季節外れの陽気が来たかと思ったら、先週末から急に冷え込みましたが、草木は
慌てて芽吹き始めたり、つぼみを膨らませたりしてきました。
長引くコロナ、凄惨なウクライナと暗い陰鬱な世の中にも芽吹く季節が到来した
のです。
芽吹く、膨らむ・・といってもベランダの鉢植えですから、矮性化したり、大きな
枝ぶりがあるわけではありませんが、それなりにかわいい感じで、生命の強い息吹が
感じられるのです。
どれもありふれたものばかりですが、並べてみました。写真は昨日(3/20)の
ものです。
トウカエデ ムクロジ科カエデ属の落葉高木です。漢字名は「唐楓」と書かれ、
数年前に皇居乾門の桜の時期の通り抜けの時、道の片側に高く聳えたまだ葉がない
ゴツゴツしたトウカエデの木を見ましたが、ここでは、手のひらに載る小さな盆栽
作りで、もう20年近くこの状態なんですね。あまり写真にも撮りませんが、こんな
姿から葉が茂るのです。
トウカエデ
出猩々 こちらは、4~5月には燃えるような真っ赤な葉を出し、次第に緑色に変化
し、花はありませんが、その時期はまるで花が咲いたようで、何度か当ブログにも
登場しました。こちらもムクロジ科カエデ属の落葉樹で、イロハモミジの園芸品種で、
庭木ですと樹高は 5mくらい大きくなるようです。こちらの花置きのは、13㎝くらい
です。
出猩々
キンモクセイ 昨年の秋には、初めて3度も花が咲きました。大きな鉢で樹高は
2m弱です。 秋のシーズンだけ良い香りを楽しむこの樹は今芽吹き始めています。
もうしばらくすれば、この新芽は10㎝近く伸びてくるのです。
キンモクセイ
ムクゲ アオイ科フヨウ属の落葉樹で、白い花びらの中心が赤いラッパ型の花で
夏の茶花などにも用いられますが、今頃の季節は枯れ枝の先に小さい芽吹き始めた
玉のような新芽がのぞき始めていました。小さくて写真はピントが合わずぼやけて
しまいましたので割愛しました。
陽光桜 昨日(20日)東京他でソメイヨシノの開花発表がありました。昨年は、
もう少し早かったようですが、こちらの陽光桜は、少し開き始めてきたところです。
1mくらいしかありませんから、『花の下にて・・』とは行きませんが、それでも小
さなベランダが華やかな舞台つくりみたいな感じになります。この桜、秋の紅葉も
きれいですね。
陽光桜
レンギョウ 私が関東に来た60年ほど前の練馬地域の春のこのレンギョウの花が
一面に咲いている光景が、今も忘れずにいます。特に何かの事と結びついていませ
んが、どこかのどかな風景だったんですね。 花が先に出て、終わるころ緑色の葉
に覆われるのですね。
レンギョウ
フジ 白のカピタンですが、枯れた枝だけの先には、円く膨らんだ蕾が出てきて
います。この小さな蕾が伸びて白い花が房のように咲くのですね。しだれる紫の藤
が欲しいと思っていますが、思うだけで何年も過ぎているんです。花の時期はとて
も良い香りが漂います。
白フジ
カロライナジャスミン 寒い 2月頃にどうしたのか 2~3輪黄色い花がついてい
ましたが、いかにも寒そうでした。 それが終わって、今 本格的な花の準備で、
たくさん蕾がついてきています。 ジャスミンという名は、香りが似ているところ
からつけられたそうで、これはマチン科の花で毒性があり、ジャスミンティーなど
のモクセイ科のジャスミンとは全く異種です。でも、もう少しすれば、たくさんの
黄色い花が一面に就く姿はきれいですね。
カロライナジャスミン
茱萸 初夏に入れば、木いっぱいに赤い実をつけておいしそうですが、とても渋
く、鳥たちも見向いてくれないようです。 ある時、茱萸酒を作ってみましたがあ
まり飲まずに残っています。
茱萸
椿(蝦夷錦) 7年前に友人から挿し木していただいたものです。 昨年は大輪
が 5つくらい咲きましたが、今年も同じくらい大きな蕾がついています。根詰まり
が早く、それに気が付くのが遅れたために 2鉢はダメになってしまい、この1鉢だけ
になってしまいました。椿を鉢植えにするときは、根詰まりに要注意です。3年前
から花が咲くようになりました。
椿
ムスカリ ニョキニョキとかわいい紫色の花が伸び出してきました。小さな鈴を
伏せたような花がひと房にたくさん付いて全体がキノコのように伸びてきています。
もう少しすればコンテナ一面い並ぶ姿は春そのものを演出します。 円い鉢のほう
のは、まだ、つくしんぼのような頭だけが土のすぐ上あたりに並んでいるのでした。
ムスカリ
最後に、寒木瓜です。 こちらは、すでに花の最盛期を過ぎて、先日の強い風で、
少し花が散ってしまいました。 芽吹き始めは蕾ばかりで、今一つパッとしません
でしたが、花で重そうなこの寒木瓜をしんがりとしました。
寒木瓜
花のささやき / ウィルマ・ゴイク