰めれば
確かにそうだと思う事柄が、どうしても現実の生活環境では、そうも行かないので
は・・とも思いつつ、しかし、それらの指摘をキチっと認識した上での行動、判断
とすべきだと思いました。
 

 アルフレッド・アドラーという人は、1870年~1937年のオーストリア出身の精神
科医、心理学者、社会学理論家で個人心理学(アドラー心理学)を創設したとあり
ます。

      アルフレッド・アドラー 
        (ウイキペディアより)

 

 「嫌われる勇気」は、5つの章から構成されていて、

・第一夜 トラウマを否定せよ  人は常に「変わらない」という決心をしている

・第二夜 すべての悩みは対人関係  何が与えられたかではなく、与えられたも
    のをどう使うか

・第三夜 他者の課題を切り捨てよ  承認欲求  課題の分離

・第四夜 世界の中心はどこにあるか  共同体感覚  叱ってはいけない、褒めて
    もいけない  誰かの役に立てていると思える

・第五夜 「いま、ここ」を真剣に生きる  自己受容

の章建てで、悩める青年と哲人の対話形式で展開されていて読みやすく分かり易かっ
です。

       (ネット画像より)

 

 ネットにあった、心に残るベスト3として、以下の言葉が挙げられていました。

・「大切なのはなにが与えられているかではなく、与えられたものをどう使う
  かである」
  他人の芝生は青く見えるものです。しかし「あの人みたいに美人だったら」と
羨むのではなく「低い鼻を活かしたメイクをしよう」というように自分を更新して
いくことに前向きになると、人生が楽しくなる気がしませんか?

「他者からの承認を求め、他者からの評価ばかりを気にしていると、最終的
  には他者の人生を生きることになります」
  あなたは他者の期待を満たすために生きているのではありません。自分の人生
は自分のために生きるべきである、ということを気づかせてくれる一言です。SNSで
発信することがある種の強迫観念になっている人、人から嫌われるのが怖くて自分
をさらけ出せない人は、この言葉にはっとさせられるのではないでしょうか。


 ・「人生は連続する刹那なのです」
  つまり人生には過去も未来もない、ということを示しています。人生は線では
なく点の連続であるため、人生設計やキャリア設計は不可能だとしており、非常に
興味深い言葉です。今、この瞬間を生きることの尊さをしみじみと感じることでし
ょう。

 また、本の帯のベスト3は、

 ・あなたは他者の期待をみたすためにいきているのではないし、私も他者の
  期待を満たすために生きているのではない。他者の期待など、満たす必要
  はないのです。

 ・人生とはだれかに与えられるものではなく、自ら選択するものであり、自
  分がどう生きるかを選ぶのは自分なのです。

 ・「変えられないもの」に執着するのではなく、眼前の「変えられるもの」
  を直視するのです。
 

 でそれぞれ、心にしみる言葉、指摘ではあります。 
 私に当てはめてみれば、これらの指摘、考え方はその通り理解できますが、日常
の中では、それらを意識しながらあまり極端にではなく状況に応じた対応としてい
るように思います。

 また、この本を読んで行く中で、かって、会社時代に受けた「当事者意識研修」
(講師:武島一鶴氏(故人))を想い出しました。
「自己(の我)を捨てて、素直に受容すること」「すべての問題を突き詰めて行くと、
結局は自分に帰することが認識される」「人との競争心を取り払うと、純粋に人も
感謝の気持ちに接することができる」など、部分的でいい足りないのでわかりにく
いですが、心の底が洗われるような軽い純粋な気持ちになったことを覚えています。

       (ネット画像より)

 『 5歳の頃のあの自由で屈託のない自分を思い起こしてみよう。  あの元気で
何事にも恐れを知らない活発だった5歳のころを! 無邪気に野原を飛び回ったり、
全身で泣きわめいていたあの頃を・・。』

 

 

 

【嫌われる勇気】トラウマは存在しない

 

 

 

 

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